健康note-2

○緑茶カテキン
ガン移転阻害効果も
緑茶カテキンとは?
 ポリフェノールの一種で、渋みの成分です。緑茶カテキンの半分を占めるエピ
ガロカテキンガレート(EGCG)のほか、エピカテキンガレート(ECG)、エピカテキ
ン(EC)、エピガロカテキン(EGC)の四種類あります。お茶だけに含まれる成分
で、機能性が注目されています。
緑茶カテキンの機能性は?
 動物実験ですが、緑茶カテキンには抗酸化作用があり、がんの発生や増殖
を抑制します。また、血中のコレステロールと中性脂肪や、血糖値の上昇を抑
えることもわかっています。
緑茶カテキンでガン移転の研究を
 がん治療で重要視されているのが、がんの転移阻害です。ヒトのがん細胞実
験で、エステル型カテキンのECG、EGCGが、がんの転移を強く阻害すること
を見つけました。これで緑茶カテキンが、がんの発生、増殖、転移、あらゆるス
テージに作用することがわかったのです。
高カテキン品種の研究も
 『べにふうき』『べにほまれ』『べにふじ』は、煎茶せんちゃの代表品種『やぶきた』
の1.5倍以上ものカテキンを含みます。実は、新しいカテキンも発見しています。
 マウスのマスト細胞の実験で、『べにふうき』などから新しいメチルカテキンと既
存のメチルカテキンの抗アレルギー作用を見つけました。どちらもEGCGより強い
作用があるうえ、『やぶきた』には含まれていないので、『べにふうき』緑茶の抗
アレルギー作用が期待されています。
 人への効果は、新しいアレルギー予防食品を作るプロジェクトで、アレルギー
患者さんに『べにふうき』を飲んでもらって、臨床試験をしています。平成17、18
年には、飲料やお菓子が出せる予定です。
 今後のちゃ飲料は、緑茶、ウーロン茶、紅茶という茶種だけでなく、ある特定
の機能性をもった飲料としても注目されるでしょう。高カテキン、高アントシアン
茶なども出しますので、機能性という点からもぜひ利用してほしいものです。
参考料理
緑茶の混ぜずし
<材料>(4人分)
米…2cup、せん茶(葉)…小さじ2、白ゴマ(いり)…大さじ1・1/2、レンコン…1/4節、
大正エビ…6尾、卵…1個、酢、砂糖、塩、酒、サラダ油
   <作り方>
@・米は洗って水2 1/4cupを入れて炊飯器で炊き、十分に蒸らす。
A・酢1/4cup、砂糖大さじ1、塩小さじ1を混ぜ合わせる。
B・@を飯台に移してAをまわしかけ、切るように混ぜて粗熱をとる。
C・ボウルにせん茶を入れて熱湯1/4cupを注ぎ入れ、30秒おいて水気をきり、さらに
  ふきんに包んで軽く水気を絞り、粗く刻む。
D・白ゴマは粗くする。
E・レンコンは薄い半月切りにし、酢少量を加えた熱湯でサッと茹でて、酢、水各
  大さじ2、砂糖大さじ1 1/2に30分漬けて汁気をきる。
F・大正エビは背わたを取り、酒大さじ1、塩少量を加えた熱湯で茹でて殻をむき、
  縦半分に切る。
G・ボウルに卵を割りほぐし、塩少量を加え混ぜてこす。
H・フライパンに薄くサラダ油を熱してGを少量流し入れ、薄焼き卵を焼く。残りも
  同様にし、細切りにする。
I・BにCDを加えて切るように混ぜ合わせ、さらにEを加え混ぜる。
J・器にIを盛り、FHをのせる。
◆熱量398kcal、タンパク質16g、脂質5g、塩分2.0g