畳語(繰り返し語)
ア行
アイアイ (aye-aye)=《その鳴き声から》アイアイ科の原始的な猿。頭胴長40cmくらいで、尾が長い。長い指は鉤爪(かぎづめ)をもち、樹皮下の昆虫を掘り出して食う。マダガスカル島にのみ生息。指猿(ゆびざる)。
相相・相合い=互いに優劣のないこと。 物事を一緒にすること。二人以上で、一つの物を所有し使用すること。
哀哀=深く悲しむさま。悲しく哀れなさま。
曖曖=うす暗くて、はっきりしないさま。また、おぼろにかすんでいるさま。
藹藹=草木がこんもりと茂っているさま。靄靄に同じ。
靄靄=雲やもやが集まり、たなびくさま。 なごやかな気が満ちているさま。藹藹。
アップアップ=水に溺れて苦しむさま。転じて、困難に苦しむさま。
家々(イエイエ)=あの家この家。それぞれの家。
イガイガ=《赤子の泣く声の擬声語》おぎゃあおぎゃあ。「いかいか」とも。
イソイソ=心が進み、勇むさま。嬉しさに心を弾ませて動作するさま。
イライラ=とげなどがたくさん出ているさま。皮膚や粘膜が、繰り返し突かれるような、小さい刺激を感じるさま。光りや暑さなどが強く人を刺激するさま。あせって心に余裕がないさま。思うようにならなくて、感情がたかぶってくるさま。
イロイロ=さまざまに。種々に。
ウキウキ=楽しさや嬉しさで心のはずむさま。 気持ちが決まらないで、はっきりしないさま。
ウジウジ=行動をためらうさま。絶えず小さく動いて落ちつきのないさま。
ウトウト=眠気をもよおすさま。また、眠りの浅いさま。歩行などのおぼつかないさま。
ウロウロ=どうしたらよいか分からずに、あわてて動き廻るさま。あてもなくさまようさま。態度がそわそわと落ち着かないさま。
エイエイ=力を込めるときに発する語。 呼びかけたり、相手を威嚇したりするときに発する語。笑う声。
永永=長い年月にわたる。 いつまでも。とこしえに。
営営=せっせと休みなく励むさま。
往々(オウオウ)=そうなること(いう傾向)が決して例外ではないことを表わす。
オチオチ=(下に打ち消し語を伴って)落ち着いている様。安心して。
各々(オノオノ)=《「己(おの)己(おの)」の意》多くのもののそれぞれ。めいめい。副詞的にも用いる。二人称の人代名詞。皆さん。
オメオメ=恥じるべきことと感じても、恥をそそぐことをしないさま。恥を感じないで平然としているさま。
折々(オリオリ)=その時どき。何かの機会にそういう言動・事象が見られる事を表わす。その状況が断続的に見聞きされることを表わす。
オロオロ=どうしてよいか分からずあわててとまどうさま。声をうるませて、涙声になっているさま。不十分で、いかげんなさま。
カ行
ガクガク= 固定されていないで緩んでいるさま。ぐらぐら。 寒さや恐ろしさ、疲労などで、からだの一部が小刻みに震えるさま。
諤諤=正しいと思うことを、はばからずに直言するさま。 口やかましく言うさま。
カサカサ=乾いて潤いのないさま。ひからびて水気や脂気のないさま。あわただしいさま。
カスカス=食物などに水がなく、うまみのないさま。潤いのないさま。
数々(カズカズ)=数が多いこと。多数。種類が多いことを表わす。
方々(カタガタ)=「人たち」の敬語。
ガタガタ=堅い物が触れ合うときに発する、重くて騒々しい感じで響く音を表す語。また、重く大きい物が揺れるさま。 恐ろしさや寒さなどのために、からだが激しく震えるさま。 騒がしく、落ち着かないさま。また、うろたえ騒ぐさま。 つべこべ文句を言うさま。組み立てが緩んだりして壊れかかっているさま。
カチカチ=物が非常に堅いさま。堅苦しく、緊張しているさま。堅いものがぶつかる音、規則的に打つ音など。
