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(テキーラ)
テキーラ野生の魅惑
1968年のメキシコ・オリンピックは、世界のドリンカー達に新しい愉しみをもたらしました。この時、世界各地
から
メキシコを訪れた人々が、野性的な魅力を秘めたテキーラを知り、世界中に広めたからです。この太陽
の国
の酒は、いかにもそれらしい生い立ちを持っています。
メキシコの激しい光の中でイキイキと育つ植物、まるで太陽の申し子のような竜舌蘭(りゅうぜつらん)の樹
液から
生まれた酒だからです。メキシコの原住民達が、古くから作っていた竜舌蘭の樹液を発酵させた酒
を蒸留して出来たのが、すばらしく強い酒「テキーラ」。その名は、この酒を評判にしたテキーラという小さな
村の名に由来しています。
この、メキシコの地酒が、メキシコ・オリンピックをきっかけに世界の酒として脚光を浴びる事になり、今では
世界の4大スピリッツの一つに数えられるまでになりました。80年代はテキーラがミックス・ドリンクのベー
スとして人気を集めました。百年に一度開花すると云われているメキシコ原産の竜舌蘭の一種「アガベ」の
葉をそぎ落とし、その株を加熱してとれる甘い樹液がテキーラの原料。これを発酵させた後、蒸留樽に詰め
て熟成させるとテキーラが出来ます。こうして出来た無色のテキーラをホワイト・テキーラと呼び、ウイスキ
ーのように貯蔵して琥珀色になったものをゴールド・テキーラと呼んでいます。ふつうカクテルに用いるのは
ホワイト・テキーラです。
テキーラの楽しみ方
@そのまま飲む。
澄んだ香りと、炎のように喉もとでスパークする味
わい。これを愉しむには、やはりストレートで、とい
う事になります。
ストレートグラス、オールドファッションドグラス、リ
キュールグラスなどでOK。
Aメキシコ流に飲む。
半分に切ったレモンかライムを左手に持ち、その
親指のつけ根に塩をおき、ショットグラスに注いだ
テキーラを右手に持つ。
 (1)レモンをガブリとかじってジュースをすすり
 (2)塩をなめて
 (3)テキーラをグイッとあおる
 *以下繰り返し
というのがメキシコの本格的な飲み方。
B割って飲む。
これもまったく自由にやってみるのが当世風。ソー
ダ、トニックウォーター、ジュース、コーラ、ジャンジ
ャーエール、エトセトラ。もちろん、ロック、水割りも
OK。
テキーラベースのカクテル
“太陽が昇り続け、彼女の甘酸っぱいキスが贈り続け
られるマルガリータ”と表現されるほど、特別扱いのカ
クテルがマルガリータ。アメリカで異常なほどの人気を
呼んだ、このマルガリータが、テキーラ・ベースのカク
テルの代表選手です。このマルガリータは、1949年
の全米カクテル・コンテストに入選したもので、いわば
モダーン・クラシックのカクテル。作者が若かりし頃の
情熱的な恋と彼女の死、というエピソードから、彼女
の名が冠せられたカクテルです。そんな人生の辛酸
をなめるような、ちょっと厳しい口当たりを感じさせるの
がこのマルガリータの魅力。スタンダードなカクテルグ
ラスで飲むのもいいけれど、オールド・ファッションド・
グラスで愉しむのもイキな飲み方です。
このマルガリータが有名になりすぎた為に、テキーラ・
ベースの他のカクテルが目立たないけれども、トニック
で割る、コーラで割る、トマトジュースで割る、といった
手軽なワンタッチ・カクテルでも、テキーラの魅力はぞ
んぶんに味わえるので、ぜひ試してみたいもの。

主なテキーラベースのカクテル
テキーラ・サンライズ、マルガリータ

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