健康note-2
○ルテオリン |
アレルギー予防効果 |
【ルテオリンついて】 香り高く色鮮やかな青ジソや、梅干しや紅ショウガの色づけで知られる赤ジソ も、六−八月が旬です。このシソの主要成分、ルテオリンは、花や果実の色素 や苦味成分であるフラボノイドの一種で、セリ、セロリ、レタス、春菊、ピーマンな ど、広く野菜類に含まれます。特にシソにはルテオリンが多いだけでなく、ほか の野菜と違った特徴があります。 具体的には、野菜や果物中のルテオリンの多くは、吸収されにくい形で存在し ていますが、シソの種子や葉の一部のルテオリンは吸収されやすく、作用しや すいのが特徴です。カモミールなどのハーブや香辛料の中のルテオリンも、吸 収されやすい形が多い。シソはハーブに近いといえます。 |
【ルテオリンの機能性は?】 まず、フラボノイドなので抗酸化作用があります。また、昔からぜんそくに効果 のある生薬にも含まれています。最近の研究では、動物実験ではありますが、 抗アレルギー作用が認められました。さらに、フラボノイドの中で、ルテオリンが 最も強力な抗アレルギー、抗炎症作用を示すという報告もあります。 人体には、アトピー性皮膚炎の塗り薬にルテオリンを入れた場合の症状改善 や、花粉症の症状の軽減効果なども研究されています。アレルギーの予防効 果にも十分期待ができるといえます。 |
【ルテオリンの今後の研究課題は?】 慢性の炎症が発がんの原因の一つになるので、慢性炎症を抑制することも がんの予防につながります。この点から、ルテオリンの抗炎症作用と発がん の関係も注目され、研究が進められています。 |
【どのように食べるとよいか】 ストレスとの関係。面白いことに、大豆の葉を触る、擦る、粉々にする、とだ んだ毎日の食事で、シソやほかの野菜からとるとよいでしょう。ルテオリンは 加熱しても壊れないので、生だけでなく加熱調理にも向きます。また、赤ジソ を煮出したジュースは抗酸化作用をもつアントシアニンも一緒にとれるのでお 勧めです。ルテオリンはアルコールにも溶けやすいので、焼酎などに漬けた シソ酒もよいでしょうね。 |
【参考料理】 トビウオのシソチーズ焼き <材料>(4人分) トビウオ…2尾、白ワイン…大さじ3、青ジソ、赤ジソ…各5枚 溶けるチーズ(刻み)…80g 小麦粉、黒コショウ(粗びき)、サラダ油 <作り方> @・トビウオは胸びれとうろこ、内臓を取り除いて水洗いし、水気を抑えて三枚に おろし、腹骨をすき取って長さを半分に切り、白ワイン大さじ1で下味をつける。 A・青ジソと赤ジソはそれぞれ軸を取り除き、せん切りにする。 B・@の水気を抑え、薄く小麦粉をまぶしつける。 C・フライパンにサラダ油大さじ1 1/2を熱してBを両面色よく焼く。 D・Cの身側に溶けるチーズをのせて黒コショウ適量をふり、白ワイン大さじ2を ふってフタをし、2分蒸し焼きにする。 E・器にDを盛ってAをのせる。 ◆魚はトビウオのほか、タイやアジ、サケなどくせのないものを使ってもおいしい。 ◆赤ジソがないときは、青ジソだけを使ってもいい。 ◆熱量213kcal、タンパク質22g、脂質10g、塩分0.7g |