健康note

○果物を食べよう
コレステロール下げる
果物は、ビタミンが豊富で健康によいといわれる半面、果糖が多いから
太る、甘いから糖尿病になるとも聞きます。果たしてどちらが正しいのか?
果物を食べると太るのか?
 全くの誤解です。“食後のフルーツ”というように、果物は食事の後に食べること
が多いですよね。これで誤解されたのかもしれませんが、何でも十分に食べた後
で食べれば、食べ過ぎにつながります。太る原因は果物ではなく、食べ過ぎとい
うことです。そして、誤解を解くために実験してみました。リンゴを毎日一個半〜二
個、三週間食べたら、十四人中十二人の血液中の中性脂肪が平均21%減り、特
に中性脂肪が高い二人は、正常範囲まで下がりました。リンゴは太るどころか、
中性脂肪を下げることが証明されたのです。
では、糖尿病はどうか?
 果物は甘いから糖尿病になると誤解されているようですが、糖尿病の原因はま
だわかっていません。それに糖尿病患者用食事療法でも、毎日果物をリンゴなら
二分の一個、ミカンなら二個食べるよう勧めています。
コレステロールを下げる成分が…】
 ペクチンという、リンゴの食感やかたさを作っている水溶性の食物繊維です。リン
ゴジュースに透明タイプと濁ったタイプがありますが、濁らせている物質がペクチン
です。高リポ蛋白(タンパク)血症という血中コレステロールが高い患者さんでの実
験で、このペクチンが血中の総コレステロール値を下げました。さらによいことに、
善玉HDLコレステロールは増え、悪玉LDLが減りました。
どの位とればよいのか?
 例えば、ペクチンが健康によいとわかっても、その成分だけにこだわるのではなく、
その成分を含む食品、つまりリンゴや果物を食べるようにしてください。その成分以
外の有効成分や、まだ見つかっていない成分も含まれているからです。それに、日
本人の果物摂取量は一日129g、リンゴ半分程度で、世界178ヵ国中117番目と低い
のです。アメリカではがんや生活習慣病予防として400〜800gを推奨し、日本でも
200gとるように薦められています。毎日、リンゴ一個、ミカン二個を目安に食べてほ
しいですね。
参考料理
リンゴとカマンベールチーズのオーブン焼き
<材料>(6人分)
リンゴ…2個、カマンベールチーズ(125g)…1個、レモン汁…大さじ1、グラニュー糖
<作り方>
@・リンゴは縦6等分に切って皮としんを取り除き、1cm厚さに切る。皮1個分は
  とっておく。
A・ほうろう鍋に@と@の皮を入れてレモン汁、グラニュー糖大さじ2をふり、しばらくおく。
B・カマンベールチーズは食べやすい大きさに切る。
C・Aにフタをして弱火で10分煮、フタを取り除いて時々混ぜながらさらに10分煮、皮を
  取り除く。
D・耐熱容器にBCを入れてオーブントースターで5〜6分焼く。
◆おやつやワインのおつまみにも合う。
◆薄切りにしたフランスパンをトーストし、それにのせて食べてもおいしい。
◆熱量127kcal、タンパク質4g、脂質5g、塩分0.4g