【さ】
苛む・嘖む(さいなむ)=《「さきなむ」の音変化》休む時無く苦痛を与えて責める。叱ったり責めたてたりする。苦しめる。いじめる。
冴え冴え・冴冴(さえざえ)=(副)―と。―する。その物の状態が良好で、接する人に爽快(ソウカイ)感を与えることを表わす。
逆しま(さかしま)=―な。―に。〔「しま」は接辞〕 「さかさま」の語的表現。
冴え返る(さえかえる)=(自五)あざやかに冴える。星の冴え返る空=星があざやかに見える、澄んだ夜の空。寒さがぶり返す。よく晴れた。
笹鳴(ささなき)=春に先立って、幼いウグイスが、まだ整わぬ声でチャッチャッと鳴くこと。(動)笹鳴く。
些事(さじ)=取るに足らないつまらないこと。ささいなこと。小事。
聡い(さとい)=(形)理解・判断が速く、的確だ。〔批判的・揶揄(ヤユ)的な意味で用いられることもある。また、「利に―人」といえば、多少けいべつ的なニュアンスを伴うことがある〕
清か(さやか)=―な。―に。明るくてはっきりとしている様子。
亮か(さやか)=声・音が澄んで はっきりと聞こえる様子。―さ。
燦(さん)=―たる。―と。光り輝いて、遠くからも はっきり見える形容。
燦然(さんぜん)=―たる。―と。星や宝石などが、美しく輝く様子。〔その存在がきらめいて見える形容にも用いられる〕
燦爛(さんらん)=―たる。―と。美しく輝く様子。
≪他ページ記載文字≫
「ア」菜園(さいえん) サイクロン 催事(さいじ) 「カ」魚・肴(さかな) 朔(さく) 「サ」漣(さざなみ) ササラ電車 山茶花(さざんか) 「タ」聡い(さとい) 砂糖(さとう) 「ナ」さ中(さなか) 「ハ」サボテン 「ヤ」莢(さや) 「ラ」サラブレッド サラリー さるおがせ 申の刻(さるのこく) サルビア 「ン」三界(さんがい) 三焦(さんしょう) サンタ・アナ 産地(さんち) 散文(さんぶん)散文詩
【諺】
猿も木から落ちる 日月(じつげつ)地に墜ちず 蛇の道は蛇 三味線をひく 重箱の隅を楊枝でほじくる 朱に交われば赤くなる 上手の手から水が漏れる 小人閑居して不善をなす 好きこそ物の上手なれ 清濁あわせのむ 千里の行(こう)も足下(そつか)に始まる 糟糠(そうこう)の妻 総領の甚六
【四字熟語】
昨非今是(さくひこんぜ) 座作進退(ざさしんたい) 三分鼎足(さんぶんていそく) 春日遅遅(しゅんじつちち) 春風秋雨(しゅんぷうしゅうう) 春風駘蕩(しゅんぷうたいとう) 小欲知足(しょうよくちそく) 森羅万象(しんらばんしょう) 酔生夢死(すいせいむし) 翠帳紅閨(すいちょうこうけい) 頭寒足熱(ずかんそくねつ) 青天の霹靂(へきれき) 青天白日(はくじつ) 是是非非(ぜぜひひ) 切歯扼腕(せっしやくわん)
●作例
「かかる文見すれば、おとど、母宮、苛むとて/宇津保・嵯峨院」
「牛頭馬頭(ごずめず)の獄卒に苛まれて/芥川・地獄変」 不安の念に苛まれる。
良心にさいなまれる。 われとわが身を苛む。
さえざえとした顔つき。 さえざえした〔=澄み切った〕月影。
些事を気にする。 些事にこだわる。 冴え返る作者の目。 冴え返る冬の夜。 目がさとい。
清かな月の光。 燦として後世に遺(ノコ)る。 燦たる栄誉。 燦がめぐりくる年。 光輝燦爛。
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