慕嬢詩『秋の雲』

 今日は、さわやかな秋晴れ。
 気持ちの良い天気だったので散歩に出かけた。
 空が高く、雲も秋の雲。
 夏の雲の勇壮さも良いが、秋の雲の粒ぞろい感も良い。
 また雲は絶えず変化をし、決して同じ姿のままではいない。
 秋の澄み切った空を、うろこ雲や羊雲、すじ雲、綿雲などがのんびりと通り過ぎゆく。
 そして、上空にはうろこ雲、その下に綿雲が広がって、ダイナミックな景色が現れた。
 綿雲が気持ちよさそうにプカプカと浮かんでいる。
 近頃はこのような雲を「ジブリ雲」とも言うらしい。
 確かに、アニメ映画に出てきそうな雲だ。
 娘と映画館で観た『魔女の宅急便』にも描かれていた。
 大きな雲から綿の様に雲が湧き上がっていく。
 まるで綿菓子のようで、絵にかいたような綿雲。
 大きな空を、一人ゆうゆうと進んでいく。
 そういえば、幼かった娘が「綿菓子みたい」と茶目っ気に言ってたなあ。
 夕方、西の空にたくさんの羊雲が現れた。
 遠い昔に娘と訪れた、六甲山牧場の羊たちを連想した。
 夕日が差して、羊雲や綿雲がオレンジ色に染まっていった。
 カラフルな空で、神の偉大さを感じずにはいられない。
 その神様の近い所に娘がいるんだろうな・・・
 どんどん形を変えていく雲と高く澄んだ空に、思い馳せる。
※慕嬢詩(ボジョウシ)=亡くした娘を慕う気持を綴った詩・文。私の創作語。
#慕嬢詩 #秋の雲 #チャレン爺有村 #有村正


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