カツカツ=ある事態、主として暮らしがどうにか成り立つさま。限度ぎりぎりであるさま。
カナカナ=ヒグラシの泣き声。《鳴き声から》ヒグラシの別名《季秋》
神々(カミガミ)=それぞれの神様。色々な神様。
ガヤガヤ=大ぜいが勝手にうるさく話し合うさま。
カラカラ=物が乾ききっているさま。 器物の内が空で、何もないさま。
ガラガラ=物が乾ききっているさま。内部に何もないさま。非常にすいているさま。物の崩れ落ちたり、堅いものがぶつかる音。露骨に大声でものをいうさま。
カリカリ=堅いものを噛み砕く音。雁の鳴く音。
ガヤガヤ =多くの人が騒がしく声を立てるさま。
カンカン=日の光が強く照りつけたり、炭火が勢い良くおこっているさま。 強く腹を立てているさま。烈しく怒るさま。
木々・樹々(キギ)=それぞれの樹木。色々な樹木。
ギザギザ=のこぎりの歯のような細かい刻み目。また、その刻み目のあるさま。 のこぎりの歯のような刻み目が続いているさま。
ギシギシ=堅い物がきしんで、こすれあう音。狭くて窮屈なさま。
ギスギス=愛嬌がなく、かどがあって、親しみにくいさま。やせ細り、ふくらみがないさま。
キチキチ=物の分量、寸法や時間がちょうど一杯で、ゆとりがないさま。規則正しいさま。几帳面なさま。
キラキラ =光り輝くさま。際だって立派なさま。
キリキリ =強く力を入れて巻き付けたり、回ったり、引き絞ったりするさま。かいがいしくてきぱきとするさま。
キュウキュウ=ゆとりの無いほど、強く締めたり、押し付けたりするさま。押しつけられて苦しみもがくさま。
ギュウギュウ=ゆとりの無いほど、強く締めたり、押し付けたりするさま。押しつけられて苦しみもがくさま。
キョロキョロ =そわそわと落ち着かないさま。落ち着かない様子であたりを見回すさま。
ギョロギョロ=大きい目玉が鋭く光るさま。
クサクサ =腹を立てたり、憂鬱で、心が晴れないさま。
種種(クサグサ)=物事の種類や品数などの多いこと。いろいろ。さまざま。
クシャクシャ=紙、布などを丸めたり、揉んだりするさま。また、その皺だらけになったさま。物事が混乱したり、まとまりのなくなったさま。
グジャグジャ=しつこく文句を言うさま。「グシャグシャ」と同じ。
クスクス=しのんで笑う声、またその様子。こっそりと事をするさま。
グズグズ =物の言い方や動作などがあいまいで、はっきりしないさま。のろのろしたさま。
クタクタ=物がよく煮えている音。また、そのさま。グツグツ。グタグタ。 疲れたり弱ったりして、力の抜けたさま。また、古くなって張りのなくなったさま。
細かくなるさま。ズタズタ。 疲れたり弱ったりして、力の抜けたさま。 古くなって張りがなくなったさま。
物が煮えて原形をとどめなくなったさま。
口々(クチグチ)=大勢の人が同じ事をそれぞれに言う。 あちこちにある、それぞれの出入口。
クチャクチャ=口の中で物をかむときの音を表す語。 形がひどく崩れて、まとまりを失ったさま。また、紙や布などがしわだらけであるさま。
物事が混乱してきちんとしていないさま。
グチャグチャ=水分を多く含んでやわらかくなったり形が崩れたりしているさま。また、そういうものをつぶしたり、まぜたりしたときの音を表す語。
愚痴や不満などをしつこく言うさま。 水気をたっぷり含んでやわらかくなったり形が崩れたりしているさま。物事が混乱して、きちんとしていないさま。
クックッ=おかしくてたまらず、押しころすようにして笑う声を表す語。 物の煮えたつ音を表す語。 ふざけてくすぐるさま。コチョコチョ。 たんなどがのどにつかえて鳴る音を表す語。
グツグツ=ぶつぶつ不平を言うさま。食物などが煮えるさま。
