(動 物)
(1)動物も眠る時夢を見る?
哺乳類、鳥類、大トカゲなども、人間と同じように夢を見ることが、脳波測定の結果から確認されています。では一体、動物はどんな夢を見るのでしょうか?
夢は、目が覚めている時の経験の反映といえます。現実の条件反射なのです。気になる女性の夢を見たりするのは、このためです。動物でも、昼間、車にひかれそうになった犬が、恐ろしい夢を見たりするのです。おまけに、うなされたり、寝言を言う事さえあります。そんな時の鳴き声は、1オクターブ高くなるといいます。
実際に、猫が獲物を捕らえて食べる夢を見ているところを、観察した報告があります。それによると、まず目が動き、次に指、口、のどの順に動いたそうです。
それにしても、年頃のオス猫が、毎晩好きなメス猫の夢を見ているのかと考えると、ちょっとおかしな感じがしますね。
(2)ナマズと地震の関係は
ナマズといえば地震を連想する人も多いほど、昔から地震とは切っても切れない仲にされてしまっています。地面の下にいる大ナマズが暴れると地震がおきるという伝説は有名ですが、地震とナマズの因果関係はどうなっているのでしょうか?事実、色々な実験でも、ナマズには地震予知能力があって、地震のおきるときには必ずよく暴れるということが分かっています。実は、地震を予知するのは、ナマズの専売特許ではなく、ヒゲのある魚は多少なりとも地震を予知することができるのです。というのは、ヒゲのある魚は、水圧の変化や地殻の変動、音などに敏感で、神経が発達しているのが多いと考えられます。そこで水中の音速は、空気中の音速より3倍も早く伝わるため、いち早く地震のおきる音をキャッチして逃げるものと思われるのです。
特に、あの長いヒゲをもつナマズは非常に敏感で、外界のほんの小さな変化もすぐにあのヒゲでキャッチします。その上、ナマズは、ヒゲだけではなく、全身もこれすべて神経というほどに敏感な魚で、体の両側にある側線も極度に発達しています。この側線によって、水圧の変化、振動、電流などの刺激を感知するわけですから、ナマズが地震のおきる前に暴れているのは、すでにおこっている地震を人間よりも早く感知して反応を示しているといえます。
(3)異性の好みがうるさい馬の恋
 どうも人間サマは自分たちだけが高等で、他の動物は劣等であると思いたがる傾向がありますが、とんでもない。例えば、「獣欲」という言葉があるように、四つ足の動物は、相手かまわず自分の欲望を発散させるものと決めつけているようですが、これは誤解です。犬でも、当然の事ながら相性悪い威勢は、なかなか相手にしません。
 とくに馬の場合は、好き嫌いがはっきりしており、交尾の相手の好みが非常に難しいそうです。いくら発情期にあっても、気に入らない相手だと、全くそばにも寄せつけないほどだといわれています。その好みの決め手が毛の色だった事から、江戸時代の馬喰たちは、これを「毛嫌い」とよんだという事です。
 そういえば、何かを探すときに「物色する」といいますが、もともとは「物色するとは、いけにえの動物の毛色のよいものを選ぶ事」の意味ですが、「容ぼうによって人を探す」という意味もあります。何の事はない、人間のほうが毛並みを気にしたり、うの目タカの目で物色したり、毛嫌いしたりと、動物のまねをしているようです。
(4)犬はなぜ片足を上げるか?
おす犬の散歩におしっこはつきもの。でもどうして、片足を上げて電柱や樹木にかけるのでしょうか。多摩動物園の元園長・中川志郎氏の話では、犬に限らず動物には、サインポスト(しるしをつける)や、マーキング(においつけ)の習性があるそうです。
犬は生まれたばかりの頃は、牡・牝ともしゃがんでオシッコをします。ところが牡は生後半年ぐらいになると、睾丸ホルモンが分泌されます。このホルモンが脳を刺激し、片足を上げてオシッコをするように命令するのではないかといわれています。
特に、犬は縄張り意識が強い動物で、自分の縄張りを相手に教えると同時に、体の大きさを誇示するために、できるだけ地面より高い所に、体の大きさを誇示するために、広範囲にオシッコをして匂いが消えないようにするのです。犬によっては、逆立ちみたいにしてするのもいるとのことです。