健康note-2

○大豆イソフラボン
乳がんの予防にも期待
大豆イソフラボンついて
 豆腐、納豆、みそ、しょう油…。古くから大豆やその加工品は身近な食品とし
て重宝されていますが、栄養学的に優れた食品で近年、健康や生活習慣病と
の関係が世界的に注目されています。日本に渡来したのは弥生時代であり、
古事記や日本書紀にも栽培の記載が見られます。
 大豆イソフラボンはフラボノイドと呼ばれる抗酸化物質の一つで、野菜や果物
など、植物に広く含まれる成分です。中でも生薬の甘草(かんぞう)や豆類など、
マメ科の植物に多く含まれます。

 大豆にも大豆イソフラボンが含まれています。大きく分けるとゲニステイン、ダ
イゼイン、グリシテインの三種類があります。
大豆イソフラボンの機能性が注目されている】
 抗酸化作用のほか、女性ホルモンのエストロゲン様(よう)作用が注目されてい
ます。大豆イソフラボンの中でも、主にゲニステインでの研究がなされています。
大豆イソフラボンの具体的な機能性は?】
 ホルモン様物質として、いろいろな細胞に作用します。最も多いのはがん細胞
での増殖抑制です。その効果は動物実験でも確認され、特に乳がん細胞は注
目されています。最近では、抗がん剤とゲニステインとの併用で抑制効果が上
がったという報告もあります。 
人への効果は?】
 女性ホルモンとしての作用は、エストロゲンの千分の一ほどと弱いのですが、
色々と検討されています。また、閉経後の女性での臨床試験で、骨粗しょう症の
改善、更年期障害改善、乳がんの予防効果が期待されています。
どんな食品に含まれているのか】
 大豆や大豆加工品、特にきな粉に多いのですが、加工法でイソフラボンの吸
収のされ方が違います。生大豆には吸収されにくい形で含まれ、豆腐やきな粉
などのように加熱加工するとやや吸収されやすくなります。さらに、納豆、みそ、
しょう油など発酵食品中は、微生物の働きでより消化されやすくなっています。
これからの研究の課題は?】
 代謝、つまり体内での働き方の研究が遅れています。また、人によって腸内
細菌の力が違い、吸収率に個人差があるようなのですが、必要量や摂取量の
データも少ないのが現状です。今後の研究に期待したいものです。
参考料理
きな粉ボーロ
<材料>(12個分)
薄力粉…80g、きな粉…60g、重曹…小さじ2/3、牛乳…大さじ1、卵…2個、
三温糖、サラダ油
<作り方>
@・薄力粉、きな粉、重曹をふるい合わせる。
A・三温糖100g、牛乳を混ぜ合わせる。
B・ボウルに卵を割りほぐしてAを加え混ぜ、白くもったりとし、持ち上げてリボン
  状に落ちるまで泡立て器で泡立て、@を加えて木べらでさっくりと混ぜ合わせ、
  さらにサラダ油大さじ1を加えてさっくりと混ぜる。
C・天板にクッキングシートを敷いて、スプーンでBを直径3cmの円形に流す。
D・180度のオーブンでCを8〜10分焼く。
E・器にDを盛る。
◆焼くとかなり膨らむので、間隔をあけてオーブンシートに並べるようにする。
◆熱量101kcal、タンパク質3g、脂質3g、塩分0.1g