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誰もが新しい年の平穏と多幸を願うその元旦に、能登半島を襲った大地震は石川県を中心に多くの住民の生活を一瞬にして奪った。
そんな中、倒壊したビルの巻き添えで自宅兼店舗が下敷きになった店主が、壊れた家具が散乱した店内に入って思い出の品を捜し続けている映像を見た。
他にも高齢の男性や父を亡くした女性など倒壊した自宅のガレキをかき分けて思い出の品々を探していたり、ボランティアの方がガレキの下から「思い出のアルバム」を救出したり。
そんなニュースを見ていて、ふと頭によぎったのが娘のアルバム。
古いアルバムを手に取って1枚1枚ページをめくると、そこには楽しそうな顔や神妙な顔の娘などの深い思い出が詰まっていて過去の情景が目の前に広がり胸を詰まらせる。
「あれからどうしてるのかな?天国でお爺ちゃんやお婆ちゃん会えたかな?伯父さん伯母さんに可愛がってもらっているかな?」と、家族との絆を思い出しながら目を通す。
娘の思い出さがしは私にとっては心の旅です。日暮れの窓に映る夕日が心を揺らすように、時には懐かしんだり、時には哀愁を感じて心を揺さぶる。
また、昔を偲ぶ事は人生に深い意味を与えてくれるものであり、今現在の自分の姿や置かれた状況を見つめ直す機会にもなる。
悲しみが深ければ深いほど、それだけ愛し愛されて素晴らしい出逢いだったと思う。間違いなくそこに幸せはありました。
被災者の方々にも同じような事が言えます。どうか穏やかな日々がいつか訪れますように。
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