慕嬢詩 『冬の夜』



蕭々(ショウショウ)とした冬の夜
椅子にもたれて夢想すれば
今宵も君が瞼に映る
あの声 あの笑顔 あの涙
こころ通わせたあの時の
在りし日の君の面影
走馬灯のように駆けめぐる
蕭々とした冬の夜
外は冷たい風が吹く

深々(シンシン)とした冬の夜
グラス片手に酔いしれれば
甘美な夢がお酒に浮かぶ
あの音 あの匂い あの季節
時を分け合ったあの頃の
過ぎ去った遥かな日々が
昨日ごとのように思い出す
深々とした冬の夜 
外は静かに雪が降る

※蕭々=もの寂しく感じられるさま。
※深々=ひっそりと静まりかえっているさま。
※慕嬢詩(ボジョウシ)=亡くした娘を慕う気持を綴った詩・文。私の創作語。




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