hitomi's poem

hitomiの詩 part73 6月のカップル




小雨が降る駅へと続く舗道
私の少し前を歩いている
若いカップルの後ろ姿を目で追った
一本の傘に身を寄せ合って
濡れないように歩いているけれど
花柄の小さな傘なので
それぞれが少しはみ出して
それぞれの肩が雨に濡れている
それに気付いてか気付かずか
楽しそうに会話する二人の背中に
二つのハートマークが揺れている

「どんなカップルやろ?」

若いカップルの顔を見たくて
速足で追い抜いてチラッと振り返った
彼氏は爽やかな感じの好青年
彼女は年の頃なら25、6歳…
生前の娘の瞳と同じぐらいだ
二人の笑顔は陽だまりのようで
雨に濡れても気にならないだろう
瞳もこういう時があっただろうに
何故、早く逝ってしまったのか…
6月はジューンブライドと言う
見知らぬカップルだが幸せになって欲しい





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