【艶】
●字典
艶(あで)=[形動][ナリ]《「あて(貴)」の音変化》色っぽくなまめかしいさま。あでやか。
艶(えん)=[名・形動]あでやかで美しいこと。なまめかしいこと。また、そのさま。 情趣に富むさま。美しく風情のあるさま。 しゃれているさま。粋(いき)なさま。 思わせぶりなさま。中世の歌学や能楽における美的理念の一。感覚的な優美さ。優艶美。妖艶美。
艶(つや)=物の表面から出るしっとりとした光。光沢。 なめらかで張りがあり美しいこと。おもしろみ。味わい。 異性間の情事に関すること。
豊艶(ほうえん)=―な。女性の肉づきがほどほどによく、セクシーである様子。


●作例
「月隈なくさしあがりて、空のけしきもなるに/源・藤袴」「鈍色の紙の、いとかうばしうなるに/源・澪標」
「詞のやさしくなるほか、心もおもかげも、いたくはなきなり/後鳥羽院御口伝」
香り高く蘭がに咲く。 若々しいのある声。 肌にがある。 宝石を磨いてを出す。 
豊艶な熟女。  

【詩歌用語】
「艶」照り。輝き。色艶(いろつや)。光沢。色沢。光彩。黒光り。底光り。


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