ワインの歴史
ワインの歴史はおよそ5000年にも及ぶといわれています。エ
ジプト古代王朝の墳墓にはワイン用の酒ツボが副葬されてお
り、壁画にもブドウ摘みやワイン作りが描かれています。
ブドウの栽培は、考古学的研究でははるか紀元前4000年く
らいにさかのぼるといわれ、ワイン作りはの起源はハッキリし
していませんが、それは自然発生的なものが文明の発達とと
もに洗練されてきたもののようです。ワインが作られた事、そ
れに19世紀のルイ・パスツールの発酵に関する研究により、
今日のような巨大な営利産業に発展する事が出来ました。 |
ワインは、どのようにしてつくられるのでしょう
ワインの歴史は5000年にも及ぶといわれています。エジプト
古代王朝の墳墓にはワイン用の酒ツボが副葬されており、
壁画にもブドウ摘みやワインづくりが描かれています。
現在は世界中で愛飲されている最もポピュラーなお酒です
が、ワインほど種類が多く、多様な酒はありません。それぞ
れ個性がありますから、まず何よりも、自分の好みに合った
ワインを見つける事をおすすめします。
ワイン用のブドウは食用のブドウに比べ糖度も酸度も高い、
ヨーロッパ系のヴィティス・ヴィニフェラ系のものを使います。
さてワインの製造方法ですが、まずブドウを収穫したらなる
べく早くつぶして発酵させます。この時、赤、白、ロゼによっ
て発酵させ方が違ってきます。赤ワインの場合は皮や種も
果汁と一緒に発酵させます。白ワインの場合は皮や種をと
って果汁のみを発酵させます。またロゼは赤ワインと同じ要
領で発酵させ適度に色がついたところで皮や種をとり去り、
再び発酵させます。この段階を主発酵といい、10日から20
日間行います。この主発酵が終わったら赤ワインは皮や種
を除き、白やロゼはそのまま後発酵に回します。後発酵で
は発酵を更にすすめ、同時に発酵中に発生した炭酸ガスを
抜き風味を整えます。そうした後に樽やタンクの中でバラン
スをとってからビン詰めされ、出荷されます。
日本のワイン作りのメッカといえば山梨県ですが、サントリー
の山梨ワイナリーで世界中のワイン醸造家の夢といわれる
「貴腐ワイン」が誕生しました。この貴腐ワインの誕生は日
本のワイン作りの実力の高さを世界中に示したといえます。 |
葡萄ぶどうの色をしのばせる、赤
色のついたブドウを果皮のついたままつぶして仕込み、果
皮の色素が酒の中に溶けだし、色のついたものが赤ワイン
です。赤ワインは、多かれ少なかれ渋みと酸味を持っていま
す。本質的にほとんどが辛口のワインです。タンニンの働き
で食事の時に飲むと口がサッパリし、ふたたび料理に手が
いきます。特に相性がよいのは肉料理やチーズです。赤ワ
インはその複雑な香りを愉しむ為に、室温で飲むのが適当、
と言われています。(こういったルールーというのには例外が
ある訳で、軽い赤ワインは魚料理にもよく合いますし、若い
赤ワインを冷やして飲む事だってあります)。ルールは多人
数に不満の少ない「基本的な楽しみ方」と心得た上、自分の
好みに合わせて、赤ワインを楽しむのがよいでしょう。 |
ピンク色が目においしい、ロゼ
赤ワインと白ワインの中間に位置づけられるのがロゼ・ワイ
ンです。とはいっても決して、赤と白のワインを混ぜて作る訳
ではありません。ロゼ・ワインは最初のステップでは赤ワイ
ンと同様に作られます。そして、色がある程度ついたところ
で果皮が取り除かれます。そこから後は、白ワインと同じや
り方で発酵が続けられるのです。このようにして赤でもなく
白でもない、美しいバラ色のワインが生まれる訳です。(ロゼ
とはローズ、つまりバラの事)。赤ワインはほとんどが辛口で
すが、ロゼは辛口からやや甘口までのバリエーションがあり
ます。ロゼの味わいは、その色と同じで、赤と白の中間とい
って良く、好みの合わせた甘辛度のロゼを選んでおけば、魚
には白、肉には赤などと面倒くさい事を考えずに済みます。
また値段も安くて手頃ときています。こんな訳でロゼは世界
中の女性や若者の人気を集めています。美しい色を持ち、
口当たりの良いものからものからごく辛口のものまで手軽に
選べるワイン。それがロゼ・ワインといえるでしょう。 |
小さな泡が立ち昇る、スパークリング
ワインは発酵中に炭酸ガスを発生します。赤、白、ロゼのテ
ーブルワインはこの炭酸ガスを抜いて瓶詰めしたものです。
ところが、この炭酸ガスの一部をワインに溶かしたまま瓶詰
めしたのがスパークリング・ワインです。この製法が誕生した
のは、パリの東に位置するシャンパーニュ地方。この地で作
られる発泡酒「シャンパン」がルイ15世のお気に召して、全ヨ
ーロッパの脚光を浴び、やがて世界に冠たるシャンパンとな
ったのです。
わが国ではどういう訳かクリスマスやお祝い事の為の酒とし
て広まりましたが、スパークリング・ワインはまさにオール・
パーパス・ワインといってよく、辛口から甘口まで好みに合わ
せて、日頃の生活の中で自由に楽しめます。白ワインより少
し低めに冷やすのが適温です。静かに抜栓するのも、スパー
クリング・ワインを楽しむ為にぜひ守ってほしい事のひとつ。
音を立てて栓を飛ばしたり他人に向かって抜くのはエチケッ
トや危険の点からも絶対に避けて下さい。栓を真上から掌で
しっかり握り、ひねるようにゆっくり抜くと上手に抜けます。 |