健康note-2

○カプサンチン
生活習慣病改善に期待
カプサンチンとは?
 赤ピーマンの赤い色素成分で、カロチノイドの一種です。カロチノイドでもβ−カロチン
やリコピンなどは、炭素と水素のみで構成されていますが、カプサンチンのように構造
に酸素原子を含むものは、キサントフィルといわれています。この仲間にはほかに、サ
ケの赤い色のアスタキサンチン、ミカンのだいだい色のβ−クリプトキサンチンなどが
あります。
どんな食品に含まれている?
 赤ピーマンには多いのですが、一方、緑色のピーマンにはあまりありません。という
のも、緑色のピーマンは未熟果で、熟す過程でカプサンチンが増えて赤ピーマンにな
るからです。また、ジャンボピーマン、またはパプリカと呼ばれる大型や、それを粉末
にした香辛料のパプリカにも含まれています。このほか赤トウガラシなど、ナス科トウ
ガラシ属の野菜に多くあるので、トウガラシ属を意味するカプシカム(Capsicum)から、
カプサンチンと名づけられました。名前が似ているためによく間違われる『カプサイシ
ン』は、同じくトウガラシから名前をとっていますが、こちらは辛み成分です。
どのような機能性がある?】
 まず、細胞を使った実験で、発がんプロモーション(促進)抑制作用が確認されまし
た。これは、赤ピーマンに含まれるカプサンチンの仲間、カプソルビンというカロチノイ
ドでもみられました。さらに、カプサンチンで動物実験をしたところ、皮膚発がんプロ
モーション抑制効果がありました。
そのほかの働きは?】
 抗酸化作用です。その力はβ−カロチン以上、リコピンと同程度の強力なものだと
いわれています。動脈硬化の原因となる血液中のコレステロールの酸化を防いだり、
老化を抑制する作用が動物実験で認められたという報告もあります。赤い色素成分
カプサンチンは、がんや心臓病、動脈硬化症など生活習慣病の予防と改善に役立つ
のでは、と期待されています。
参考料理
ジャンボピーマンと豚肉のカキ油炒め
<材料>(4人分)<
ジャンボピーマン(赤)…2個、豚もも肉(ショウガ焼き用)…150g、水煮タケノコ…1/2個、
サヤインゲン…12本、ショウガ…1かけ、カキ油、酒、塩、しょう油、砂糖、コショウ、
サラダ油

<作り方>
@・ジャンボピーマンはへたと種を取り除き、7〜8mm幅に切る。
A・豚もも肉は7〜8mm幅に切り、酒大さじ1、塩少量で下味をつける。
B・水煮タケノコは細切りにし、熱湯でサッと茹でて水気をきる。
C・サヤインゲンはへたを取り除いて塩少量を加えた熱湯で茹でる。冷水にとって
  水気をきり、長さを斜め3等分に切る。
D・ショウガは細切りにする。
E・中華鍋にサラダ油大さじ1を熱してDを炒め、香りが出てきたらAを加えて炒
  める。肉に火が通ったら取り出す。
F・Eの鍋にサラダ油大さじ1/2を熱して@BCを炒め合わせ、Eを戻し入れて酒、
  カキ油各大さじ1・1/2、しょう油小さじ1、砂糖小さじ1/2、塩、コショウ各少量
  で調味する。
G・器にFを盛る。
◆熱量162kcal、タンパク質10g、脂質9g、塩分1.6g