健康note-2

○葉酸
女性の味方、サプリメントでも
葉酸の働き
 葉酸はホウレン草から見つかったビタミンB群の一つで、その名の通り植
物の葉に多く含まれます。
 細胞の分裂や成長に不可欠で、細胞の生まれ変わりが激しい消化器系の
粘膜では特に必要です。そのため、不足すると胃潰瘍(かいよう)や十二指腸
潰瘍になります。また、ビタミンB12と同様、血液中に未熟な赤血球が出て
貧血を起こします。
神経管閉鎖障害予防
 最近、新生児の脊椎(せきつい)二分症などの神経管閉鎖障害の予防に必
要なビタミンとして注目されています。妊娠前1カ月から妊娠3カ月までの間、
母親の葉酸が不足していると、こうした障害を持った新生児が生まれる可能
性が高いことが、疫学的な研究で証明されました。厚生労働省では、この時
期の妊娠中や妊娠を計画している女性は、葉酸を食品に加えてサプリメント
からとることを勧めています。
動脈硬化予防
 葉酸はB12、B6などと一緒に働き、動脈硬化の予防にも関係しています。
動脈硬化は、血液中に普通は存在しないホモシステインというアミノ酸が増
えると促進するといわれます。ホモシステインを減らすには、第一に葉酸が、
次いでB12、B6が必要で、これらのビタミントリオが動脈硬化の促進因子の
一つを除く働きをしています。
葉酸の多い食品
 ホウレン草、菜の花、ブロッコリー、枝豆など、野菜は葉酸の宝庫です。
アメリカでは葉酸の摂取が少ないので、穀類などに強化しています。
葉酸の摂り方】
 葉酸の必要量は成人で200マイクログラム、妊娠中は400マイクログラムです。
食品からの葉酸の利用効率は約50%なので、この倍をとるようにしたいものです。
サプリメントの利用効率は80〜90%と高いので、特に妊娠中は利用するように心
がけて下さい。
参考料理
ほうれん草入り中華饅頭の巻き焼き
<材料>(5人分)
ホウレン草…1/2束、焼き豚…70g、メンマ(穂先)…35g、長ネギ…1/3本、
ドライイースト…4g、強力粉、小麦粉、ベーキングパウダー、コーンスターチほか

<作り方>
@・ホウレン草は塩ゆでし、粗く刻んで水気を絞る。30gはすり鉢でする。
A・焼き豚とメンマは粗く刻む。長ネギは粗みじん切りにする。刻んだ@とコショウ
  少量を加え混ぜる。
B・ボウルに強力粉、小麦粉各120g、ベーキングパウダー小さじ1・1/3、砂糖小さじ
  2/3、ドライイーストをふるい入れ、残りの@を加える。ぬるま湯2/3〜3/4cupを少し
  ずつ混ぜて耳たぶのかたさに練る。ボウルにラップをかけ、45℃の湯に浮かべて
  2倍になるまでおく。
C・薄く小麦粉をふった台でBの半量を20×15cmの長方形にのばし、Aの半量を散
  らして端からくるくると巻き、2cm幅に切る。残りも同様にする。
D・小麦粉、コーンスターチ各小さじ2強、ぬるま湯1/3cupを混ぜ合わせる。
E・サラダ油大さじ2を熱してCを並べ、薄く焦げ目をつけてDをまわし入れ、フタをし
  て弱火で3〜5分焼く。

◆熱量277kcal、タンパク質9g、脂質8g、塩分0.9g