| (ゲーム) |
| (1)トランプの発生は東洋 トランプの発生地としては、インド、エジプト中国と諸説がありますが、東洋で生まれたものだという点では一致しています。 ヨーロッパに伝わったのは12世紀頃で、この東洋産を原型としてタロット(またはタロー)ができて、14世紀末までに現在のトランプに近いものまで変化、発展しました。 今のトランプの記号は、タロットからきたもので、マークはそれぞれ階級を表しています。スペード曹ヘ剣の変形で王様・貴族・軍人を、ハート垂ヘ洋盃の変形で僧職を、クラブ窒ヘこん棒の変形で農民を、ダイヤ唐ヘ貨幣の変形で商人を意味します。 この様に現代のトランプの原型が定着したのはイギリスで、19世紀後半になってからでした。キングやクィーンの衣装は、ヘンリー八世時代のものを意匠したとされる。 ところで、日本にトランプが入ってきたのは明治も初めの鹿鳴館時代。当時は「西洋カルタ」といわれていましたが、切り札の意味である「トランプ」が「カード」そのものの呼び名と思いこまれて、以来、トランプとよばれる様になりました。 |
| (2)トランプのマークについて 私たちが使っているトランプのマークは、スペード、ダイヤ、ハート、クラブですが、これらは、それぞれの階級を表しています。ハートは僧侶、ダイヤは商人、スペードは貴族、クラブは農民を意味します。 しかしこれらのマークは国によってまちまちです。例えばスイスでは、ハートがバラ、ダイヤが鈴、スペードが楯、クラブがどんぐりに相当し、ドイツではそれぞれ、心蔵、鈴、木の葉、どんぐりが使われています。 日本のトランプは1組53枚ですが、フランスのトランプは36枚しかないそうです。 ところで、スペードのAエースだけ、他のカードよりマークが大きいのはなぜでしょう。これは昔イギリスで、トランプに税金がかけられた時の名残です。このマークの中に納税証明のスタンプを押すため、大きくしたのです。トランプに税金というちょっと意外な感じですが、現在日本でも、児童用以外は1組につき一律40円の税金がかけられています。 |
| (3)「じゃんけんポン」の起源は? 子供の遊びとしてだけでなく、大人でもちょっとした決め事に使う、あの「じゃんけんポン」のじゃん拳(石拳ともいう)は、いったいどこからきたのでしょうか。 手のひらの開きや握り、または指の曲げ伸ばしによって二人以上で勝負を争う「拳けん」という遊戯には、本拳、虫拳、狐拳など諸々がありますが、いずれも中国から伝来したものです。このうちの「本拳」は、二人で互いに両手をやや上げて、右手の指を調子を合わせて屈伸させ、左手は数取りとし、双方の伸ばした指の合計数を瞬時にいい当て合うという遊びです。「じゃん拳」はこの「本拳」から生まれたものだと思われます。 じゃん拳と同じように、古代中国で発生しペルシアを経てイタリアに伝わった遊びに「モーラ」というのがあります。ただ、こちらは日本のようにグウ(石)、チョキまたはポキ(はさみ)、パアまたはパラリ(神)ではなくて、親指と人差し指と小指のうちどれか1本を出し、二人が同じ場合は親の勝ち、違った場合は子の勝ちとなります。どちらかというと、日本の「じゃんけんポン」のほうが、三つ巴になっているだけに、高等遊戯じゃないでしょうか。 |