1分間スピーチの話しのタネ
○人生最高の“財産”をどう築き上げるか
★人生最高の財産とは何か?
 
人にとって財産はどんな意味を持つのでしょう。財産があっても幸せな一生が送れるとは限らず、それなりの悩みは生じるようです。財産を持ったが為に、気の休まらない一生を送る羽目に陥るケースも少なくありません。人は財産がなければ無いで悩み、あればあったで悩むものです。人はこうした悩みから解放される事はないのでしょうか。
 現状にとらわれすぎると、悩みは増大します。財産は固定的なものではなく、増える事も減る事もあります。「働く事、学ぶ事、健康な事が、最高の財産さ」と明るく、前向きに行動したらどうでしょうか。
 人の幸せは、財産だけなのでしょうか。本当の財産と呼べるものが他にあります。それは“足る事を知る”事です。これは、一度身につけてしまえば一生失う事はありません。この知恵こそ「一生の宝」なのです。

★最後に「楽しい人生だった」と言える生き方をしているか
 
最近、お金に価値を求める人の増加が目につきます。新聞を広げてみれば、お金と関係のない記事を探すのに苦労するほどですし、財テクを始めとするマネーゲームに心を奪われてしまっている人の数も決して少なくありません。
 確かに、お金に大きな価値がある事は事実です。しかし、だからといってお金が最高の価値であり、人が何としても求めるべき価値であるかというと決してそうではありません。
 お金はあくまでも生きていく手段であって目的ではないのです。大切な事は、より高い人格を身につける為に努力するという事です。お金をいくら積み上げても人格を買う事など出来ません。お金を人生の目的とせず、最後の最後に「空しい人生だった」と絶対後悔しない、そういう価値観をはぐくむべきです。

★現状にあぐらをかく人に満足感は得られない
 
企業は年々成長し続けなければならない運命にあります。人もまた同じ運命を背負って生きているのです。
いかに経済的に恵まれた環境に生きていようとも、成長をあきらめた人間は衰退するだけです。逆に今は恵まれない環境でも、目標を持ち、努力している人は、成長し続け、大きな満足感や充実感を得る事が出来るわけです。
 こういった勘定は誰でも得られるというものではありません。いかなる財産を持っていてもその上にあぐらをかいて、成長を放棄してしまっては、いくらお金を積もうと満足感や充実感は得られません。財産がない事、イコール不幸ではないのです。
 財産のいかんに関わらず、満足感や充実感を求めて日々努力していけば、人としてたゆまぬ成長を続ける事ができるはずなのです。

★失敗を乗り越える勇気がさらに大きな成功を生む!
 
人は弱いものです。仕事上のわずかなミスを気にして、その責任を逃れようと、必死になって言い訳を探します。私自身も、まさに、この弱気者の一人です。
 大事な事は、わずかなお金にこだわって、自分を小さくしたり、自分で自分がみじめになったりしない事です。人間にとって大事な事は、豊かな心を持って、まわりの人々の幸せづくりの為に、自分の能力を活用していく事です。
 どんな大きな失敗でも、全て自分の責任なのだと考え、それをすすんで背負う事です。その時は、非難もされ、批判もされますが、人々は、責任感を背負う勇気に心から敬意を払うものです。
 生きていく上で、どうしても失敗はあります。失敗したら責任をとる勇気があれば、今度は必ず成功します。成功は失敗を踏み台にする勇気から生まれてきます。

★“自己投資”の額が多いほど見返りも大きい
 
財テクに関心を持つ人が多いく、株価などの動向に一喜一憂している姿がかいま見られます。投資する事によって金儲けをしようともくろんでいるわけです。
 しかし、これは何かアクシデントに巻き込まれて一文無しとなってしまったら、その時点でおしまいです。短期的に儲けようと財テクに走るのも悪い事ではありませんが、もっと長期的な視野に立って金儲けを考えてみてはどうでしょうか。
 具体的にどうするのかというと、自分自身に投資するのです。ここで得られる儲けは目には映りませんが、年々蓄積され、やがては大きなお金を生み出します。また、この儲けは増える一方で決して失われる事はありません。従って、自分自身に投資して減る事のない儲けを自己の中に蓄積していけば、ピンチを迎えた時ほど、大きな力を発揮するのです。

