健康note-2
○スルフォラファン |
解毒酵素の力を高める |
【スルフォラファンとは?】 ブロッコリー、大根、ワサビなどアブラナ科の野菜特有の辛みやにおいの本体、イソ チオシアナートという硫黄化合物の一種で、ブロッコリー特有の成分です。ブロッコリー に豊富ですが、種子に最も多炒め、最近、見掛けるスプラウトという芽は、発芽3日目 でブロッコリーの20〜30倍も含みます。ただ、植物中のスルフォラファンには糖がつい ており、切ったり、すりつぶしたり、人の腸内細菌で糖がはずれると、機能性を示します。 |
【がんとのかかわりは?】 動物実験で解毒酵素を誘導する力が高まったことから、発がん抑制作用があるとい えます。人体でも、解毒酵素はがんや生活習慣病の原因の発がん物質、環境ホルモ ン、活性酸素による脂質の過酸化物を無毒化するので、作用が高まると疾病リスクが 下がります。 |
【人でも有効か?】 動物実験で有効でも、人でも同じとはいえません。人での疾病予防効果の評価は 難しいのです。そこで、現在、『バイオマーカー(生体指標)』を利用した生体調節機能 の科学的評価法が注目されています。 |
【具体的には?】 例えば、酸化によるストレスを受けると出てくる物質をバイオマーカーとし、血液や尿 での量をはかると、体内成分の損傷程度や抗酸化成分)の量がわかります。これを利 用し、人のタンパクや遺伝子の情報を埋め込んだ『抗体(タンパク)チップ』『DNAチップ』 で、解毒酵素の活性の強さなど個人の特性や標準との違いを調べる方法が確立され つつあります。 これを使うと、病気になる前や初期段階で将来の病気を予測できるので、予防のた めの食品や個人に本当に必要な食品がわかり、テーラーメード(オーダーメード)の食生 活が可能です。しかも、食べた後の変化も確認でき、食品自体の効能評価が人ででき るのです。とはいえ、病気の予防に有効な成分は沢山あります。一つの成分にこだわ らずにいろいろな食品をバランスよく食べ、健康を守る城壁として防御機能を張り巡らせ ましょう。 |
【参考料理】 ブロッコリーのすり流し汁 <材料>(4人分) ブロッコリー…1株、ズワイガニ(ほぐし身)…100g、豆乳…1cup、だし汁、塩、酒、 信州みそ、片栗粉 <作り方> @・ブロッコリーは小房に分け、塩少量を加えた熱湯で茹でて水気をきる。飾り用に少し とっておく。 A・ズワイガニは軟骨を取り除き、粗くほぐして酒小さじ1をふる。 B・@とだし汁1cupをミキサーにかける。 C・鍋にBと豆乳、だし汁1cupを一煮立ちさせて信州みそ大さじ2、酒大さじ1/2、塩少量 で調味する。Aを加えて一混ぜし、片栗粉大さじ1/2を水大さじ1で溶いて加え、とろみ をつける。 D・器にCを盛り、飾り用の@をのせる。 ◆色と風味が落ちるので、煮立たせないように注意する。 ◆ズワイガニのほか、酒蒸しにした鶏ささ身やホタテ貝柱をほぐして加えてもおいしい。 ◆熱量89kcal、タンパク質9g、脂質3g、塩分1.8g |