クドクド=しつこく繰り返して言うさま。うるさく長々としゃべるさま。思いきりの悪いさま。
国々(クニグニ)=それぞれの国。さまざまな国。
グニャグニャ =曲がり易いさま。軟らかくてしまりがないさま。力が抜けて身体をしっかり保てないさま。
グニュグニュ=タコのようにねっとりした動き。ねっとりした様子。
クネクネ=曲がりくねっているさま。
クラクラ=めまいのするさま。
グラグラ=湯などの沸きたぎるさま。物が揺れ動くさま。
クリクリ=いかにも丸くて、愛らしいさま。肥って肉付きのよいさま。物が軽く回転するさま。
グリグリ=皮下にできる脂肪腫(しぼうしゆ)やリンパ節腫。 押さえつけながら強く回すさま。丸くて大きいさま。特に目についていう。
固くて丸みのあるものが中で動くさま。
屈輪屈輪(グリグリ)=堆朱(ついしゆ)や寺院建築などに用いられる、蕨(わらび)形の曲線の連続文様。
グルグル= 物が続いて回るさま。 物をいく重にも巻きつけるさま。
クンクン=動物がにおいをかいだり、鼻をならしたりする声をあらわす。
グングン=物事が勢い良く進行するさま。ためらったり、滞ったりしないさま。
ゲラゲラ=大声で笑うさま。
ケロケロ=「ケロリ」に同じ。 「キョロキョロ」に同じ。蛙の鳴き声。
ゲロゲロ=へどを吐くさま。蛙の鳴き声。
ケンケン=ものの言い方や態度がとげとげしいさま。つんけん。 キジ・キツネなどの鳴き声を表す語。
喧喧=やかましいさま。がやがやして騒がしいさま。
眷眷=しきりに心がひかれるさま。ひたすら恋い慕うさま。
涓涓=水が細く流れるさま。
蹇蹇・謇謇=忠義を尽くすさま。 悩み苦しむさま。
拳拳=捧げ持つさま。固く握って離さないさま。 つつしむさま。
娟娟= 美しいさま。清らかなさま。 遠くかすかなさま。
件件=あの件、この件。あのこと、このこと。条々。
ココ=此処。
ゴーゴー=水が勢いよく流れる音。
go-go=ロックやソウルミュージックに合わせて踊る、動きの激しいダンス。1965年ごろ米国に始まり、世界的に流行。
コセコセ=心にゆとりがなく、態度がおうようでないさま。場所が狭くて、ゆとりのないさま。
コソコソ=静かに音のするさま。人に隠れてこっそりと事を行うさま。
ゴタゴタ=もめごとの起こっているさま。雑然としているさま。混乱しているさま。
コチコチ=物が非常に堅いさま。堅苦しく、緊張しているさま。堅いものがぶつかる音、規則的に打つ音など。
コチョコチョ=指先などで細かくまさぐるさま。 すばやく動きまわったり、耳もとで小さな声でしゃべったりするさま。
コツコツ=たゆまず、着実に物事をするさま。戸を叩く音など。堅苦しいさまなど。
コテコテ =すぎてごたごたしたさま。濃厚なさま。たどたどしく不器用に仕事をするさま。
コトコト=軽く物をたたいたとき、または軽い物が触れ合うときの音を表す語。 あまり強くない火力で鍋の中の物が煮える音を表す語。
異異=それぞれに異なること。また、そのさま。まちまち。別々。副詞的にも用いる。
ゴトゴト=重い物が触れ合うときの音を表す語。「コトコト」より強く大きい音をいう。 物が煮える音を表す語。「コトコト)」よりいくぶん強めの火力で煮ることにいう。
粉々(コナゴナ)=非常に細かに砕けて、元の形を全く残していないこと(様子)。
コリコリ=布地が目がつみ、厚手で、手ざわりがごわごわしているさま。肉づきが堅くしまつて、弾力がある感じ。堅いものを、歯切れ良く噛む音。
懲り懲り(コリゴリ)=形動]すっかり懲りて嫌になるさま。「こんな仕事はもう―だ」「二日酔いはもう―だ」[副](スル)
(多く「こりごりする」の形で)ひどく懲りて二度としたくないさま。「「「
ゴリゴリ=コリコリのやや強い語。
