(く じ)
(1)宝くじの当選者大1号は?
「当てた人知りたくもあり知りたくもなし」と宝くじを詠んだ川柳がありますが、うらやましい当選者の第1号はどんな人でしょうか。宝くじの始まりは江戸時代で、“富くじ”とよばれていました。宝くじといわれるようになったのは、戦後のこと。
宝くじの前身は昭和20年7月16日〜8月15日まで、軍事費の調達を目的に発売された富くじの“勝札”で、1枚10円で1等10万円(200本)でした。つまりこの当選者が第1号といえます。
抽選会は同年8月25日、旧日本勧業銀行長野支店で行われました。当日の模様を信濃毎日新聞は「4名が“10万円”へ凱歌、勝札きのう長野勧銀で抽籤ちゅうせんと報じています。
現在、当選者第1号(該当者200名)でわかっているのは、長野県上水内群豊野町大字豊野の村の人。村人10余名で5円、10円とお金を出し合って買った10枚のうち1枚が大当たり。しかし、お金は分けずに村から駅までの道路改修などのために提供したとのことです。
(2)宝くじに隠された略字
宝くじの札には「暗証」が刷り込まれているのを知っていますか?宝くじ札の右側には、紙幣にみられるような紋様があり、中に組と番号が刷ってありますが、その六桁番号の下の紋様の中に「タト七」とか「タセ三」といったように、三文字の暗証が隠されています。これは、その宝くじの種類と発売回数を意味する略字です。例えば「タト七」なら「タ」は宝くじ、「ト」は東京都、「七」は1097回といった意味。「タセ三」は第173回全国自治宝くじ、「タヘ四」は第84回へき地医療振興自治宝くじ、などです。
宝くじを買えば、忘れない限り番号を見ますが、この「暗証」がある事は、あまり知られていないようです。