健康note-2

○ギャバ
血圧の上昇を抑制
ギャバについて
 最近よく見かける発芽玄米。注目の成分はγ−アミノ酪酸、頭文字からGAB
A(以下ギャバ)といいます。

 アミノ酸の一種で、植物に存在します。アミノ酸でも、タンパク質の構成成分に
はならず、体では神経情報伝達物質として働きます。特に副交感神経に関係し、
興奮を鎮めたり、リラックスさせるといわれています。
ギャバロン茶の開発経緯
 このギャバを多く含む製品第一号が「ギャバロン茶」です。1986年、国立茶業
試験場でお茶の成分を研究していました。当時、茶生葉の保存をCA貯蔵という、
空気より酸素の少ない状態で行う方法を検討した際、グルタミン酸がギャバに
変わっていたのです。ギャバが10倍以上も増えていたので、新しいタイプの緑茶
として製品化されました。
ギャバの機能性は?】
 当時、ギャバは医薬品に指定され、副作用には血圧上昇抑制作用があるとい
われていました。現在は、ギャバロン茶の作用も動物実験で確認され、高血圧
患者にもある程度の効果が認められています。実は、この作用はギャバの試薬
の水溶液では、ギャバロン茶ほどの効果が得られないのです。

 まだはっきりとはわかりませんが、ギャバは食品からとった方がよいようです。
食品中のほかの成分が効果を高めるのではないでしょうか。
ギャバロン茶のほかにはどんな食品が?】
 発芽玄米は、玄米を発芽させてギャバを増やしています。健康にもよく、しかも
食べやすくなっていますね。また、サプリメントやドリンクにも利用され、さらにギ
ャバ含有食品が増えていくでしょう。
ギャバのほかの機能にも注目】
 ストレスとの関係。面白いことに、大豆の葉を触る、擦る、粉々にする、とだんだ
んと刺激してストレスをかけるほどギャバが増えます。洪水で木が浸水したときに
ギャバが増えるのも、ギャバロン茶の製法と同様、酸素が遮断されたストレス環
境下のためです。植物のギャバが人にどう関わっているのかはまだわかりません
が、ストレスとの関係を見てみるのも興味深いですね。
参考料理
玄米エビだんご
<材料>(4人分)
玄米(発芽)…130g、むきエビ…250g、長ネギ…1/3本、豚ひき肉…100g、
卵白…1個分、ショウガ…1かけ、酒、片栗粉、塩、コショウ、しょう油、酢
<作り方>
@・玄米は水洗いしてたっぷりの水に4〜5時間浸し、ざるにあけて水気をきる。
A・むきエビは背わたを取り除き、包丁で細かくたたく。
B・長ネギとショウガはそれぞれみじん切りにする。
C・ボウルに豚ひき肉と溶きほぐした卵白、AB、酒、片栗粉各大さじ1、塩、
  コショウ各少量を粘りが出るまでよく混ぜ合わせ、20等分してだんご状に丸め、
  @をまぶしつける。
D・蒸気の上がった蒸し器にCを並べ、強火で10分蒸し、さらに弱火で10分蒸す。
E・器にDを盛り、しょう油、酢各適量を添える。
◆蒸し時間が短炒め、普通の玄米では固く仕上がってしまう。発芽玄米がない
ときは、水に浸したもち米で代用する。
◆熱量247kcal タンパク質20g 脂質5g 塩分2.0g