<1985年日本シリーズの戦績>

10/26 阪神×西武第1戦(西武)
阪神打線

選手名





(右) 真弓
(指) 弘田
(一) バース
(三) 掛布
(二) 岡田
(左) 佐野
北村
(遊) 平田
(捕) 木戸
(中)左 吉竹
33
阪神 000 000 030|3
西武 000 000 000|0
勝・池田  1勝
負・松沼博  1敗
対西・阪神1勝0敗
▽本塁打 バース1号B(工藤)
▽盗塁 岡田
▽勝利打点 バース1
西武の先発は松沼博久。シリーズ第1戦の先発は1982年、1983年に続き3度目。一方の阪神
は2年目の池田親興。両軍無得点のまま試合は8回表へ。この回、先頭の真弓が右翼へ二塁打
を放ち、続く弘田がバントを警戒した西武内野陣の前進守備を突いて1、2塁間を破る安打を放ち
無死1、3塁。ここで西武は先発の松沼博に代わり工藤を登板させるが、続くバースが左翼スタンド
最前列に入る本塁打を放ち3点を先制。一方の西武は、池田に試合後「今日に限って言えば(この
年セ・リーグ最下位の)ヤクルトの方が恐かったですね」と言われてしまうほど、西武らしくない淡泊
な攻めを繰り返し、池田に史上6人目となるシリーズ初登板初完封を許した。
阪神投手









池田 130 34
10/27 阪神×西武第2戦(西武)
阪神打線

選手名





(右) 真弓
(指) 弘田
(一) バース
(三) 掛布
(二) 岡田
(左) 佐野
北村
(遊) 平田
(捕) 木戸
(中)左 吉竹
33
阪神 000 200 000|2
西武 001 000 000|1
勝・ゲイル  1勝
S・中西     1S

負・高橋直   1敗
対西・阪神2勝0敗
▽本塁打 バース2号A(高橋直)石毛1号(ゲイル)
▽盗塁 秋山
▽勝利打点 バース2
西武の先発は高橋直樹。一方の阪神はリチャード・ゲイル。西武は3回裏に石毛のソロ本塁打で先
制するが、その後の1死満塁の好機で片平が併殺打に倒れ追加点ならず。すると4回表、これまで
高橋に完全に抑えられていた阪神は先頭の真弓が三塁手秋山の悪送球で出塁、1死後またもバー
スが左中間スタンドにぎりぎりで入る2点本塁打で逆転。1点を追う西武は7回裏、秋山の安打と盗
塁などで1死1、3塁の好機を作ると、辻が1塁方向へスクイズを敢行。しかし1塁手のバースが素早
いダッシュとスローイングで秋山を本塁封殺。阪神はゲイルが7回を投げ、8回に福間、9回は中西
のリレーで1点差を守り切った。
阪神投手









ゲイル 114 28
福間
中西 12
10/29 阪神×西武第3戦(甲子園)
阪神打線

選手名





(右) 真弓
(指) 弘田
(一) バース
(三) 掛布
(二) 岡田
(左) 佐野
(遊) 平田
長崎
(捕) 木戸
永尾
嶋田宗
(中) 北村
吉竹
32
西武 040 100 010|6
阪神 003 000 001|4
勝・東尾   1勝
負・中田良   1敗
対西・阪神2勝1敗
▽本塁打 バース3号B(工藤)嶋田宗1号(東尾)石毛2号A(中田良)岡村1号(佐藤秀)
▽勝利打点 岡村1
先発は阪神が中田良弘、西武は第1戦の雪辱を期す工藤。西武は2回表、1死2塁から岡村が右翼
線に運ぶ3塁打で先制、続く辻の中前打、石毛の2ラン本塁打でこの回4点。阪神は3回裏、1死1、
2塁でバースが右翼ラッキーゾーンに入る3点本塁打で1点差に追い上げるが、4回表に西武は岡村
のソロ本塁打で突き放し、さらに8回にも辻の2塁打で3点差とした。阪神は9回裏、途中出場の嶋田
が箕島高校の先輩である東尾から史上初の新人初打席ソロ本塁打を放つが、東尾は後続を抑え逃
げ切った。
阪神投手









中田良 31 10 1 1/3
佐藤秀 39 11 2 2/3
工藤 70 16
野村 13
10/30 阪神×西武第4戦(甲子園)
阪神打線

選手名





(右) 真弓
(指) 弘田
(一) バース
(三) 掛布
(二) 岡田
(左) 長崎
左中 北村
渡真利
(遊) 平田
(捕) 木戸
(中)左 吉竹
29
西武 000 002 002|4
阪神 000 001 010|2
勝・永射   1勝
S・東尾   1勝1S
負・福間    1敗
対西・阪神2勝2敗
▽本塁打 真弓1号(松沼博)スティーブ1号A(伊藤)西岡1号A(福間)
▽勝利打点 西岡1
阪神の先発は伊藤宏光、西武は松沼博。伊藤に5回まで2安打に抑えられていた西武は6回表、2
死から田尾が2塁打で出塁すると、4番のスティーブが2点本塁打を放ち先制。すぐさまその裏に阪
神が、真弓のレフトスタンドへのソロ本塁打で1点差とすると、8回裏には相手失策と盗塁で3塁に
進んだ吉竹を弘田が中堅への犠飛で返し同点とする。しかし9回表、西武は広橋を2塁に置いて、途
中出場の西岡が福間から左翼ラッキーゾーンに2ランを放ち勝ち越し。西武は永射がバース、掛布を
完璧に抑え、最後は東尾が締めて2勝2敗のタイに持ち込んだ。
阪神投手









