| (ビジネス) |
| (1)なぜ“水商売”というのか? 飲み屋やスナックなどの飲食業の事を“水商売”というのはなぜなのでしょうか。ある大学教授によると、“水商売”の由来には3つの説があるそうです。 その説とは、@古く娼妓や芸妓などの商売を泥水の様に汚れた世界という意味で、泥水稼業、泥水商売といったところからできたとする説。A江戸時代末期の水茶屋(現在の喫茶店)は、夏の暑い時に冷水を売る事を表看板にしていたが、その裏ではきれいな若い女性を置いて、奥の小座敷に客を招き、秘密の商売をさせる様になりました。 やがてこれを本業とした為、誰いうとなく“水商売”という様になったとする説。Bバー、キャバレー、スナック、料理屋など、浮き沈みが激しく、不安定な商売である事から、水の流れにに例えたとする説。この中で、@とAは歴史的な事実関係に乏しく、現在はBの説が有力とされています。 |
| (2)なぜ閉店が“看板”というのか? 飲食店が閉店の時「看板ですので」と言われますが、どうしてそう言うのでしょうか。看板の語源は平安貴族の家柄を示す紋章が始まりでした。この紋章が武士の家紋となり、戦国時代には馬印などにも一部使われていました。 江戸時代に入り、武家の使用人(中間(ちゅうげん)小物(こもの)など)が、仕着せと貰った短い衣類の背に主家の紋を染め出して使いました。やがて町人階級にも広がって屋号、看板となり、デザイン化されたのです。 当時の看板は、装飾をかねた店内用と、屋号、職業、商品などを表わした屋外用がありました。屋外用には、軒下につるす軒看板、店の前に立てる立て看板、夜だけ店先に出す行灯(あんどん)式のものがありましたが、どれも閉店後は店の中にしまいました。 この習慣が今日までも伝えられ、飲食店や酒場などでその日の営業を終える事を「看板」というようになりました。 |
| (3)定年制を始めた会社は? 55歳定年制を日本で始めて導入した会社は、官営八幡製鉄(現在の新日鉄)ではないかと考えられています。明治33年の事です。しかし正確な記録はほとんど残されていません。 民間企業の第1号は日本郵船です。取締役会で「当会社ノ業務ヲ健全且ツ敏活ニスルニハ、時々老巧員淘汰ノ必要アリ」と定められたのが、明治35年のことでした。これ以後、多くの企業があいついで定年制を採用したのです。 ところでこの頃、乳幼児の死亡率が高かったとはいえ、男性の平均寿命は14歳程度でした。定年が平均寿命を大きく上回っているわけです。そう考えると、平均寿命が75歳を大きく超えた今日でも、定年が60歳位ではおかしな話ですね。 当時は退職金も破格だったようで、定年退職後のサラリーマンは、快適な余生を送っていました。 |
| (4)アウトレットとは? 英語の「アウトレット・outlet」は本来は「出口、はけ口」の意味。そこから、アウトレットストアなど経済用語で使われる場合は「工場からの直接搬出店、低価格小売店」を表すようになりました。アウトレット店は、1980年代の初めに米国で登場し、工場跡地や倉庫で衣料品メーカーが流通経費をカットして在庫品処分をしたのが始まりです。 こうした店を数多く1カ所に集めレストランなどを併設した施設が「アウトレットモール」と呼ばれています。「モール・mall」は商店街、ショッピングセンター」の事です。 |
| (5)バーゲン用品はなぜ安い? バーゲンとは、掘り出し物、見切り品といった意味です。バーゲンセール、ゴールデンバーゲンなど、バーゲンという言葉をそのまま用いるだけでなく、2000円びっくり市、1000円商品セール、我楽多市などと名づけて特売をするのもバーゲンのうちです。 季節の終わりに売れ残った商品を処分するのは、バーゲン用に作った物ではないのですが、客を集める為にバーゲン用に商品を開発して、時節に関係なく売ることがあります。 有名メーカー以外の製造した商品を安く仕入れ、それを売る為の経費も節減して、バーゲンセールで売り出すのです。バーゲン品の洋服などは、いったん買うと、取り替えがきかなかったり、すそ直しなどに実費を取られたりします。しかし、暖冬の時などは、有名ブランド物の衣類でもバーゲンにして半値で売るデパートもあります。 |