<1962年日本シリーズの戦績>
10/13 阪神×東映第1戦(甲子園)
阪神打線

選手名





(遊) 吉田
(二) 鎌田
(中) 並木
(一) 藤本
(右) 藤井
(左) ソロムコ
(三) 安藤
遠井
横地
西山
朝井
(捕) 山本哲
滝田
福塚
(投) 小山
村山
38 10
対東・阪神1勝0敗
東映 005 000 000 0 |5
阪神 014 000 000 1x|6
(延長10回)
勝・村山   1勝
負・尾崎   1敗
▽本塁打 吉田勝1号A(小山)
▽盗塁 並木
阪神・小山、東映・土橋の両エースの先発で開幕。2回、阪神はマイク・ソロムコのセンター
オーバーの2塁打、安藤のヒットでチャンスを広げ、山本の犠牲フライで阪神が1点を先制し
たが、3回表、東映は吉田勝豊のホームランなど4本の長打を含む5安打で1-5と一気に
逆転。しかしその裏、東映に思わぬミスが続く。まず土橋、青野の立て続けのエラーで無死
1、2塁。次打者並木の打球はファースト山本の正面で併殺かと思われたが二塁カバーの
岩下の送球がそれ、二塁走者がホームインし、1点。阪神はさらに藤本、藤井の連続タイム
リーで今回計4点を返し同点に追いついた。その後は、小山も立ち直り、東映はリリーフした
久保田が踏ん張り、緊迫した展開が続いたが、延長10回裏、阪神は1アウト1・2塁のチャン
スで吉田が尾崎からサヨナラ2塁打を放ち6-5のスコアで先勝した。阪神はこれが日本シリ
ーズで初のサヨナラ勝ち(全体でも1961年の第4戦に続いて7度目のサヨナラゲーム)。
阪神投手









小山 144 38 9 2/3
村山 0 1/3
10/14 阪神×東映第2戦(甲子園)
阪神打線

選手名





(遊) 吉田
(二) 鎌田
(中) 並木
(一) 藤本
(右) 藤井
(左) ソロムコ
(三) 安藤
遠井
横山
横地
(捕) 山本哲
(投) 村山
31
対東・阪神2勝0敗
東映 000 000 000|0
阪神 000 200 03X|5
勝・村山   2勝
負・土橋   1敗
▽本塁打 藤本1号B(富永)
阪神は第1戦で好救援を見せた村山の先発、東映は土橋の連続先発。村山は制球がさえ、
8回1アウトまで東映打線にランナーを許さないパーフェクトピッチング。23人目の吉田勝
の打球が一塁後方にぽとりと落ち、惜しくも日本シリーズ初の完全試合、ノーヒットノーラン
の達成はならなかったが、それでも2安打完封の快投を見せる。攻撃では4回に集中打で
2点、8回に藤本がとどめの3ランホームラン。阪神が連勝で東京に乗り込む展開になった。
阪神投手









村山 100 29
10/16 阪神×東映第3戦(神宮)
阪神打線

選手名





(遊) 吉田
(二) 鎌田
(中) 並木
(一) 藤本
(右) 藤井
(左) ソロムコ
(三) 安藤
(捕) 山本哲
福塚
(投) 渡辺省
村山
遠井
石川緑
太田
バッキー
49 11 11
対東・阪神2勝0敗1分
阪神 000 101 000 000 00|2
東映 000 001 100 000 00|2
(延長14回時間切れ引き分け)
(阪)渡辺省、村山、石川緑、太田、バッキー
(東)久保田、石原、富永、橋詰、安藤元、土橋
▽本塁打 毒島1号(村山)
▽盗塁 鎌田、並木、吉田勝、黒崎、岩下
第3戦は1950年の日本シリーズ第1戦以来12年ぶりに神宮球場で開催。阪神は4回に
藤本の二塁打、藤井、ソロムコの単打で1点を先制。6回にもソロムコのタイムリー2塁打
で2点目を追加し、試合を優位に進めたかに見えた。だが東映は6回に毒島がソロホーム
ラン、7回にも岩下のタイムリーヒットで2-2の同点に追いつく。その後は緊迫した投手戦
が続き、9回・東映はヒットと敬遠四球で満塁のチャンスを作るも阪神・村山の好投の前に
倒れ、試合は延長戦に。その延長戦も両チームチャンスをつくるも得点には至らず、日没
のため延長14回終了をもって打ち切りとなり2-2の引き分けに終わった。
阪神投手









渡辺省 52 15 4 0/3
村山 74 21
石川緑 0 2/3
太田 0 1/3
バッキー 56 14
10/17 阪神×東映第4戦(神宮)
阪神打線

選手名





(遊) 吉田
(二) 鎌田
(中) 並木
(一) 藤本
(右) 藤井
(左) ソロムコ
(三) 横地
横山
安藤
(捕) 山本哲
浅越
福塚
西山
戸梶
(投) 小山
石川緑
滝田
32
対東・阪神2勝1敗1分
阪神 100 000 000|1
東映 000 300 00X|3
勝・安藤元  1勝
負・小山    1敗
▽盗塁 吉田 2、西園寺 2、岩下
阪神は初回・並木のタイムリー3塁打で先制点を獲得するが、その後は打線が安藤の前に
沈黙。一方、東映は4回1死1・2塁から岩下のタイムリーヒットで同点。意表を突くダブルス
チールの後、種茂が2点タイムリーを放つ。これが決勝点となり、3-1のスコアで東映が日
本シリーズ初勝利を飾った。
阪神投手









