健康note-2
○セサミン |
血清脂質を低くする |
【セサミンとは?】 ゴマの代表的な成分に、リグナン類という抗酸化物質があります。これは植物中に 広く含まれますが、特にゴマに多く、種子に約0.55%、ゴマ油中には約1%あります。 このゴマリグナンの中で最も多い成分が、セサミンです。強い抗酸化作用が知られて いますが、セサミンそのままでは抗酸化作用はなく、動物の体内に入ると構造が変わ り、抗酸化作用を示すのです。 |
【どのような機能性がある?】 血清脂質低下作用があることが、ラットでの実験でわかりました。この作用には、セ サミンの二つの働きがかかわっています。まず一つは、肝臓の脂肪酸代謝を上げると いうこと。脂肪酸のβ酸化を促進して脂肪酸を燃焼させ、エネルギーの生成を高める のです。もう一つは、脂肪酸の合成を抑制するということ。脂肪酸は肝臓でグルコース から合成されますが、ここにかかわる酵素の活性を抑えて、合成を抑制するのです。 つまりセサミンは、脂肪の分解を助けて、合成を抑制するという二つの働きで、血清脂 質の中性脂肪やコレステロールを低下させるのです。人の場合でも、血液中のコレス テロールが下がったという報告が若干あるようです。 |
【黒、白、金など、ゴマの種類によっての作用の違いは?】 リグナン含量は、種類や栽培条件などによっても違うようですが、どれにもセサミン の作用があります。また、リグナン含量の高い品種と収量の多い品種を掛け合わせ て、通常の約2倍ものセサミンを含む高リグナン含有ゴマも開発されています。この ゴマでも、ラットの肝臓で脂肪酸代謝酵素の活性が高まり、血清脂質が低下するこ とが確認されています。それから、今進めている研究で、魚油がセサミンの作用をさ らに高め、β酸化の活性が非常に高くなることがわかってきています。しかもこれは、 私たちが日ごろ食べている魚とゴマの量でも効果があるようです。 |
【参考料理】 サバつみれのゴマみそ田楽 <材料>(4人分) サバ…1尾、長ネギ…1/2本、ショウガ…1かけ、白ゴマ(いり)…大さじ2・1/2、 だし汁、片栗粉、酒、しょう油、西京みそ、仙台みそ、みりん、砂糖、サラダ油 <作り方> @・サバは頭と内臓を取り除いて水洗いし、水気を抑えて三枚におろす。腹骨をすき とってスプーンで身をこそげとり、包丁で軽くたたく。 A・長ネギとショウガは粗みじん切りにする。 B・@Aを包丁でたたき合わせ、片栗粉大さじ1、酒大さじ1/2、しょう油小さじ1を 加え混ぜる。8等分して小判形に形作る。 C・フライパンにサラダ油大さじ1・1/2を熱してBを並べ入れ、両面色よく焼く。 D・小鍋にだし汁1/4cup、西京みそ大さじ3、仙台みそ大さじ2・1/2、みりん大さじ 1・1/2、酒、砂糖各大さじ1を入れて弱火で練り、2〜3分煮詰める。 E・ゴマはフライパンで空いりし、すり鉢で粗くする。飾り用に少しとっておく。 F・EにDを加え混ぜる。 G・ホイルにCを並べてFを塗り、オーブントースターで軽く焦げ目をつける。竹ぐし を刺して飾り用のEをふる。 ◆熱量338kcal、タンパク質21g、脂質19g、塩分2.8g |