★あなたは“楽しく生きる”価値観を持っているか
 
長引く不況で先行きが不透明になり、マイホームは手の届かない存在となってしまいました。でも、かなりの無理を承知でマイホームを購入している人もいるようですが、本当にそれで大丈夫なのでしょうか。
 マイホームを手に入れても、その返済にくる日もくる日も追われるというのでは何にもなりません。大切なのは中身です。外見を立派に見せる為に中身を犠牲にするのは本末転倒です。人はよく生きても百年そこそこ、毎日楽しく有意義に生きるという事にもっとウエイトをおくべきです。
 いまや価値観は多様です。マイホームを持つという価値観と同時に、それ以外の価値観も存在しています。古い価値観に縛られず、自分が楽しく生きるという価値観を持ってこそ、有意義な人生を送る事ができるのです。

★新らしい価値を生み出す為に賢くお金を使う
 
お金は使う事によって、その価値が知れるものです。ムダなものに使う事は。ありませんが、必要ならば惜しむ事なく使うべきです。ある程度の貯金は必要ですが、必要以上に抱え込むのも問題でしょう。
 お金は使う事によって新たな価値を生み出します。例えば、企業は利益を得る為にお金を投入してある商品なり、サービスをつくります。そして、消費者に提供する事によって利益を回収します。つまり、お金をモノに変え、モノをお金に変えるという繰り返しを続けているわけです。これは、企業だけの話ではありません。人間も同じ事です。
 お金は使って初めて生きるものです。しかし、使う先を誤ると使ってもムダとなってしまいます。自己啓発、健康維持、その他、ちゃんと目的を持って必要と思われる事にお金を使う、こういう使い方を心掛ければ、人生を有益で豊かに送る事が出来るのです。

★「悪銭」はやはり身につかない
 
一攫千金を夢見て宝くじやギャンブルに、労働によって得られたお金を投資する人がいます。生活費をつぎ込み、借金してまでやるというようになると、経済は破綻をきたします。自分一人が苦しむのなら自業自得で済まされますが、周囲の人々まで巻き込むとなると、そういう訳にもいきません。
 自分が働いて得たお金は、重みがありますから比較的手元に残りますが、働かずに得た臨時収入は、アッという間になくなってしまうものです。手元に残ったお金を臨時収入を得る為のギャンブルに投入するのはあまりにも非経済的な行為と言わざるを得ません。
 自分で働いて得た貴重なお金はもっと有効に、もっと大切に使うべきです。ムダな出費は厳に慎んで、一日たとえ僅かずつでも蓄えるという習慣を身につけましょう。一日僅かでも一年二年と続けていけばまとまった額となるはずです。

★「備えあれば憂いなし」―いざという時の準備は出来ているか?
 現代社会で人が生きていく為にはお金が必要です。必要最低限の金額は常に確保しておかなければなりません。手にしたお金はその日のうちに全て使ってしまうという人がいますが、これで世の中を渡っていくのは至難の業でしょう。
 お金がなければ社会的信用は得られません。借金を申し込んでも、担保がなければ、追い返されるだけです。また、その日暮らしの生活では、心の安らぎも得られません。
 最低、日常生活に困らない程度のお金は必要です。また、いつ何時、お金が必要となるかわかりません。それに対するある程度の備えは日頃からしておかなければなりません。
 チャンスとわかっていながら見送らなければならないという事もある訳ですから、そうならずに済むように備えはしておくべきです。備えあれば憂い無しの言葉は金銭面でも正鵠を射ているのです。
※正鵠(せいこく)=物事の急所。要点。

★会社の鉛筆1本をどう使うかでその人の仕事ぶりがわかる

 自分が苦労して稼いだ金で買ったものは、誰でも大切に使うようです。ところが、他者から貸し与えられたものだと粗末に扱う人がいます。それは、学校の机に書かれている落書きを見れば明らかです。これと同様のケースが会社内にも見られます。
 自分のものじゃないという頭があるからか、事務用品などを粗末に扱ったり、使えるのに捨ててしまうという人や、プライベートに使ってしまっている人までいます。 事務用品など仕事上必要とされるものはタダで手にはいるわけでも、無限にあるわけでもありません。
 友達から借りたものは誰でも大切にするでょう。会社の備品もこれと同じです。会社のものだからどう使っても構わないという考えはこの際改めて、自分が仕事をする上で役立つようにと認識して大切に使っていくべきです。

