サッカーのルール
■基本ルール
サッカーの基本ルールは、11人に分かれた2つのチームがひとつのボールを使って互いのゴールに蹴り入れるスポーツです。制限時間内に、より多くのゴールを入れた方の勝利となります。サッカーではスローイン以外は基本的に手や腕でのボールの接触は反則となります。ゴールキーパーは手を使っても良いのですが、決められたエリア内の場合のみに限定されます。エリア外で手や腕でボールに触れた場合は、ゴールキーパーでも反則となります。試合時間終了時に同点の場合は、大会やリーグの規定に準拠し、延長またはPK(ペナルティキック)にて勝敗を決定します。 サッカーの基本ルール
●試合人数
ゲームは、1チーム11人で行ないます。1人はゴールを守るゴールキーパーで、残り10人で攻撃や守備を行ないます。この10人は、主に守備的な役目のディフェンダー、ボールを後ろから前につなぐミッド・フィルダー、攻撃主体のフォワードと役割が決められています。
 また、その機能を十分に発揮するため、陣形を整えることをフォーメーションと言います。
試合人数
●試合時間
サッカーの試合時間に関するルールはプロの場合、45分ハーフの前後半戦と決まっています。基本的に時計は止まることはなく、ボールがフィールド外に出たり、ファウルプレーで試合が止まったりした場合は、その時間を考慮したアディショナルタイムが45分経過後に追加されます。アディショナルタイムとは、競技者の負傷や搬出、交代などのような競技外のことで費やされた時間を意味します。主審はその時間を計測し、試合の規定時間終了後にはその時間が追加され、プレーが続けられます。2~5分程度が目安となります。アディショナルタイム終了後も決着がつかない場合、PK戦(ペナルティキック)を行なうか、延長戦が行なわれます。 試合時間
アディショナルタイム
アディショナルタイムとは、競技者の負傷や搬出、交代などのような、競技外のことで費やされた時間を意味します。主審はその時間を計測し、試合の規定時間終了後にはその時間が追加され、プレーが続けられます。アディショナルタイムによって、競技時間内のプレー以外でロスした時間による不公平感をなくすことができます。かつて日本では、アディショナルタイムはロスタイムと呼ばれていましたが、現在ではアディショナルタイムとして統一される傾向にあります。 アディショナルタイム
延長戦
サッカーでは、前半と後半の90分が終わったあとに決着がつかない場合、追加の前後半15分ハーフ(30分)の延長戦を行なう場合があります。延長戦になると選手の体力が落ちているため、選手交代枠が残っているチームが有利になります。後半の段階で、延長戦に突入しそうな場合には、選手を温存する戦術が有効です。延長戦にもつれこんだ場合は時間内に多く得点を決めたチームが勝利となります。それでも決着がつかない場合は、ペナルティーキック戦を行なう場合があります。 延長戦
ゴールデンゴール方式
ゴールデンゴール方式とは、延長戦に突入した際、どちらか一方のチームが得点を入れた時点で試合終了となり、得点を入れた方のチームが勝利となる方式です。日本ではサドンデス方式、延長Vゴール方式と呼ばれ、一時期リーグ戦でも採用されていましたが、現在では廃止されています。いくつかの国際大会ではゴールデンゴール方式が採用されていた時期もありましたが、現在では得点の有無にかかわらず、30分間の延長戦を行なうのが主流になっています。 ゴールデンゴール方式
シルバーゴール方式
通常、延長戦の時間配分は延長前半15分、後半15分と定められていますが、シルバーゴール方式では、どちらかのチームが延長前半終了時点で勝ち越していた場合、残りの延長後半15分は行なわれず、試合終了となります。ゴールデンゴール方式が、どちらかのチームが延長戦の時間内に、先に1点でも得点を入れた時点で試合終了となるのに対して、シルバーゴール方式では、必ず延長前半15分間は試合が行なわれます。また、延長後半に突入した時点で、万が一どちらかのチームが先に得点を入れたとしても、規定されている延長後半15分間は必ず試合が続行されます。現在では得点の有無にかかわらず、30分間の延長戦を行なうのが主流になっています。 シルバーゴール方式
フルタイム方式
サッカーのフルタイム方式とは、いわゆる延長戦のことです。延長戦の定義は、時代と共に変化しています。1995年までの延長戦は、得点の有無に関らず、前半・後半(各15分、計30分)を規定時間通り行なう形式でしたが、1993年から、ゴールデンゴール方式(サドンデス方式)に変わりました。2002年のワールドカップ後は、延長戦の前半中に得点が入っても、前半版の規定時間(15分)までは試合を続行するシルバーゴール方式に変更されました。2004年からは、1995年まで採用していた、前半・後半(各15分、計30分)を規定時間通り行なう形式に再び戻っています。 フルタイム方式
PK戦
PK(ペナルティキック)戦とは、試合時間が終わっても決着がつかなかった場合に行なうものです。PK戦は、まず審判のコイントスで先攻のチームを決めます。そして、キーパーとペナルティキックを行なう選手の1対1の形式により、両チームで交互に5本ずつキックします。5本のキックを行なったあと、得点が多い方のチームが勝利します。しかし、5本のキックで決着がつかなかった場合には、どちらかのチームが得点を獲得するまでPK戦は続けられます。 PK戦
●試合開始(キックオフ)