小山 89 24
石川緑 17
10/18 阪神×東映第5戦(後楽園)
阪神打線

選手名





(遊) 吉田
(左) ソロムコ
(中) 並木
(一) 藤本
(右) 藤井
(二) 鎌田
(三) 横地
横山
安藤
遠井
走三 朝井
(捕) 山本哲
打捕 谷川
滝田
走捕 戸梶
(投) 村山
浅越
渡辺省
西山
石川緑
小山
40 10
対東・阪神2勝2敗1分
阪神 200 000 200 00|4
東映 300 100 000 02x|6
(延長11回)
勝・土橋  1勝1敗
負・小山   2敗
▽本塁打 藤本2号A(久保田)吉田勝2号B(村山)岩下1号A(小山)
第5戦は神宮が学生野球開催の関係で使用できないため、後楽園球場で行われた。1回、
阪神は2アウトから藤本が先制2ランを放つと、その裏の東映も吉田勝が逆転3ランを打ち、
打撃戦の様相を呈した。4回に東映が1点を追加すると、阪神は7回2アウトから吉田がレフ
トへの同点2塁打を放ち4-4の同点に戻し、第3戦に続いて2回目の延長にもつれ込む。試
合を決めたのは11回の東映。岩下がレフトへのサヨナラ2ランで6X-4のスコアで2勝2敗の
イーブンに戻し、シリーズの行方は甲子園に戻っての第6戦以降に持ち越された。
阪神投手









村山 49 17
渡辺省 33
石川緑 0 1/3
小山 54 17 3 2/3
10/20 阪神×東映第6戦(甲子園)
阪神打線

選手名





(遊) 吉田
(二) 鎌田
(中) 並木
(一)右 藤本
(右)左 藤井
(左) ソロムコ
福塚
西山
戸梶
谷川
(三) 安藤
打一 遠井
(捕) 山本哲
打右 滝田
横地
(投) 村山
太田
浅越
渡辺省
横山
33
対東・阪神2勝3敗1分
東映 120 120 010|7
阪神 100 120 000|4
勝・安藤元 2勝
負・村山  2勝1敗
▽本塁打 吉田1号(安藤元)張本1号A(太田)
▽盗塁 吉田勝、張本 2
地元・東京で連勝し、勢いに乗った東映は、敵地・甲子園での第6戦でも猛打を振るい、種
茂が2回と4回に得点に絡む2塁打を連続して放つと、張本勲も5回に駄目押しの2ランホー
ムランを打つなど5回までに7得点を挙げる。一方の阪神は1回に吉田のホームラン、6回に
も反撃の糸口となる3本のヒット等で追い上げるものの逆転には至らず、7-4で東映が日本
一に王手をかけた。
阪神投手









村山 67 19
太田 12
渡辺省 35 11
18
10/21 阪神×東映第7戦(甲子園)
阪神打線

選手名





(遊) 吉田
(中) 並木
滝田
走三 朝井
(右)一 藤本
(一) 遠井
左中 ソロムコ
(左)右 藤井
(三) 横地
横山
安藤
打左 西山
(二) 鎌田
(捕) 福塚
(投) 小山
村山
46 10
対東・阪神2勝4敗1分
東映 000 000 000 101|2
阪神 000 000 000 100|1
勝・土橋   2勝1敗
負・村山   2勝2敗
▽本塁打 西園寺1号(村山)
▽盗塁 吉田 2、毒島、張本
東映・久保田、阪神・小山の息詰る投手戦で9回まで0-0の同点。今大会3回目の延長に
もつれ込んだ。試合が動いたのは10回。まず東映がヒットと四球で満塁にすると、種茂が
先制の犠牲フライを打つ。しかしその裏の阪神も藤井が同点タイムリーを打って1-1のタイ
に。そして12回・東映の西園寺が勝ち越しソロホームランを放つ。この時、10イニング163
球を投げた小山は自分の役割は果たしたと思って風呂に入ってしまい、11回からは急遽の
登板となった村山が投げていた。投げては延長戦から登板した土橋が11・12回の阪神の
反撃をしのぎ、2-1で東映が4勝目を挙げ、チーム創設17年目で初の日本一に輝いた。
阪神投手









小山 163 36 10
村山 26
表彰選手
○最高殊勲選手賞 土橋正幸(東映フライヤーズ)種茂雅之(東映フライヤーズ)※日本シリーズでMVP2名はこの年が唯一。
○優秀選手賞 岩下光一(東映フライヤーズ)
○敢闘賞 吉田義男(阪神タイガース)
○技能賞 張本勲(東映フライヤーズ)
○首位打者賞 吉田義男(阪神タイガース)
○最優秀投手賞 安藤元博(東映フライヤーズ)
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