★ただ一度きりの人生をもっと豊かに生きる法
 街を歩いていると、目を見張るような豪邸に出会います。「すごい家だなあ。こんな豪邸に住んでいる人は、どんなに立派な人だろうか。会ってみたいものだ」と思う事がよくあります。
 しかし、よくい観察してみますと、高い塀の上に、鋭く割られたガラスの破片が、空を向いて差してあります。もちろん、泥棒の侵入を防ぐ為でしょうが、豪邸の住人の心のかたくなな面を、よく表しているものと思わずにはいられません。おそらく、誰に対しても、ガラスの破片を鋭く研ぎすまして迫ってくるような人なのでしょう。
 人は、富を手にすると、かたくなになり、守りを固め、取られないように他人を遠ざけるようになります。これではせっかくの富が、人生をつまらなくするだけではないでしょうか。せっかく生きているこの人生を、もっと心豊かに生きる心がけが必要です。

★“財産”という名の女神はどんな人間に微笑むのか?
 自分の財産を作りたいと願って、金儲けの事ばかり考えている人がいます。金を儲ける事以外には何の関心もないと言わんばかりです。気持ちはよくわかりますが、果たしてそううまくいくでしょうか。金儲けの近道など存在するのでしょうか。
 金を儲けようという気持ちが強すぎると金は儲からないもののようです。金は追いかけるべきものではなく、むしろ追いかけられるべきものなのです。金が儲かるというのは結果なのです。
 自分の努力が正しければ金は追いかけなくとも自然に集ってくるものです。また、このようにして自然に集ってくるのを待つべきなのです。
 金儲けに心を奪われずに、努力し続けていきさえすれば、金は黙っていても後からついてくるものだと認識して、能力や人格を高めていく事に全力を傾けていくべきです。

★金が欲しければ仕事に打ち込め。金は後からついてくる
 口を開けば、金の話ばかりして、不平を鳴らしている人がいます。いくら不平を言ったところで、金が降ってくる訳ではありません。私は、かつて先輩から、「金が欲しければ仕事に打ち込め。そうしたら、金がお前を追いかけてくる!」と言われた事があります。
 もちろん、金がなくては何も出来ません。悲しくて寂しくつまらなくなってきます。そこから何とか抜け出して、明るく生きていくには、仕事に打ち込んでいく事です。仕事に打ち込めば、金を使う時間がなくなる一方、金のほうから近づいてきます。気がついたら金がたまっているのです。
 金がないと悲観ばかりするのはやめて、働く事です。一生懸命になって、仕事に打ち込むのです。金があり余っている人が本当に幸せかというと、必ずしもそうでない実例を沢山見聞きします。金持ちをうらやまず、一日一日汗を流して働くのです。

★会社にとって自分は“なくてはならない人”だといえるか?
 「このところ、会社の利益は飛躍的に伸びている。なのに給料にはほとんど変化がない。一体どういう事なのか。もっと上げてくれてもいいはずだ」
 給与明細をみて、思うように上がらない現実に不満を抱き腹を立てているのです。気持ちはわかりますが、権利を主張する前にちゃんと義務を果たしているのでしょうか。自分の給料に見合った成績を上げているかという事です。自分が一体どれだけの利益を会社にもたらしているのかを考えてみる必要があります。
 給料について不満を訴えても、自分に対する評価を下げるだけなのです。給料を上げる為の一番の近道は、自分の成績を上げる事です。自分を会社にとって必要不可欠の存在に高めていく事なのです。これが現実となれば、黙っていても給料はあとからついてくるものです。

★欲に惑わされない「不動の心」を養え!
 金は人を容易に変えてしまうものです。遺産をめぐって、親子や兄弟が厳しく対立し、法廷闘争に明け暮れるというケースも少なくありません。また、金があるうちは皆友達のようなふりをして近寄ってきます。しかし、金がなくなれば皆ソッポを向き、離れていってしまいます。金の為に親友を一人ももてないとか、信じていた友に裏切られたとかいった状況に直面する事にもなります。
 こうしてみると、莫大な財産がない事がむしろ幸せなのかもしれません。家族で憎みあったり、信頼している友から裏切られたりする事は誰も好みません。しかし、実際にそういう立場になると、周囲の状況の変化に巻き込まれてしまうものです。
 財産がないという事は決して悲しむべき事ではないと認識して、金に対する欲に動かされない心を鍛えるべきなのです。

