健康note-2

○共役リノール酸(CLA)
体脂肪減少に効果
共役リノール酸(CLA)とは?
 アメリカでダイエットサプリメントと話題の成分で、牛乳や牛肉の脂肪に含まれる特殊
な脂肪酸で牛など反芻(はんすう)動物の胃に住みつく微生物により、牧草のリノール
酸から作られます。食品中の含有量は0・5%程度と微量なので、ベニバナ油のリノー
ル酸から人工的に作られたものがサプリメントに使用されています。
ダイエット効果がある?
 肥満の人を対象にした実験で、体脂肪が減少したという報告があります。普通は脂肪
が減ると筋肉も減りますが、筋肉量は増加しました。CLAは脂肪酸を酸化して体脂肪を
燃焼しやすく
するので、さらに運動を組み合わせると効果的です。また、脂肪酸の酸化を促進するゴ
マのセサミン、トウガラシのカプサイシン、魚油、大豆タンパク質との併用で、効果が高ま
ることが動物実験でわかっています。
がん予防も注目されている】
 CLAは、ハンバーグを加熱調理したときに生じる発がん物質の研究中に、逆に発がん
抑制作用をもつ物質として発見されました。ラットの餌にわずか0・1%のCLAを入れた
実験でも、乳がんの発症を抑えることが確認されています。人への有効性はまだわかり
ませんが、牛乳をたくさん飲んでいる人は、乳がんの発症率が低いというヨーロッパの疫
学調査もあり、CLAの作用の可能性も考えられます。
アレルギーとのかかわりは?】
 アレルギー反応にかかわっているエイコサノイドは、アラキドン酸から作られます。この
アラキドン酸はリノール酸から作られ、その過程をCLAが抑制することが動物実験で確
認されていて、アレルギー反応の軽減が期待されています。
CLAはどれ位とればよいのか】
 人での有効量は一日当たり三−四g程度と考えられていますが、日本人の摂取量は
0.2g以下、牛乳好きのアメリカ人でも1〜2g程度。食品から3gとろうとすると、結果的に
脂肪摂取量が増えるので、サプリメントを利用するとよいでしょう。そして、ゴマなどCLA
効果を高める食品や乳製品を毎日食べる、といった蓄積的な効果にも期待しています。
参考料理
中華風ミルクスープ
<材料>(4人分)
カボチャ…1/3個 ニンジン…1/2本 干しシイタケ…4枚 チンゲン菜…2株 
長ネギ…1/2本牛乳…4cup 鶏がらスープのもと、塩、コショウ、片栗粉、サラダ油
<作り方>
@・カボチャは種とわたを取り除き、小さめの一口大に切る。耐熱容器に並べてラップを
かけ、  500Wの電子レンジで2分〜2分30秒加熱する。
A・ニンジンは乱切りにし、耐熱容器に並べてラップをかけ、同じ電子レンジで1分20秒
  加熱する。
B・干しシイタケはぬるま湯で戻して軸を切り、4等分に切る。
C・チンゲン菜は葉としんに分け、葉は4cm幅に切ってしんは縦4等分に切り、ポリ袋に
  入れて同じ電子レンジで40秒加熱する。
D・長ネギは4cm長さに切り、さらに縦半分に切る。
E・鍋にサラダ油大さじ1を熱してDを炒め、鶏がらスープのもと小さじ1/2、牛乳
  1・ 1/2cupを加えて一煮立ちさせ、ABを加えて弱火でアクを取り除きながら5分煮、
  @と残りの牛乳、塩小さじ1/3、コショウ少量を加えてさらに5分煮る。
F・EにCを加えて一煮し、片栗粉大さじ1/2を水大さじ1で溶いて加え、とろみをつける。
G・器にFを盛る。
◆熱量260kcal タンパク質10g 脂質11g 塩分1.0g