コロコロ=丸いもの、小さいものなどが転がる音、そのさま。子供などの丸々と愛らしく太っているさま。
ゴロゴロ=雷の轟く音、車輪など丸くて重いものが転がる音。あちこちに物が雑然と転がっているさま。仕事をしないで、むだに暮らしているさま。
ゴワゴワ=紙や布などが、かたくこわばっていてしなやかでないさま。また、こわばった布や紙が擦れ合う音を表す語。
コンコン=雪や雨、あられなどの降るさま。 咳をする音、狐の鳴く声、堅いものが当たる音。
サ行
サアサア=人を強く誘い促す時に発する語。水が流れたり、雨が降ったりする音。
ザアザア=雨が激しく降ったり、水が勢いよく流れ落ちたりするときの音を表す語。 ラジオやレコードなどの雑音を表す語。
サクサク=水などが滞りなく軽快に流れるさま。 歯で物を噛む音、野菜などを刻む音、雪や砂などを踏んで歩く音など連続する軽快でさわやかな音。ものごとをきっぱり言うさま。
サテサテ=あれはどうか、これはいかに、などと問いかける語。驚嘆、感動などの時に発する語。
様様(サマザマ)=それぞれ異なっていること。いろいろであるさま。種々。
サメザメ=しきりに涙を流して静かに泣くさま。しみじみと言うさま。
サラサラ=物事が速やかに進むさま。物に湿気や粘り気がなくてさっぱりとしたさま。物が軽く触れ合う音。風や雨、雪、波などの音。
ザラザラ=手触りが粗く、滑らかでないさま。物事がささくれて荒々しいさま。粗いものが擦れあって立てる音。
サワサワ=薄いものなどが軽く触れてたてる音を表す語。さらさら。 騒がしい音のするさま。ざわざわ。
落ち着かないさま。そわそわ。
爽爽=[副]《歴史的仮名遣いは「さわさわ」とも》 風が木立の葉をそよがせながら、さわやかに吹くさま。
気分がさっぱりしているさま。さわやかに。 はっきり。明瞭に。 とどこおることなく。すらすら。
ザワザワ=大ぜい集まった人々の話し声などが醸し出す、騒がしい音を表す語。また、そういう人々の、騒がしく落ち着かないさま。「―(と)した会場」2
木の葉などが触れ合う音を表す語。
シオシオ=涙を流して泣くさま。気落ちして力が抜けたさま。
シクシク=勢いなくあわれげに泣くさま。にぶく痛むさま。
ジクジク =水分を多く含んでいるさま。絶えず水がにじみ出るさま。
シゲシゲ =数多く、しきりに、頻繁に、たびたび。 つくづく、よくよく、じつと。
シコシコ =弾力があって、噛むと歯ごたえがあるさま。持続的に地味な活動をするさま。
シトシト=雨などがしめやかに降るさま。静かにゆつくりと物事を行うさま。
ジトジト=ひどく湿気を帯びて不快なさま。濡れているさま。
品々(シナジナ)=それぞれの品。
シバシバ=しきりにまばたきをするさま。
屡々=同じ事が何度も重なって行われるさま。たびたび。
染み染み・沁み沁み(シミジミ)= 心の底から深く感じるさま。 心を開いて対象と向き合うさま。 じっと見るさま。
下々(シモジモ)=政治権力とは無縁の一般人民。
ジャージャー=水などが多量にほとばしり、流れ落ちる音。
種々(シュジュ)=いろいろ(色々)
ジュウジュウ =油、魚や肉の脂身などが焼ける音。熱したものを水につけた時の音。
所所・諸所(ショショ)=〔一、二か所ではない〕あの所やこの所。
除々(ジョジョ)=速度を早めないでゆっくりと。
ジリジリ=ゆっくりと少しづつ、力強く押し迫るさま。心が次第にいらだつさま。油が燃えて焼ける音、太陽が強く照りつけるさま。
ジロジロ=無遠慮にしつこく見つめるさま。
ジワジワ=ゆっくりと少しづつ物事が進むさま。汗、涙などが少しづつにじみ出るさま。
スイスイ =気持ちよく、軽やかに、滞りなく進むさま。