ゲームを始める前に、ボールを最初にどちらが蹴るかを決めます。プロではコインの裏表で決めますが、ジャンケンなど簡単な決め方でも構いません。勝ったほうは、自陣のフィールドかボールを蹴るか選ぶことができます。

フィールドを選んだ場合、敵チームにボールを最初に蹴る権利(キック・オフ)が与えられます。後半になると、フィールドの自陣が変わり攻める方向が逆になります。そして最初にボールを蹴る権利も反対になります。

試合開始(キックオフ)
●選手の交代

サッカーの試合は前半、後半に分かれており、間にハーフタイムと言う休憩時間が設けられています。プロの公式試合では前半・後半45分間ずつとなっていますが、一般のゲームでは特に規定はありません。

また選手の交代人数も限定していません。それぞれ試合ごとにお互いのチームで話し合って決めるようにします。プロでは、公式戦や国際大会などで、試合ごとに交替人数を制限する場合があります。

選手の交代
選手交代の進め方

選手交代の進め方は、まず監督が審判に選手交代の旨を伝えます。その後、ボールがラインを割るか、ゴールに入るか、ファウルが出るなどによって、試合が止まったタイミングで交代がなされます。ハーフタイムの間にも交代は可能で、一度フィールド上から退いた選手は再度試合に出ることはできません。また、交代前なら交代をキャンセルすることもできます。交代の際の時間ですが、通常の交代なら交代時間として15秒がアディショナルタイムに繰り入れられますが、時間稼ぎの交代と見なされた場合は、30秒がアディショナルタイムに繰り入れられます。

ゴールキーパーの入れ替え
ゴールキーパーを入れ替えるときは、ゴールキーパーがケガをしてしまったときや、ゴールキーパーが退場してしまったときが多く、基本的には同じ選手が長時間試合に出場していることになります。ゴールキーパーは、チーム全体を見渡すことができるポジションであり、司令塔としての役割を担うため、同じキーパーが一試合を通してプレーすることが望ましいとされています。
●ボールのインプレー及びアウトオブプレー

ボールのインプレーとは、ボールがゴールポスト、クロスバー、コーナーフラッグポストからはね返ってフィールド内にある、またはボールがフィールド内にいる主審または副審からはね返ることを言います。インプレーの場合、試合は中断されることなく進行します。ボールのアウトオブプレーとは、ボールがタッチラインか完全に超えた状態、または主審がプレーを停止した場合のことです。

