健康note-2

○クルクミン
肝機能を増強
ウコンとは?
 ショウガ科の熱帯性植物で、その根茎が世界中で利用されています。日本
でも栽培され、沖縄では琉球王朝時代から生薬として使われているので、健
康に良いという文化が根付いており、今でも広くウコン茶が飲まれています。
また、ウコンには黄色の色素が含まれており、カレー粉の主要な香辛料のタ
ーメリックとして知られるほか、たくあん漬け、マスタード、チーズなどにも使わ
れています。このウコンに含まれる成分がクルクミンです。
ウコンの色素の主成分が注目されている
 ウコンの黄色は主成分クルクミンの色です。昔から世界中の人が人種を超え
てカレーを食べ、生薬として利用してきたのですから、クルクミンの安全性の高
さは証明済みといえます。しかも、肝臓の解毒酵素の活性を高めて二日酔いを
改善するなど、肝臓に良いことも昔からわかっていました。この安全性と効果
に着眼して、研究が進められてきました。
がんとのかかわりは?】
 十数年前に私たちが初めて、マウスを用いた皮膚発がんの実験で、発がんプ
ロモーション(促進)段階での抑制効果を明らかにしました。ほぼ同時期に米国
でも同様の結果が報告され、確定的となりました。その後、発がんイニシエーシ
ョン(開始)段階、プログレッション(進展)段階での抑制効果も分かりました。つま
り、クルクミンは発がんの各段階を抑制するということです。今では、いろいろな
がんでの研究が世界各国で積極的に行われています。
人での効果はどうか】
 噛(か)みたばこによる口腔(こうくう)がんが社会的な問題となっているスリラン
カで、がんを予防する良い結果が得られました。クルクミンのチューインガムを
かむと、粘膜が真っ白にただれるという前がん病変が改善されたのです。さら
に、喫煙量そも減るようです。そのほかにも、台湾のグループが、肝臓がん抑
制の研究を始めています。肝機能を増強するクルクミンが、肝臓がんも予防す
るとなれば、とても興味深いので、研究がすすめられています。
参考料理
カレー風味のいり豆腐
<材料>(6人分)
木綿豆腐…1丁、ニンジン…1/4本、生シイタケ…2枚、万能ネギ…1/4束、
豚ひき肉…100g、卵…1個、カレー粉、しょう油、酒、砂糖、塩、サラダ油
<作り方>
@・木綿豆腐は粗く崩して熱湯でサッと茹で、ふきんに包んで水気を絞る。
A・ニンジンは粗みじん切りにする。
B・生シイタケは軸を除き、粗みじん切りにする。
C・万能ネギは小口切りにする。
D・フライパンでカレー粉大さじ1を香りが出るまでからいりする。
E・しょう油、酒各大さじ1、砂糖小さじ1、塩小さじ1/4を合わせ、Dを加え
  混ぜる。
F・鍋にサラダ油大さじ1を熱して豚ひき肉を炒め、肉の色が変わったらAB
  を加えて炒め合わせる。
G・Fに@を加えて汁気がなくなるまで炒め、Eで調味して火から下ろし、割り
  ほぐした卵を加えて手早く混ぜ合わせる。
H・器にGを盛り、Cを散らす。
◆卵に火を通し過ぎると口当たりが悪くなるので、必ず火から下ろしてから加
え、手早く混ぜて全体になじませる。
◆熱量120kcal タンパク質8g 脂質8g 塩分0.8g