hitomi's poetry-3
KOOLのメンソール
(1) フー あいつも吸ってた KOOLのメンソール 
ポッケから一本 取りだして おもむろに火を点ける
そう 二人でよく行った居酒屋の100円ライターで
口をとがらせ 悲しみを吐き出すよに フッと吹く 
ウーン 紫の煙 まだらにゆれては 消えてゆく
hitomiの人生も ああ、まだら模様 まだら模様

あんなに心から 愛し合っていたのに
「好きや」と云った あの言葉 一体、何だったの?
愛するって 苦しいことなの? 教えてよあなた
煙の向こうに あいつの顔が COOLに笑ってる
ミントの味と香りとが 冷ややかに 喉元をつき刺す
(2) フー いまでも吸ってる KOOLのメンソール 
あいつと同じもの吸うなんて 女の未練なの?
そう 淋しさ紛らす 寝煙草に 食後の一服に 
銀の灰皿 山盛りの吸い殻見て 溜め息つく
ウーン よろける心 ゆらりゆられて 乱れてく
hitomiの人生は ああ、もつれ糸 もつれ糸

あんなに気持ちが 通じて合っていたのに
楽しかった あの思い出 何処に行ったのよ?
生きるって 苦しいことなの? 教えてよあなた
煙の向こうに あいつの顔が COOLに笑ってる
ミントの味と香りとが 冷ややかに 喉元をつき刺す

ナデシコ
(1) 君の誕生花 撫子(なでしこ)は 緑色のキャンバスに
薄桃色の 花火を彩るように あでやかに咲く

なのにhitomiは 灰色の部屋 孤独色の毎日
仄(ほの)かに淡く 輝き無く 淋しく暮らしていた

でも、音楽を語るとき 瞳が煌(きら)めく
演歌にポップス、ニューミュージック、幅広いジャンル 
CDを聴くのは 淋しさを紛(まぎ)らわす為なのか
カラオケ歌いまくるのは 淋しさを紛らわす為なのか

我が子を撫(な)でるように可愛い 撫子みたいに
君の事 いくつになっても 愛しかった
君の潤んだ眼差し 心を離れない 片時も
(2) 君の誕生花 撫子は 夏の暑さをしのいだり
冬の寒さに 強くて丈夫だから 育ちやすい

なのにhitomiは 肌寒い部屋 悲観的な毎日
細く短く 力無く 虚しく散っていった

でも、ダンスを踊るとき 心が弾ける
ロックにトランス、レゲエにテクノ、幅広いジャンル
ダンスに無中になるのは 虚しさを忘れたい為なのか
お酒に酔いをまかせるのは 虚しさを忘れたい為なのか

我が子を撫(な)でるように可愛い 撫子みたいに
君の事 いくつになっても 愛しかった
君の潤んだ眼差し 心を離れない 片時も