hitomi's poem

hitomiの part24(今年の七夕)

新聞を読んでいると、やたら「七夕」の文字が目に飛び込む。
ふと新聞の上端に記している日付を見ると7月7日。
「あ、そうか、今日は七夕の日なんや」。
娘の子供の頃は、毎年ベランダに笹を飾ったもんだが、
いなくなってもう3年、私も年を重ねて暦さえも忘れてしまう。
願い事として子供は自分の夢や希望を短冊に書くが、
親は家族の健康や幸せになる事を短冊にしたためる。
「瞳がいつまでも元気で過ごせますように」
その娘が親より先に逝くとは、、、
笹に短冊を結ぶ娘のあどけない子供の頃を思い出し、
♪ささの葉さらさら のきばにゆれる
 お星さまキラキラ きんぎん砂子
娘と一緒に唄った歌を心の中でしんみり呟いた。
胸がギュッと締め付けられ、瞼がじんわりと熱くなった。
娘と一緒に眺めた天の川、そして見つけた牽牛星・織女星。
気になり外に出て空を見上げたが、どんよりくすんだ鉛色。
今年の七夕は梅雨のせいで星は一つも見えない。
私は溢れ出る涙がこぼれ落ちないように
ずっとずっと星のない空を見上げた。

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hitomiの part25(娘のPC)

瞳が逝って早や3年になる。
君の形見のノートパソコン、今でもずっと使っている。
そう、君のホームページはこのパソコンで作っている。
フタを開ければ心がときめき、君と繋(ツナ)がってると感じる。
一部故障でネットは出来ないが、動きも鈍くなってきたが、
不具合には“無い知恵”を絞りながら、ずっと大事に使うからね。
整然と並ぶこのキーボード、あのか細い指先で打ってたのか。
今は私の不粋な太い指で、君の思い出を綴っている。
画面に向かうと君を思い出し、詩もエッセイもアイデアが湧いてくる。
寂しくなった時、今でも保存している君のeメールを覘(ノゾ)く。
世間話、遊びの話、音楽の話、映画の話、彼氏の話、悩み相談、連絡事項。
友達とのやりとりを見ては、君の暮らしぶりを思い起こす。
沢山の良き友に囲まれていたんだと私は目を細め胸を熱くする。
そして終了ボタンを押し、「おやすみ・・・」とフタ閉じる。

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