ボールのインプレー及びアウトオブプレー
●手を使わないのが原則

サッカーの大きな特徴は、フィールド内ではゴールを守るゴールキーパー以外は、手を使えないことです。足や胸、頭でボールをコントロールすることが競技の基本です。

ゴールを狙うために強く蹴ることを主に「シュート」、味方にボールを渡すことを「パス」、頭でボールを飛ばすことを「ヘディング」と呼び、また自分でボールを蹴りながら前へ進むことを「ドリブル」と呼びます。

手を使わないのが原則
●得点

フィールドの両端にはお互いのゴールがあって、相手のゴールに多くボールを入れた方が勝ちです。

ゴール前には、唯一手が使えるゴールキーパーがいるので、味方と連携してパスを送りながら、ゴールキーパーに捕られないようにすることが大切になってきます。

得点
●フリーキックに関するルール
フリーキックとは、試合中に反則があった場合、反則を受けたチームがその地点から相手の妨害を受けない形でキックすることによってプレーを再開するルールです。直接ゴールを狙うことが許される「直接フリーキック」と、2人以上のプレーヤーがボールに触れないとゴールが認められない「間接フリーキック」の2種類があります。直接、間接問わず、フリーキックをするプレーヤーは2度蹴りをすると違反になります。フリーキックをされる側のプレーヤーは、ゴールを防ぐために様々な動きをしますが、ボールが蹴られるまでは一定の距離を保たなければならないなど、攻防両プレーヤーに規制が設けられています。 フリーキックに関するルール
直接フリーキックとなる反則
「直接フリーキック」とは、試合中に反則があった場合、反則を受けたチームがその地点から直接ゴールを狙うことができるプレーです。直接フリーキックとなる反則には、キッキング、トリッピング、ジャンピングアット、ファウルチャージ、ストライキング、プッシング、ファウルタックル、ホールディング、スピッティング、ハンドリング、などがあります。主に相手に故意に触れたり、暴力行為または侮辱行為をしたりと言った反則をした際に、相手チームに直接フリーキックの権利が与えられます。 直接フリーキックとなる反則
間接フリーキックとなる反則

「間接フリーキック」とは、試合中に反則があった場合、反則を受けたチームがその地点から2人以上のプレーヤーがボールに触れればゴールを狙うことができるプレーです。間接フリーキックは、主にゴールキーパーが反則した場合、相手チームに与えられます。間接フリーキックとなる反則になりやすいものとして、オフサイド、オブストラクション、ゴールキックなどがあります。他にも、ゴールキーパーが故意に時間を浪費した場合に間接フリーキックとなります。

間接フリーキックとなる反則
●ペナルティキックに関するルール

一般的に「PK」と呼ばれるのがペナルティキックで、ゴールキーパーとキッカーの1対1による対決となります。プレーヤーが所定の位置から、主審の合図によってシュートをします。キッカーのシュートがゴールに入ればキッカーのチームに得点が入ります。キッカーはシュートしたあと、ボールが他のプレーヤーに触れるまでは再びボールに触れることはできません。

