からおけ教室-3

カラオケ上達法ー10【基礎編の復習】
何事も土台というものが大切ですが、地味で退屈な努力の積み重ねなしでは、それを自分
のもにする事は出来ません。これまで皆さんが基礎を慎重に、懸命に、勉強してきたとした
ら、皆さんの内に培われた実力は、相当にレベルアップしいる筈です。少なくとも「歌を歌う」
という事がどういう事であるか、どんな手だてで勉強してけばいいのかは、分かってもらえた
と思います。今回はその大切な基礎編を復習し、次に進みたいと思います。
1<腹式呼吸の練習のポイント>
@下腹部の筋肉の上下運動を意識しながらAゆっくり呼吸をする。B肺全体の容量を最大
限に使う。C必ず声をともなう(人前では無用)D時には瞬時に息を吸い込む練習もする。
★注意事項@練習時は出来るだけ鼻孔ら吸入する。A毎日行う。B発声が30秒以上続く
様にする。C無意識の内に腹式呼吸が出来る様になるまでまでやる。D腹筋を鍛える。
2<発声練習のポイント>
@母音の口の開け方…「ア」大きく口を開ける。「エ」アの口より横に広げた感じに。「イ」
エより更に口を広げる。「オ」口を丸くとがらせる感 じで開ける。「ウ」オよりも更に口をすぼ
める。A声を出しロングトーンの練習をする。(a)同じ音程で「アー」と10秒以上出し続ける。
(b)軽く発声しながら1・2・3・4、2・2・3・四 くり数え、四のところで息継ぎをし、また息を吸
い込んで1・2 ・3・4、2・2・3・四と続ける.(c)息を吸い込んで「ア・エ・イ・オ・ウ」の音が途
切れない様になめらかに発声。一つの母音で最低3秒、全部で15秒以上続ける。(d)a〜c
が出きたら「アエイオウ」に「ドミソミド」と音階をつけて歌ってみる。(e)次にdの音階を半音ず
つ上げていき、上限に達して苦しくなれば、逆に半音ずつ下げていき、下限で声が出にくくな
るまで発声練習をする。(f)今度は「ラ」と「バ」の発音でeの様に音階を変えて練習する。
これは舌の運動で、一音ずつ区切って発声する。
★注意事項@ロングトーンで声をのばしている間は音程がフラつかない。Aビプラートをかけ
ない事です。
3<音感を鍛える練習のポイント>
@色々な曲を注意深く聞く。A声を出して歌う。
4<自分の声質を知る>
プロ歌手を手本に、自分の声質や音域がどの歌手に近いかを研究し、レパートリーを選曲す
る目安にする。主な声質のタイプは次の通り。
@男声のパターン
(a)低音ソフト…フランク永井(b)低音ハード…美川憲一(c)低音ハスキー…黒木憲(d)中音
ソフト…菅原洋一(e)中音ハード…千昌夫(f)中高音ソフト…野口五郎(g)中高音ハスキー
…森進一(h)中高音クリア…布施明(i)高音ソフト… 尾崎紀世彦(j)高音ハード…小林旭
(k)高音ハスキー…門田頼命
A女声のパターン
(a)低音ハスキー…沢たまき(b)低音ソフト…小林幸子(c)中低音ハード…松任谷由実
(d)中低音マイルド…岸洋子(e)中低音ハスキー…五輪真弓(f)中音ハード…弘田三枝子
(g)中音マイルド…研ナオコ(h)中高音マイルド…森昌子(i)中高音クリア…八神純子。
勿論この他にも数多くのタイプがある。
5<歌詞・言葉について>
メロディーに乗せて言葉がしっかり聞き手に伝えなければなりません。とにかく「歌詩をはっ
きり」
です。速いテンポの曲程、はっ きりと。
6<リズム感を鍛える練習のポイント>
@リズムを意識しながら歌の練習をする。AレコードやTV、ラジオ等の音楽に合わせ、体や
手、指でリズムをとる。B歩いている時や機械の音、電車の振動、時計の音等、身の回りの
規則的なテンポを意識する。Cダンスをする。
★注意事項@伴奏に合わせて歌う時はベースの音に注目する。A伴奏のリズムパターンを
よく聞く。Bステップを踏みながら歌う。
7<眺める楽譜を眺める>
譜面が読めなくても、眺めるだけでだけで募囲気が掴める。
@音の高低の移動A息つぎB強弱C組立のアイデア等に注意。
カラオケ上達法ー11【歌う姿勢】

歌に限らず、どんな事をする時でも、正しい姿勢をとる事が大切です。あなたが歌のレッスン
をする時には、どんな姿勢でやっていますか?まさか、寝ころんで歌っている人はいないでし
ょうね。そんな姿勢では、出る声まで出なくなってしまいます。歌う時は立って、というのが基
本です。と言っても、つま先で歌うのも正しい姿勢とは言えません。一度試してみるとよくわ
かりますが、つま先で立っていると不必要なところに力が入り、とても歌う様な気にはなれな
