健康note-2

○アスタキサンチン
強力な抗酸化作用
“サーモンピンク”と呼ばれるサケの鮮やかな
赤い色。その色素成分アスタキサンチンです。
アスタキサンチンとは?
 誰もがよく目にしているサケやスジコ、イクラの赤い色の成分で、カロチノイドの一
種です。タイやキンキの皮、さらにはニシキゴイや金魚の赤もそうです。また、カニや
エビを茹でると鮮やかな赤になるのは、結合していたタンパク質がはずれて、アスタ
キサンチンの赤色が出てくるからです。ただ、マグロのように生で赤くても、加熱する
と白くなるのは違います」。
なぜ魚に多いのか?
 アスタキサンチンには、ビタミンEの千倍ともいわれるほど強力な抗酸化作用があ
ります。例えば、サケは生まれた川へ戻ろうと浅瀬を泳ぎますが、その間に太陽の
紫外線を浴びています。この状況は活性酸素が発生しやすく、抗酸化物質のアス
タキサンチンで身を守る必要があるのです。同様に、海に住む熱帯魚が色鮮やかな
のも、カロチノイド色素によるものです。
人でも抗酸化作用があるか?
 アスタキサンチンを二週間とり続けたら、血中LDLコレステロールが酸化されにく
くなりました。実験では、3.6mmg以上が効果的で、サケなら一切れ半の量です。
LDLコレステロールの酸化は動脈硬化の原因なので、サケ、スジコ、イクラなどを
食べると、動脈硬化の予防につながると考えられます。
スジコやイクラはコレステロールが多いので、動脈硬化に悪影響では?】
 コレステロールを多く含む食品が、必ずしも血中コレステロール濃度を上げるとは
限りません。実際、食べ物由来のコレステロールは300mmg程度で、体内では1200
mmgも合成され、血中濃度が一定になるように調整されています。ただ、高コレス
テロール血症の場合は、血中コレステロール値が上がってしまう人もいるので気を
つけてください。少量ならアスタキサンチンの抗酸化作用を期待できるけれど、毎日
イクラ丼を食べる、というように大量にコレステロールをとると、血中コレステロール
値が上がって動脈硬化を促す恐れがあると考えて、賢く食べてほしいですね。
参考料理
紅ザケだんごのあんかけ
<材料>(4人分)
紅ザケ(甘塩・切り身)…4切れ、長イモ…6cm、アサツキ…6本、ショウガ汁…小さじ1、
酒、だし汁、薄口しょう油、酢、みりん、片栗粉
<作り方>
@・紅ザケは骨と皮を取り除いて細切りにし(正味量300g、包丁で粗くたたく。
A・長イモは皮をむいて酢水にさらし、水気を抑える。
B・アサツキは小口切りにする。
C・すり鉢でAをすりおろし(正味量120g、@・とショウガ汁、酒大さじ1/2を加え混ぜ
  て12等分し、
  だんご状に丸める。
D・蒸気の上がった蒸し器にクッキングシートを敷いてCを並べ、10〜15分蒸す。
E・小鍋にだし汁1cup、薄口しょう油、みりん、酒各小さじ1を一煮立ちさせ、片栗粉
  小さじ1を
  水小さじ2で溶いて加え、とろみをつける。
F・器にDを盛ってEをかけ、Bを散らす。
◆紅ザケは塩辛いものも多いので、甘塩が手に入らないときは普通の甘塩ザケで作っ
てもいい。
◆熱量136kcal、タンパク質18g、脂質4g、塩分0.4g