伊藤 114 27 6 2/3
野村 0 1/3
佐藤秀 14 0/3
福間 26
10/31 阪神×西武第5戦(甲子園)
阪神打線

選手名





(右) 真弓
(指) 弘田
(一) バース
(三) 掛布
(二) 岡田
(左) 長崎
吉竹
(遊) 平田
(捕) 木戸
(中) 北村
32 10
西武 011 000 000|2
阪神 400 020 10×|7
勝・福間   1勝1敗
負・小野    1敗
対西・阪神3勝2敗
▽本塁打 掛布1号B(小野)長崎1号A(石井)大田1号(池田)
▽盗塁 長崎、伊東、金森
▽勝利打点 掛布1
先発は阪神が第1戦完封の池田、一方の西武は小野和幸。西武の小野は立ち上がりから捕まり、
1死1、2塁からここまで不振だった掛布がバックスクリーンに3点本塁打を放ち先制。なおも長崎に
四球を与えた所で小野は27球で降板。代わった石井から続く平田が中前適時打を放ち4-0に。し
かし池田も本調子ではなく、2回に大田にソロ本塁打を浴び、さらに3回にはスティーブに適時打を打
たれ4回途中で降板。だがリリーフした福間が1死満塁のピンチの場面、第4戦で決勝2ランを打たれ
た西岡を遊ゴロ併殺打で切り抜け雪辱を果たす。阪神は5回に長崎がライトスタンドへの2点本塁打
を放ち突き放し、さらに7回には吉竹の犠飛で7-2とした。5点リードの阪神は8回から中西を登板さ
せる盤石の継投でゲームセット。ロングリリーフの2番手福間が勝ち投手。
阪神投手









池田 60 17 3 0/3
福間 54 15
中西 24
11/2 阪神×西武第6戦(西武)
阪神打線

選手名





(右) 真弓
(指) 弘田
(一) バース
(三) 掛布
(二) 岡田
(左) 長崎
吉竹
(遊) 平田
(捕) 木戸
(中) 北村
35 11
阪神 410 010 102|9
西武 100 100 001|3
勝・ゲイル  2勝
負・高橋直   2敗
対西・阪神4勝2敗
▽本塁打 長崎2号C(高橋直)真弓2号(高橋直)掛布2号A(渡辺)石毛3号(ゲイル)
▽勝利打点 長崎1
西武の先発は高橋、阪神はゲイルと、第2戦と同じ顔合わせ。1回表、阪神は2死からバースが四球、
掛布が左前安打、岡田が投手強襲内野安打で満塁とすると長崎が右翼席に満塁本塁打を放ち4点
を先制。西武はその裏に石毛が本塁打を放ち1点を返すが、2回表に阪神は真弓がレフトスタンドへ
ソロ本塁打で突き放す。5回に掛布の右犠飛、7回にはバースが永射から右前適時打を放ちリードを
広げた阪神は、9回に掛布が渡辺久からレフトスタンドへトドメの2ランを放ち勝負あり。ゲイルは西武
打線を7安打3失点に抑え、最後は伊東を投ゴロに仕留め完投して阪神の初の日本一が決定した。
阪神投手









ゲイル 145 34

表彰選手
○最高殊勲選手賞 ランディ・バース(阪神タイガース)
 打率.368(19打数7安打)、3本塁打、8打点でシリーズ二冠王。第1戦から3試合連続本塁打。シーズン三冠王の力を存分に発揮。
○敢闘賞 石毛宏典(西武ライオンズ)
 打率.185(27打数5安打)、3本塁打、5打点。低打率ながらも3本塁打をマークし、孤軍奮闘。
○優秀選手賞 真弓明信(阪神タイガース)
 打率.375(24打数9安打)、2本塁打、2打点でシリーズ首位打者。第1戦で松沼博から史上初のシリーズ初戦初回表初球安打をマーク。
○優秀選手賞 長崎啓二(阪神タイガース)
 打率.222(9打数2安打)、2本塁打、6打点。第5戦と第6戦で2試合連続本塁打。第6戦で日本一を決定付ける先制満塁本塁打を放つ。
○優秀選手賞 リチャード・ゲイル(阪神タイガース)
 2試合に先発登板し、2勝0敗、防御率2.25(投球回数16、自責点は4。日本一を決めた第6戦では完投勝利を挙げ、胴上げ投手。

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