★分不相応な見栄は自由な心を縛りつける
 日本人のブランド品好きは今に始まった事ではありません。ブランド品などの高価な商品は、それを身につけている人の満足の度合いを高める力があるのでしょう。しかし、この事は同時にその商品に対する執着心をも高めるようです。
 高額な時計を無くして血まなこになって探し回っている人がいます。仕事も手につかないといった様子です。もしなくした時計がそれほど高価なものでなかったら、これほど必死になる事はなかったでしょう。高価なものであるがゆえに、彼はその時計に向けられた執着から離れる事が出来ないでいるのです。
 しかし、これでは自分は一体何の為に生きているのかわかりません。高価な時計さえ買わなければ、これほど悩み苦しむ必要はなかったのです。収入に見合わない高価な商品に心を奪われないバランス感覚を養うべきです。

★買い物上手は人生の舵取りもうまい
 自分の身のまわりを見てみますと、「不要だ」と思われるものが沢山あります。よく考えもしないで、安いから買ってしまったものばかりで、使っていないものが、かなりあります。一生懸命汗を流して稼いだ大切なお金を、実につまらないものの為に浪費してしまっているのです。
 「塵も積もれば山となる」といわれています。今、不要なものを、衝動買いしないだけでも、ムダな出費はかなり防げます。人生の荒波に船出して、必死に航海していくとなれば、小さな穴も見落とすわけにはいきません。しっかりと、水が入ってこないように、穴を埋めておく事です。
 だからといって、ケチケチ人生では無味乾燥です。必要なものは、ためておいた金で、ぢんと買って、リッチな気分で1日1日を充実したものにしていく事も大切です。

★頭の引き出しに「自分にとって必要なもの・不要なもの」を整理しておけ
 最近、休暇を利用して海外に出かける人が激増しています。その内容をみても、かつての観光一辺倒から、買い物ツアー、美容整形ツアーまで多種多様です。空港で沢山の土産品を抱えた人達を目にするたびに、日本人の買い物好きを実感させられます。
 一方、国内でも、デパートのバーゲンセールには多くの人が長蛇の列をつくっています。その購買意欲のものすごさには圧倒されてしまいます。しかし、その人達が本当に必要な商品を買っているのかどうかは疑問です。家のどこかにほこりをかぶって眠っているものはおそらく、一つや二つでは済まない事でしょう。
 一時の欲求に流されてしまうと、こういう現象が生じてしまうのです。眠らせる為に商品を買うのではないのです。欲しいと思ってもすぐに手を出さないで、それが自分にとって本当に必要なものなのかどうか、よく考えてみるべきです。

★計画性のある借金は「財産」のひとつだ
 借金はあまり望ましい事ではありませんが、現実には、借金無しでマイホームを持つことなど、到底出来ません。しかし、借りた金は必ず返えさなければなりません。この当たり前の事をしっかりと頭に入れておく事が必要です。
 金を借りる場合、大きく分けて二つのタイプがあります。必要最小限借りる人と、必要最大限借りる人です。返済する立場から見ると、自分の収入の範囲である程度余裕を持って返済できる額を借りる人と、借りられるだけ借りようという人とがいるのです。
 後者は大いに問題があります。収入に対する返済の割合があまりにも高いと、経済の破綻を招く危険性が強いのです。金の借り方を誤ると、返済に一生終われて苦しむ事になってしまいます。無謀な計画を立てずに、無理なく返済できる妥当な計画を立ててから金は借りるべきなのです。

★貸金は壊れたブーメラン、戻ってくると期待するな
 金の貸し借りによってトラブルが発生してしまう事があります。それまでうまくいっていた人間関係も簡単に破壊されてしまいます。善意から生まれた行為が全く裏目となり、対立という思わぬ事態を招いてしまう事になるのです。
 友達に貸した金がなかなか戻ってこないと悩んでいる人がいます。催促すべきか、それとも黙って待つべきかで悩んでいるようです。このような悩みは、金さえ貸したりしなければ生じる事の無かった事なのです。人間関係を維持したいと思うならば、金の貸し借りは止める事です。
 それでもつい買してしまった時には、貸した時点、つまり自分の手から離れた瞬間、この金はもう戻ってくるべき金ではないと自らに言い聞かせる事です。そうする事によって、悩む事も無く、なり、トラブルを避ける事が出来ます。

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