【ひ】
火炙り(ひあぶり)=昔、罪人を焼き殺した刑罰。
贔屓・屓贔(ひいき)=〔「努力する」意の漢語ヒキの長呼に基づく〕―する。自分が好意を持つ人に、特別の便宜をはかったり力添えしたりする事。ひいきにしてやる(くれる)人。―の旦那。判官贔屓⇒
贔屓の引き倒し=贔屓し過ぎて、かえってその人にとって悪い結果になる事。
延(ひ)いては=(副)そのものがきっかけとなって、それと同類の他のものに(もっと広い範囲に)及ぶ事を表わす〔さらに進んで〕。
秀でる(ひいでる)=(自下一)〔「秀(ヒ)でる」の長呼〕他が及ばないほどすぐれる。他よりも額・まゆなどが出張っている。
ヒエラルキー=上下関係によって、階層的に秩序づけられたピラミッド型の組織の体系。狭義では、カトリック教会の教皇を頂点とする聖職者の位階制。広義では、
中世の封建社会の身分秩序をさすが、現代では指揮・命令系統によって整序された軍隊や官僚機構についていう。位階制。身分階層制。ヒエラルキー。
犇と(ひしと)=(副)すきまが無いように、からだに寄せつける事を表わす。逃れる余地が無いように、強く訴える所が有る事を表わす。
犇犇(ひしひし)=(副)―と。絶え間なく、強く身にこたえる(迫る)事を表わす。
ひしゃげる=(自下一)〔口頭〕押されて、つぶれる。
避暑(ひしょ)=―する。涼しい所へ一時移って、暑さを避ける事。
乾反る(ひぞる)=(自五)。かわいて反りかえる。
畢竟(ひっきょう)=(副)途中の経過には紆余曲折が有っても最終的には一つの結論に到達する事を表わす。
逼塞(ひっそく)=―する。落ちぶれて、世間から姿を隠している事。〔八方ふさがりで、息もつけない意にも用いられる〕江戸時代の刑の一つ。門をしめて、昼間の外出を禁じたもの。
筆致(ひっち)=文字・文章・絵などの書きぶり。
一入(ひとしお)=(副〔染め物を一回染め汁につけると、それだけ濃い色が着く事から〕そういう事情が手伝って、一層その程度が増す事を表わす。ふだん(他)に比べて、特にその傾向が著しい事を表わす。
一頻り(ひとしきり)=(副)盛んな状態がしばらくの間続く事を表わす。
一筋縄=一本の縄、転じて、普通の方法や手段の事。
ひとり居=ひとり住まい。
日の下開山(ひのしたかいさん)=〔すもうや、それぞれの武芸で〕圧倒的に強く、天下無双である事。
百葉箱(ひゃくようばこ・ヒャクエフバコ)=地上の気象を観測する為に屋外に置く、よろい戸のついた白い木箱。〔中に、自記温度計・湿度計などを入れる〕ひゃくようそう。
≪他ページ記載文字≫
「ア」悲哀(ひあい) 火脚(ひあし) 日脚(ひあし) 日当り(ひあたり) 廂間(ひあわい)  「イ」日一日(ひいちにち) 柊(ひいらぎ) ヒール 緋色(ひいろ) 「ウ」非運(ひうん) 悲運(ひうん) 「エ」飛燕(ひえん) 「カ」膕(ひかがみ) 日陰の葛(ひかげのかずら) ひかた 光(ひかり) 「キ」悲況(ひきょう) 「ク」羆(ひぐま) 蜩(ひぐらし) 「ケ」髭(ひげ):髭文字 「コ」飛行機(ひこうき) 飛行機雲 緋衣草(ひごろもそう) 「サ」顰み(ひさみ) 氷雨(ひさめ) 「シ」毘沙門天(びしゃもんてん) 「ソ」悲壮(ひそう) 悲愴(ひそう) 潜まる(ひそまる) 顰み・顰(ひそみ) 密やか(ひそやか) 「タ」ひた走り(ひたばしり) 日溜り(ひだまり) ひたむき 「ツ」引っ被る(ひっかぶる) 筆硯(ひっけん) 坤(ひつじさる) 未の刻(ひつじのこく) 畢生(ひっせい) 筆舌(ひつぜつ) 逼迫(ひっぱく) 「テ」日照り(ひでり) 日照り雨 飛天(ひてん) 飛電(ひでん) 「ト」秘湯(ひとう) 一日(ひとひ) 「ナ」日向(ひなた) 鄙びる(ひなびる) 「ニ」髀肉(ひにく) 「ネ」ひねもす 「ノ」檜(ひのき) 「ハ」飛瀑(ひばく) ひばりごち 「ヒ」霏霏(ひひ)  「マ」飛沫(ひまつ) 「メ」姫女苑(ひめじょおん) 「モ」ひもすがら 繙く(ひもとく) 「ヤ」百日紅(ひゃくじつこう) 百聞(ひゃくぶん) 百家争鳴(ひゃっかそうめい) 「ユ」比喩・譬喩(ひゆ)/比喩法 「ヨ」飄逸(ひょういつ) 表現(ひょうげん) 表情(ひょうじょう) 氷霧(ひょうむ) 肥沃(ひよく) 比翼(ひよく)の鳥 雛(ひよこ) 日和(ひより) 日和下駄(ひよりげた) 「ラ」平野水(ひらのすい) 平野風(ひらのかぜ) 比良の八講荒れ(ひらのはっこうあれ) 閃く(ひらめく) 平椀(ひらわん) 「リ」飛竜(ひりゅう) 「ル」昼餉(ひるがれい/ひるげ) 「レ」鰭酒(ひれざけ)   
【諺】
膝(ひざ)が笑う ひさしを貸して母屋を取られる 顰(ひそ)みにならう 一筋縄では行かぬ 一太刀恨む 人の口に戸は立てられぬ 人を呪えば穴二つ 髀肉の嘆(たん)をかこつ 檜舞台 百尺竿頭一歩を進める 氷山の一角 火を見るより明らか 

【四字熟語】
被害妄想(ひがいもうそう) 悲喜交交(ひきこもごも) 飛耳長目(ひじちょうもく) 筆問筆答(ひつもんひっとう) 人身御供(ひとみごくう) 悲憤慷慨(ひふんこうがい) 百尺竿頭(ひゃくしゃくかんとう) 比翼連理(ひよくれんり)
●作例
贔屓にする。 国の為、延いては世界の為になる。 
犇と抱きしめる。 犇と相寄って座っている。 忠告が犇とこたえる。 寒さが犇犇と感じられる。 
一芸に秀でる。 秀でた額。
悲壮な決意で臨む。 悲壮な最期。 得々として悲壮がる。 惨憺(サンタン)悲愴の極み。
これとそれとは畢竟は〔事実上〕同じだ。 畢竟〔結局〕私の負けだ。 畢竟するに〔つまり〕以上のような事だ。
大胆な筆致。 末っ子だけに一入かわいい。 雨の中の紅葉は一入美しい。 一頻り雨が降る。 陰日向のない人。
鄙びた歌声。 校庭の片隅にある白い百葉箱

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