『キャスター』は、「報道の理想と現実」「ジャーナリストの信念」「国家と企業が抱える闇」をテーマに巨大権力と対峙しながら真実を暴いていく社会派エンタメ作品。 正義感あふれる型破りな報道マン・進藤壮一(阿部寛)は、公共放送から引き抜かれ、民放JBNの報道番組『ニュースゲート』の新キャスターに就任。 総合演出の崎久保華(永野芽郁)や若手ディレクターらと衝突しながらも次第にチームとして成長し、贈収賄、医療不正、科学界の捏造など、毎回スリリングなスクープに挑む。 物語の軸には、進藤の父が追っていた43年前の自衛隊機墜落事故の真相が横たわり、最終盤ではそれが政財界の闇とつながっていたことが明かされる。報道の理想と現実の狭間で、彼らが選ぶ“真実”とは何かが問われる重厚なドラマ。 このドラマは、進藤壮一が、政界・スポーツ界・科学・警察など多岐にわたる事件を次々と鋭く追及する様は爽快感と緊張感に満ちていた。 報道番組の裏側にある張りつめた緊張感やプロフェッショナルの仕事ぶりがリアルに描かれていて、「報道は命懸け」というセリフにも頷ける説得力があった。毎日変わるニュースに即応し、放送を仕上げていく制作陣の姿には、現場の凄みを感じた。 劇中の出来事のいくつかは、実際の事件や社会問題を想起させ、「もしかして?」と考えながら観るスリルも魅力。複数の事件がやがて一つに繋がっていく構成や、真実が少しずつ明かされていく展開には引き込まれた。 ただし、一部ご都合主義的な展開や非現実的な設定も見受けられたのはやや残念。それでも、全体としては見応えがあり、報道と社会の関係について考えさせられる作品だった。最終回は含みを持たせた終わり方で、続編を期待したくなる。 ■主な出演者の似顔絵集⇒http://www.ainet21.com/nigaoe.htm #ドラマ鑑賞 #エンタメ #ABC『魔物』 #麻生久美子 #塩野瑛久 #落合モトキ #チャレン爺有 #スナックタイガース #堺でおもしろい店・人 #有村正 |