○みかんを食べよう |
【ミカンの栄養】 免疫力をアップさせるビタミンCは、風邪予防に効果大。確かにミカンは風邪を 防ぐといいます。しかしビタミンCの量は、他の果物に比べて決して多くはあり ません。ミカンが特出して優れているのは、効率よくビタミンCが摂取できると いう点。その訳は、ビタミンCの弱点に関係しています。
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【ビタミンCの弱点】 ビタミンCとても壊れやすい性質。熱は勿論、水洗いをするだけで壊れてしまい ます。更に皮をむいてから口に運ぶまでの間にも、空気に触れ、酸化してどんど ん減ってしまいます。その点ミカンは、皮や袋がビタミンCをしっかりガード、ビタ ミンAやEと共に効率良く摂取できます。ミカンは手軽で優秀なビタミン供給源です。 |
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【ミカンのパワー:ペクチン(食物繊維)】 袋やスジに多く含まれるミカンの食物繊維ペクチン。ペクチンは水溶性の良質な 繊維。腸の中で水分を調節し便秘を解消します。逆に下痢を押さえる効果もあり、 整腸作用は抜群によい食物です。 繊維の量を比べてみますと、袋ごと食べたほうが果肉だけに比べて4倍近くも多 く摂れます。更に袋とスジは驚異の底力を秘めています。そのパワーが、ヘスペ リジンです。
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【ミカンのパワー:ヘスペリジン(hesperidin)】 ヘスペリジンとは、ビタミン様物質。かつてはビタミンPと呼ばれ、ソバに含まれ るルチンの仲間でもあります。ヘスペリジンは様々な効果をもたらす強力な成 分です。 [ヘスペリジン・パワー]その1毛細血管の強化 ヘスペリジンはいわば血管のメンテナンス係。血管そのものを丈夫にする働き がある。 [ヘスペリジン・パワー]その2血圧上昇抑制 血圧があがる原因の1つが、血管の収縮をコントロールする酸化窒素の機能停 止。活性酸素との結合により指令を出せなくなり、血管は縮みっ放しになってし まいます。実はこれを防止する力がビタミンCにあるのですが、非常に壊れやす くなかなか力を発揮することができません。そこに強い味方がいる。それがヘス ペリジン。不安定なビタミンCを安定する力があります。威力がアップしたビタミ ンCは強敵活性酸素を見事に撃退。血圧は一定に保たれます。 [ヘスペリジン・パワー]その3血中中性脂肪の分解 ヘスペリジン無し、ヘスペリジン有りマウスにヘスペリジン入りのエサと、普通 のエサを1ヶ月間与えた後、血液中の中性脂肪値を測定。すると、ヘスペリジ ン入りのエサを食べたマウスは、普通のエサを食べたマウスに比べて、およそ 30%も中性脂肪が少なくなっていました。 |
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【調理のポイント】 レモン汁やオレンジのしぼり汁などで変色を防ぐ 空気に触れると酵素の働きで変色します。変色を防ぐには、レモン汁などをかけ ておくとよいでしょう。加熱しすぎると、柔らかくなって食べにくくなりますから、 過熱は短時間でするように。 |