健康note-2

○ビタミンB12
悪性貧血や腰痛などの改善に
ビタミンB12の働き
 ビタミンB12は、最も新しく発見されたビタミンで、きれいな赤い結晶です。コバ
ルトを含んでいるので化学名はコバラミンといい、構造式は1950年代に決めら
れました。
 造血ビタミンといわれ、葉酸とともに赤血球を作る手助けをします。B12が不足
すると、赤血球が成熟しないまま血液中に放出されるため、貧血が起こります。
これは、鉄欠乏性貧血と区別して悪性貧血といわれ、B12を十分にとることで治
療と予防ができます。
 また、神経や脳とのかかわりも深く、不眠症や時差ぼけの解消に効果があり、
集中力や記憶力を高めます。末梢(まつしよう)神経の傷にも効果があるので、
腰痛の治療に使用され、肩こり、手足のしびれも改善します。
ビタミンB12のトピックス
 最近の研究では、B12、B6、葉酸を十分にとると、動脈硬化の予防になること
が分かってきました。積極的にとるように心がけて下さい。
ビタミンB12の多い食品
 レバーや内臓ごと食べるシジミ、アサリ、ハマグリ、カキ(牡蠣)などの貝類。
ビタミンB12の摂り方】
 以前は、悪性貧血の治療に肝臓療法が導入されてレバーが勧められました
が、貝類の方が食べやすいので利用しましょう。アサリなら2個、シジミは5〜6
個で、一日に必要な2.4マイクログラムがとれます。
 また、B12は葉酸と一緒にとると効果的。左に紹介した〈アサリのスープ煮・サ
フラン風味〉では、アサリからB12、キャベツから葉酸がとれます。
 普通の食事では不足しませんが、胃を切除した人、糖尿病の人はB12の吸収
が悪いので、気をつけましょう。また、植物性食品には含まれないため、極端な
菜食主義も不足を招きます。サプリメントやビタミン剤で補給してください下さい。  
参考料理
アサリのスープ煮・サフラン風味
<材料>(4人分)
アサリ(殻付き)500g、セロリ1本、玉ネギ1/2個、ニンニク1かけ、キャベツ5枚、
トマト小1個、ショートパスタ(フジッリ)60g、白ワイン1/2cup、サフラン適量、
オリーブ油、ベイリーフほか
<作り方>
@・アサリはかぶる程度の薄い塩水につけて砂出しをし、水洗いする。
A・セロリは筋を取って粗みじん切り、玉ネギとニンニクはみじん切りに。
B・キャベツはしんを取り除き、一口大に切る。トマトは皮を湯むきし、種を取り除い
  て1cm角に切る。
C・ショートパスタは塩適量を加えたたっぷりの熱湯でかために茹でる。
D・コーンスターチ大さじ1・1/2を水大さじ3で溶く。
E・鍋にオリーブ油大さじ1・1/2を熱してAを炒め、香りが出てきたら@を入れて
  一混ぜし、  白ワインを加えてフタをし、貝の口が開いたら貝を取り出す。
F・Eの鍋に固形スープ1/2個、水5cup、サフラン、ベイリーフ1枚を加えて一煮立ち
  させ、火を弱めて5分煮、BCを入れて一煮し、塩、コショウ各少量で味を調える。
  Dを加えてとろみをつけ、貝を戻し入れて一煮する。
◆熱量145kcal タンパク質6g 脂質5g 塩分1.7g