健康note-2
○イソチオシアネート |
血液の流れをよくする |
【イソチオシアネートについて】 イソチオシアネートはワサビの主成分でカビや食中毒の予防などの抗菌作用 が役立ちます。 ワサビのツーンと鼻に抜ける辛みと香りの成分で、大根やケールなどアブラナ 科の植物に含まれます。カラシ油とも呼ばれますが、植物中では辛みはありま せん。 |
【辛みがない?】 イソチオシアネートは、植物中では糖がついている形で存在します。細胞が傷 ついて、ミロシナーゼという酵素で糖がとれると、イソチオシアネートができて辛く なります。ワサビをすりおろすのはこのためです。 |
【イソチオシアネートの機能性は?】 イソチオシアネート類の八割を占めるアリルイソチオシアネートに殺菌作用があ り、刺し身はもちろん、お弁当の抗菌シートにも利用されています。唾液だえきや 消化液の分泌をよくする食欲増進効果や、体内での血小板凝集抑制作用もあ ります。 これはウサギの実験ですが、血液の流れがよくなりました。血小板が固まる のを抑えて、血栓を作るのを防げるのです。 |
【では、ワサビを食べるとよいのか?】 実験では、畑で作られる陸おかワサビの葉と茎を使いました。これは、早春か ら初夏にかけて出回るもので、ワサビ漬けの材料にもなります。イソチオシア ネート量は、本ワサビといわれる沢ワサビの根茎の十分の一ほどですが、刺 激が少ないので野菜としても食べられますね。機能性を期待して食べるなら、 目安量は百gです。 |
【イソチオシアネートの食べ方は?】 葉や茎の天ぷらやおひたしは香りを楽しめますが、熱で酵素が働かず、イソ チオシアネートがあまりできません。血液の流れをよくする目的なら、しょう油 漬けがお勧めです。一週間ほど漬けている間に、6−メチルチオヘキシルイソ チオシアネートという、作用の最も強い成分が増えます。 沢ワサビは、根茎は10gを目安に、すりおろすか、刻みます。イソチオシアネ ート量が多いのでたくさん使いたいのですが、刺激が強くて無理ですよね。葉 や茎も日常の食事にとり入れ、血栓の予防に役立ててほしいですね。 |
【参考料理】 ワサビ風味のくし焼き・3種 <材料>(4人分) 鶏ささ身…4本、鶏もも肉…2枚、グリーンアスパラガス…8本、ジャガイモ…2個、 塩、本ワサビ(すりおろし)、酒、信州みそ、西京みそ、本ワサビ(粗みじん切り)、 みりん、マヨネーズ <作り方> @・鶏ささ身は筋を取り除き、3等分に切る。3切れずつくしに刺し、塩少量をふる。 A・鶏もも肉は1枚を8等分に切り、酒大さじ1/2、塩小さじ1/2で下味をつける。 グリーンアスパラガスは長さを3等分に切り、交互にくしに刺す。 B・ジャガイモは皮をむいて6等分に切り、水にさらして水気をきり、ラップで包んで 500Wの電子レンジで3〜3分30秒加熱する。3個ずつくしに刺す。 C・信州みそ、西京みそ、本ワサビ(粗みじん切り)各大さじ1、本ワサビ(すりおろし) 小さじ2、みりん小さじ1を混ぜ合わせ、包丁で軽くたたき合わせる。 D・本ワサビ(すりおろし)大さじ1・1/2、マヨネーズ大さじ4を混ぜ合わせる。 E・熱した焼き網で@を両面軽く焼き、本ワサビ(すりおろし)大さじ1・1/3を等分し て塗る。Aを両面色よく焼き、Cを添える。Bを焼き色がつくまで焼き、Dを添える。 ◆熱量343kcal タンパク質29g 脂質15g 塩分2.0g |