健康note-2
○レスベラトロル |
LDLの酸化を抑制 |
【レスベラトロルとは?】 ワイン成分として有名なポリフェノールの一種で、レスベラトロールともいいます。ブドウ の葉、果皮、種子に存在する成分ですが、もともとはブドウの葉が病原菌の感染や紫外 線、外傷などのストレスを受けたときに作られる、ファイトアレキシンという植物性抗菌性 物質から発見されました。果肉にはほとんど含まれず、水にも溶けにくいので、果汁だけ で作られる白ワインよりも、果皮や種子も一緒に醸造する赤ワインの方に多く含まれて います。また、ピーナツや大豆にも含まれています。 |
【機能性については?】 レスベラトロルが注目されたのは、1997年にがんとのかかわりが発表されたからです。 細胞や動物の実験で、発がんイニシエーション(開始)、プロモーション(促進)、プログレッ ション(進展)のいずれの過程でも発がんを抑制することがわかりました。また、がんのよう に細胞に異常が発生した場合、細胞には自らを死に至らしめるアポトーシスという作用が 備わっています。その作用に関する遺伝子の活性をレスベラトロルが高めることもわかり、 ここ五年間で研究が一気に進んでいます。 |
【そのほかの機能は?】 抗炎症作用があります。脂肪酸の一つ、アラキドン酸から炎症の伝達物質であるプロ スタグランジン類を作る、脂肪酸シクロオキシゲナーゼという酵素の活性を抑制すること が、細胞の実験で確かめられました。また、古くから抗酸化物質としても知られ、赤ワイ ンのポリフェノールと同様、LDLコレステロールの酸化を抑制することが人の実験でも確 認されています。このことから、赤ワイン好きのフランス人は、肉類やバターを多くとって いるにもかかわらず心臓血管疾患の割合が少ない、いわゆる“フレンチパラドックス”に も一役買っていると考えられています。レスベラトロルは、動脈硬化を防ぎ、心臓病の発 症を軽減させる成分としても、期待されています。 |
【参考料理】 落花生のワイン煮 <材料>(8人分) ピーナツ(むき実・薄皮付き)…250g、赤ワイン…2・1/2cup、砂糖、塩 <作り方> @・ピーナツはひたひたの水に一晩漬ける。 A・鍋に@を漬け汁ごと入れて一煮立ちさせ、煮汁を捨てる。 B・赤ワインと水2・1/2cupを混ぜ合わせる。 C・別の鍋にAとBの2cupを一煮立ちさせて火を弱め、アクを取り除きながら20分煮る。 残りのBを加え、紙ぶたをして中火で1時間煮る。 D・Cに砂糖大さじ3、塩少量を加え混ぜ、煮汁をかけながらさらに30分煮る。 ◆ピーナツを一晩水に漬けておくと、中までやわらかく煮含めることができる。また、薄皮 から渋みが出るので、浸した水で茹でた後は、必ず煮汁を捨てる。 ◆薄く甘みを感じる程度に砂糖を加えているが、好みに応じて加減するとよい。 ◆かき混ぜると薄皮がはがれてしまうので、鍋を軽く揺すったり、煮汁をかけてゆっくりと 味を煮含める。 ◆熱量189kcal、タンパク質8g、脂質15g、塩分0.1g |