愛netコミュニティ・雑学集
(くらし:life)
(1)昔の風呂はサウナ式
 日本人は昔から風呂好き、清潔好きな民族と考えられているようですが、残念ながらそうではありません。だいたい、日本人が日常生活の中で「湯」に入る、いわゆる入浴の習慣を取り入れるようになったのは足利末期からのことです。それ以前は、湯ではなく「風呂」に入っていました。
 今では、入浴も風呂に入るのも同じ意味ですが、風呂の「風」は水蒸気、「呂」は奥深い部屋という意味ですから、今でいう蒸し風呂、サウナが昔の風呂だったのです。サウナ式の風呂は、水蒸気がもうもうとしており、裸で入るとやけどをする危険があったので、麻の単衣ひとえの着物(帷子かたびらという)を着て入りました。この帷子が「湯帷子ゆかたぴら」とよばれ、後に「びら」がとれて「ゆかた」(浴衣)になったのです。ですから、ゆかたとは、人目につかないところで密かに着る一種の肌着をさしたのです。今のように、人前に着て出る着物ではありませんでした。
 風呂敷も文字通り、風呂場でスノコの下から吹き上げてくる水蒸気を防ぐためにお尻の下に敷いた布だったのです。
(2)水洗トイレの誕生は4000年前
水洗トイレのの普及率でその地域の文化度をはかる見方もあるようですが、この水洗トイレ、紀元前3800年頃にはもうすでにあったそうです。クレタ島で発掘されたミノス王の宮殿には、トイレの下に溝があり、そこを水が流れていたのです。
 現在の形に近い水洗トイレが出来たのは、今から170年も前で、イギリス人が考え出しました。といっても、当時は水道がなかったため、タンクに水をためてレバーを引くと水が流れるようにしてありましたから、使用前にはタンクにせっせと水を入れなければならず、結構大変な仕事だったようです。これではトイレに入るのもラクではありません。
 これと対照的なのがアラビアのトイレです。メッカでは屋上にトイレがあって、水に流すのではなく、強烈な太陽で乾かしてしまうのだそうです。乾けば風で飛んでいくのでいつもトイレは清潔(?)ということです。
(3)東京の音はパンダの声
 以前、県花、県鳥、県木があるのだから、「県音」があってもいいだろうと、ある音響メーカーが全国から「県音」を募集。最も応募数の多かったものを各県ごとに「ふるさとの音」として発表しました。例えば兵庫県は「甲子園球場の音」、広島県は「平和公園の鐘の音」。なるほどうなずけますね。
ロマンチックなところでは「札幌時計台の音」(北海道)、「金沢の町の格子戸の音」(石川)、「海女の磯笛」(三重)、「潮騒」(和歌山)など。
 また「ガマの鳴き声」(茨城)、「からっ風の音」(群馬)なんてユーモラスなのもあります。いかにもうるさそうなのは「成田空港のジェット機音」(千葉)、「戸部ダムの音」(富山)、「ロケットの発射音」(鹿児島)、さらに「別府地獄谷の音」(大分)、「阿蘇山の地鳴り」(熊本)にいたってはうるさいというよりは怖くなってしまいます。
 よくわからないのは「フグの鳴き声」(山口)、「オサの音」(福井)、フグって本当に鳴くんですか?「青函連絡船出航の音」が北海道を抜きにして、青森県だけで選ばれている点も興味をひきます。
 ところで次の音は何処の「県音」?「羽黒山のほら貝」「鳴子のこけしの音」「三春駒のいななき」「しばを打つ音」「水晶研磨の音」「トキの鳴き声」「大井川鉄道のSLの音」「若草山の野焼きの音」「フェニックスの葉ずれ」「蛇皮線の音」「仏法僧の鳴き声」「舞子さんのコッポリ音」「商人のソロバンの音」「砂丘を渡る風音」「横浜港の音」。
 正解は順番に、山形、宮城、福島、長野、山梨、新潟、静岡、奈良、宮崎、沖縄、愛知、京都、大阪、鳥取、神奈川となります。「県音」による全国めぐり…旅の楽しみがまた一つ増えました。