いものです。
武道では、スキのない真剣な身構えを「前方に重心を置き、全身の筋肉を柔らかく保ち、しか
もハツラツとした精気に満ちている」と説明しています。この姿勢は、歌を歌う時にも共通する
ものであると思います。少し、歌を歌う時の正しい姿勢について説明しましょう。歌う時の姿勢
の基本は、全身の力を抜く事です。全身の力を抜くと言っても、抜きすぎてグニャグニャになっ
てもいけません。
ある程度の緊張をもって無駄な力を抜くという事なのです。例えば、首筋に力が入ったり、コメ
カミに静脈が浮き出てピクピク動くとか、肩をいからせている様では、無駄な力が入っている
証拠です。
また、前方に重心をかけるのだと言って、つま先に力を入れすぎると、背中に不必要な力が
入り、逆効果です。足の裏側は全部床についていて、その上で重心が前方にあるという感じ
を早くつかむ事です。肩は決して盛り上がる事なく、両手も垂れ下げる様にする。顔は上を向
きすぎると、ノドの筋肉が固くなります。
また、下を向きすぎると、発声の器官を圧迫しますので、コツは「目を少し上を見て口の方向
もやや上向き」にします。
ただ、これを意識しすぎると、無駄な力が入ってしまうので、『こういう気持ち』でいて下さい。
そうすると、自然に身体の方もこう動いてくれます。正しい姿勢とは、マイクに最良の声を入れ
る為の形ですから、基本的な姿勢で正しい発声を心がけましょう。
カラオケ上達法ー12【マイクの上手な使い方】
次に、マイクの上手な使い方についてです。
よく、「マイクを通すと声が変わる」といいますが、これは声を出すと、その声は空気を伝わっ
てマイクに入ると同時に、耳にも入ります。また、口腔を通じた身体の中から骨や筋肉を通じ
て耳に伝わる。だから、自分の声は、耳の内と外から聞こえているのです。体内での伝達音
は共鳴しているので、実際の声よりも響いて聞こえます。
一方、マイクは空気中を伝わった声のみを拾っているので、スピーカーから出てくる声は、自
分の声とは思えない、変わった音声で聞こえるのです。マイクを使う時のコツとしては、先ず、
口に対して直角に持ち、約5cm〜12cm離す。(マイクの感度によって異なる)それより近すぎ
るとパピプペポやバビブベボなどの破裂音(ポウウ・ノイズ)がうるさくなったり、歌詞が不明瞭
になる場合が多いようです。
・・・・・・・・・・   
単一指向性マイクは矢印の様に
一方向しか音を拾わない。従って
口とマイクを一直線上にする。
サ・シ・ス・セ・ソなどの
歯擦音が耳ざわりになる。
   低音部が失われる。  
そして、大きな声を出す時は、マイクを口元から離し、小さな声は、くっつけ気味にする等、常
にマイクと口との距離を上手に調整しましょう。さらにマイクのヘッドを手で包むとハウリングを
起こしたり、音質劣化を起こしたりするので、気をつけて下さい。
・・・・・・・・・・・・・・・・ マイク上部を手でおおうと
ハウリングを起こす事がある。
マイク下部を手でおおうと
高域倍音がカットされ、
音質がボヤける。

よく、マイクのテストの時に、トントンとマイクをたたく人がいますが、学校などで使っている丈
夫なだけのものならイザ知らず、歌の為のマイクは絶対にたたいてはいけません。
人間の耳以上に敏感な機械ですから、ちょっとしたショックでも、すぐ使いものにならなくなっ
てしまいます。
また、マイクが受け入れる声の大きさには限界があります。それ以上の大声を出すと、声が
割れてしまいます。ですから、大きな声を出す時は、マイクを口元から離すようにして、声が
割れるのを防ぐことが必要です。そして、柔らかく無理のない発声をしなければなりません。
特に音色の悪い人や声の固い人は、よほど柔らかく歌わないと声の固さだけが目立ち、いく
ら感情を込めて歌っても、それが聞き手にはうまく伝わりません。
もう一つ、マイクには、高音は良く入り低音になるほど入りにくくなるという性質があります。
ですから、歌う場合には高音になるほど小さく、低音ほど大きく響きを持たせる事です。しか
し、曲の感情を表す都合上、どうしても高音を大きく出さなければならない時は、マイクと口と
の距離を上手に調整しなければなりません。マイクを持つという事はあなたの歌がそれを通
じて、聞き手の耳に伝わるという事です。ですから、あなたが歌の感情を聞き手に伝えるため
には、まず、マイクが聞き手であるように思わなければいけません。マイクに感情を込めて歌
うのが、聞き手に感情をうまく伝えるコツなのです。
