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謎がひとつ… (19/10/15)

 秋分の日に娘の友達2人が娘の仏壇に手を合わせに我が家に訪れた。
 娘と死別してから15年もの歳月が流れたのに祥月または翌月に、墓参りの後にこうして来宅してくれる。
 Mちゃんは先月も別の友人と来てくれたが、N子ちゃんはおよそ10年ぶりである。
 若い娘さんと会話すると話題に詰まる事もあるが、そこは自他ともに認める“堺の上沼恵美子”の嫁がフォローしてくれるので助かった。
 お互いの近況や娘の話の他にテレビ・ドラマの話題で盛り上がったが、会話の流れの中でN子ちゃんが毎年、娘の命日に墓参りをしてくれている事が分かった。
 墓参りの時、時々真新しい墓花が供えられていていつも妻と墓花の主を推理したり知人に尋ねたりするも分からず当惑していたが、謎が解けご当人に礼を言えて胸のつかえが下りた。
 しかし娘の命日は8月1日なので、お正月とお盆とお彼岸の墓花の主はまだ分からない。謎がひとつ解けたが残りは今後の宿題にとっておこう。
 3日ほど前の天気予報では近畿地方も台風の影響があると言っていたので、彼女達の来宅を危惧していたが何事もなかったかのような空模様だった。
 きっと天国からの娘の計らいだとひとり心の中で、優しく微笑む娘を思い浮かべながら感謝した。

※祥月(しょうつき)=一周忌以後において、故人の死去した月と同じ月。




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