ペナルティキックに関するルール
●フィールドの外にボールが出たら
 通常、ゲームはフィールドの中で行なわれますが、ボールがフィールドの外に出たら出方によってその後の方法が違います。 フィールドの外にボールが出たら
スローイン
スローインとは、ラインの外に出たボールを再びフィールドの中に戻すプレーです。スローインの場所は、ボールがタッチラインを越えた地点の外側1m以内です。また、足の位置は、タッチラインの外側かあるいはライン上にある必要があり、タッチラインを越えてフィールドに踏み入れてしまった場合はファウルとなり、相手チームにスローインの権利が与えられます。さらに、スローインの際には両手でボールをつかみ、頭上を通してフィールド内に投げ入れなければなりません。ボールを投げ入れるときには、ボールを投げる方向と体の向きが同じでなければなりません。 スローイン 
ゴールキック
ゴールキックとは、攻撃側の選手が守備側のゴールラインの外側にボールを出したとき、ゴールエリア内から守備側のキックによって試合を再開するプレーのことです。ボールがインプレーになるまでは、攻撃側の選手は、ゴールエリア内に入ることができません。また、ボールが他の選手に触れるまでは、ボールを蹴った選手は、再度ボールに触れることはできません。さらに、ボールはペナルティーエリアの外に蹴らないといけないというルールもあります。 ゴールキック
コーナーキック
コーナーキックは、守備側プレーヤーが最後に触れたボールが守備側のゴールラインから外に出た場合に、攻撃側のプレーヤーがコーナーアークと呼ばれる地点からキックをすることです。ゴールまでの距離が近く、コンビネーションプレーもしやすいため、コーナーキックから得点につながりやすく観客も盛り上がります。コーナーキックが行なわれる際は、非常に緊迫したゲーム展開になります。 コーナーキック
●ドロップボールに関するルール 
選手のケガや不測の事態などで審判がプレーを一時停止したあとで、審判がボールをフィールドに落とした場所からプレーを再開する方法がドロップボールです。プロの世界ではドロップボールが行なわれた場合、プレー再開後すぐにはボールを奪い合わないことがマナーとして一般化されています。  ドロップボールに関するルール 
●プレー再開のルール
サッカーは前半スタート時と後半スタート時、そしてプレー再開時にキックオフを行ないます。キックオフとは、プレー開始及びプレー再開のルールに則ったものです。得点後の再開は、得点された側のチームのキックオフによって行なわれます。タッチラインからフィールドの外にボールが出たときは、ボールに最後に触れたプレーヤーの相手チームのスローインでプレーを再開します。また、得点や反則があった場合の他に、主審がゲームを中断させることもあり、その際はドロップボールでプレーを再開します。  プレー再開のルール 
●オフサイドのルール 

サッカーのルールの中で一番分かりくいのがオフサイドです。これはパスを出すときに、パスをされる人の前に必ず敵の選手が2人以上いなければならないというルールです。

例えばゴールキーパーの前に待ち伏せて味方からのボールを受ければ相手は不利になります。これを防ぐルールがオフサイドです。

ただし、パスを蹴った時点で2人以上いれば問題ないため、パスを受ける人が後方から走り出して、敵の選手を追い抜いてパスを受けてもオフサイドにはなりません。この判断が微妙でオフサイドのルールを分かりにくくしている点です。

 
オフサイドのルール 
  オフサイドポジション
  オフサイドポジションとは、オフェンス時に相手のエリア内にて、相手選手の最終ラインから最も近い選手(ゴールキーパーを除く)と最終ラインとの間のエリアのことを言います。この最終ラインから最も近いプレーヤーの位置がオフサイドポジションの境界線となります。 オフサイドポジション
  オフサイドが適用される場合、されない場合
 

オフサイドは、相手エリア内で前方に相手チームの選手が一人しかいない場合、その場所にパスを出してはいけないというルールです。パスやシュートのとき、味方の位置関係でオフサイドが適用される場合とされない場合があります。攻撃側が守備側のディフェンダーよりゴール寄りにいる味方にパスを出したり、ディフェンスラインの手前に向かってパスを出したりするとオフサイドが適用されます。しかし攻撃側がディフェンスラインの裏に向かってパスを出した場合、パスを受ける側が相手チームよりオフサイドポジションにいなければ、適用されません。シュートの場合も、味方チームがゴールキーパーの前に立って、壁になるような位置にいるとき、シュートを打つと、積極的にプレーに関与していることになり、オフサイドとなりますが、オフサイドポジションに味方がいても、積極的にプレーに関与していなければ、適用はされません。

オフサイドが適用される場合、されない場合
●得点として認められるゴール(ボールがゴールに入った位置など) 
 サッカーのルール上、得点として認められるのはボール全体がボールラインを超えた場合のみです。しかし、審判の目のみでは限界があるため、昨今はコンピューターやカメラ技術を駆使した方法でゴール判定を明確にしようという動きがあり、ゴールレフやホークアイと呼ばれる技術の導入が進められています。 得点として認められるゴール(ボールがゴールに入った位置など)


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