ステージで失敗するのは、ほとんどがアガってしまうためですが、あなたはマイクにだけ集中
して歌うようにすれば、客が何人いようが、アガる事はめったにありません。ですから、ふだん
から、マイクを客だと思って、それに歌いかける様に心がけましょう。
ステージに慣れてくると、初めは見えなかった観客の顔がハッキリと見えてきます。そうなる
と、ついマイクに歌うのを忘れて、客席を見回しながら歌うようになります。しかい、客席にば
かり気をとられて、肝心の歌の方がおろそかになってしまってはいけません。
マイクに歌うという事は、マイクを見つめて歌う事ではありません。心をマイクに向けるという事
なのです。尚、マイクには単一指向性と無指向性のマイクがあり、一般にカラオケには単一指
向性、トーク用には無指向性が使用されている。
・・・・・・・・・・・・・・・・
無指向性マイクは方向性を持たないので
周囲の音を全部拾う。
カラオケ上達法ー13【歌詞の表現】
カラオケで歌う場合に、歌詞は知らなくてもメロディさえ知っていれれ、気軽に歌詞本やテレビ
のテロップを見ながら上手に歌えると考えているカラオケ愛好家が多いようです。
しかし、それでは作詞・作曲家が意図した歌の味を出して歌う事は出来ません。歌には、そ
れぞれの“心”があります。自分の歌う歌を、本当に自分のものにして歌うためには、ただ歌
詞を暗記しているだけではダメで、自分がその歌の主人公になったつもりになる事が必要で
しょう。役者が「セリフ」でしゃべるように、歌の気持ちを自分のものにして歌う事が大事なの
です。歌詞の持つムード、情景、心理などを自分のものとして消化しましょう。
歌詞の持つ、悲しさ、嬉しさ、愛しさ、憎しみという簡単な事ではなく、「どうして悲しいのか」
「なぜ嬉しいのか」という、歌詞の持つ意味の裏側が見えなくては、歌の持つドラマチックな
内容が理解出来ないし、カラオケで歌う楽しさも半減してしまいます。カラオケでドラマの主人
公を演じられれば、その歌のフィーリングを掴んだ証拠ですし、ハートのある歌唱力で、カラオ
ケが楽しめるのです。
ですから、作詞・作曲家が何をいおうとしているのかを探し出す為にも、声を出す前に、何度も
繰り返し歌詞を読む事です。それだけで、全体的な感じが自然につかめてきます。ここで注意
したいのは、ただ何度も読めばいいというものではありません。漠然と読むくらいなら、それは
時間のムダというものです。歌詞とケンカするくらいの気持ちで、詞の内容に食いついていく
事が大切です。悲しい内容の歌詞でも、奥深く探って「どうして悲しいのか」を解釈しそれに似
合った感情表現をしなければなりません。歌詞全体の感じを完全に理解したら、その情景を
頭の中に描き出しましょう。
次に、各節をそれぞれ注意して読んで下さい。全体の感じを一番強く表現しているのはどの
節か、各節のつながりはどうなっているか、歌詞の進行はどうなっているか、などをよく注意し
て読んで下さい。それが済んだら、いよいよ、ひとつひとつの言葉に注意しましょう。その節に
おける歌詞の流れと、言葉ことばの関係に気をつけて下さい。言葉のつながりや、切れてい
るところを間違えると意味が違ってくる事もありますので注意しましょう。
歌詞が理解出来たら今度は、メロディを読んでみましょう。メロディには作曲者の制作意図が
書き表しています。「疑問を与え、答えを出し、中心部を盛り上げて、最後をしめる」というよう
な形が必ずあるはずです。もっとも重要なポイントは、その曲の中心部がどこにあるかを見つ
けだす事です。それが曲を理解する近道なのです。
曲の中心部は必ずしも高い音であるとは限りません。何度もメロディを口ずさんで、中心部を
つかんで下さい。次は、半音のところや、いろいろな記号に注意して、譜面を忠実に覚えるよ
うにしましょう。
とりあえず、基本をマスターしましょう。譜面を注意深く見ていくと、同じ様なメロディが何度も
出てくる事に気がつきます。その部分が、歌を上手に聞かせる為のポイントになりますから、
特に注意して見ておく事が必要です。曲の全体の感じが掴めたら、今度は、そのメロディに歌
詞をつけて、歌ってみましょう。歌詞の中心となるところと、メロディの中心となるところがぴた
りと一致すれば、あなたの解釈は正しかったわけです。もし、両方が一致しないようだったら、
もう一度、歌詞とメロディを調べ直して下さい。
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