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            | cici |  
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                  | 8月の晦日(ミソカ)には、澄み切った空に爽やかな風が囁くように吹く。 黄色いヒマワリの季節から、夏の空気が秋と入れ替わり赤い彼岸花が咲き始め、
 昼間に賑やかだったセミの鳴き声から、夜のスズムシやコオロギの音(ネ)に。
 この時期は寝床につくと、心地よい虫たちの鳴き声に癒やされる。
 虫たちと言えば、子供の『夏休みの自由研究』に昆虫採集を手伝ったことがある。
 近くの公園や神社の境内で、捕虫網を持った子供たちが虫を追いかけていた。
 青空にそびえていた入道雲がさよならして、うろこ雲が見られるようになった。
 蒸し暑かった日が去って、湿度が低くなった空気感の違いで微妙な秋の匂いを感じる。
 朝晩は涼しくなって日も短くなり、少しずつ夏の終わりを自覚するようになり、
 熱く燃えていたときめきは、秋の訪れと共に冷めてふとセンチメンタルになる。
 海水浴にハイキング、花火に夏祭り、黄金色の夕日…、楽しかった夏が通り過ぎて、
 笑い合い語り合った君との大切なひと時の、まばゆい思い出をかえりみる。
 
 ※晦日(みそか)=各月の最終日。
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