スカスカ =滞りなく物事が進むさま。切れ味がよくて、思いのままに切れるさま。隙間のあるさま。
スクスク =滞りなく速やかに進むさま。元気に勢いよく成長するさま。ただひたむきに進んでゆくさま。
スゴスゴ=気落ちして元気のないさま。元気なくその場を離れるさま。
スタスタ=息せききって、急ぎ歩くさま。どんどん歩くさま。
寸寸(ズタズタ)=《「つだつだ」の音変化。「ずだずだ」とも》きれぎれになるさま。
スベスベ =滑るように、手触りの滑らかなさま。
スヤスヤ =静かに気持ちよく寝入つているさま。
スラスラ=滞りなく滑らかに、言語、動作、物事が進行するさま。
ズルズル=しまりなく物を引きずるさま。態度、様子、気持ちなどがしまりのないまま、その状態が続くさま。
スレスレ =もう少しで基準、限界に達しそうな、きわどいさま。触れ合いそうなほど近いさま。
ズンズン=物事が遅滞なく、速やかに進むさま。人が脇目もふらずに力強く進むさま。
セカセカ=慌ただしくて、落ち着かないさま。せせこましいさま。こせこせしているさま。
セッセ=休まず、一生懸命に行うさま。
ソモソモ=さて、一体。ものの初め。起こり。
ソヨソヨ=風が静かに吹くさま(古くは、風に草木がそよぐ音、きぬずれの音、物の動く気配など)。
其々(ソレゾレ)=複数の物・人の、ひとつひとつ・ひとりひとり。おのおの。めいめい。副詞的にも用いる。
ソロソロ=動作が静かにゆるやかに行われるさま。少しづつだんだんと。
ゾロゾロ =人が大勢続いて、後について行くさま。多くの人が無秩序に集まっているさま。
ソワソワ=気持ちや動作の落ち着かないさま。
タ行
多々(タタ)=数が一つや二つにはとどまらないことを表わす。
代々(ダイダイ)=何代も続いていること。よよ。また、そのどの代も。歴代。
度度(タビタビ)=何度も繰り返し行われるさま。いくども。しばしば。
タマタマ=ときおり、ときたま。偶然に。折りよく。
タラタラ=水などが続けさまさまにしたたり落ちるさま。ある事柄を長くつづけざまにするさま(とくに文句、嫌みなど)。
ダラダラ=液体がたくさん流れつづけるさま。 道がゆるやかな傾斜になっているさま。 変化の乏しい状態が長く続くさま。 気分などがゆるんでしまりのないさま。
段段(ダンダン)= いくつかの段のあるもの。また特に、階段。 事柄の一つ一つ。条々。次第。
いくつかに切れること。きれぎれ。 順を追ってゆっくりと変化してゆくさま。しだいしだいに。次から次へと続くさま。かずかず。あれやこれや。
団団= 形の丸いさま。 露が多く集まっているさま。
チクチク=先の尖ったものなどで、小刻みに繰り返し刺すさま。その痛みを感じるさま。転じて、精神的な苦痛を与えたり、受けたりするさま。些細なことがだんだん積み重なるさま。
チマチマ=小さくまとまっている、こじんまりとしているさま。
チョロチョロ =少量の液体の流れるさま。小さなものが動き回るさま。
チラチラ=物が断続的に眼にうつるさま。光りが断続的に弱く光るさま。雪や花びらなどの細かいものが飛び散るさま。
チリチリ= ちぢれたりしわが寄ったりするさま。毛や糸などが焼けちぢれる音を表す語。 冷気などが、肌を軽く刺すように感じられるさま。 恐れてすくむさま。 千鳥など、小鳥の鳴く声。 水・涙などがしたたるさま。 日の光のきらめくさま。ちぢれたり、しわが寄ったりすること。また、そのさま。
チロチロ=炎が小さく燃えるさま。 水が細く流れるさま。また、そのかすかな音。ちょろちょろ。落ち着きなく動くさま。
チンチン=犬が片足を上げ、後足で立つこと。片足跳び。陰茎(幼児語)。 湯が煮えたぎる音。金属や堅いものが発する音(市街電車の鐘の音など)。
ツカツカ =ためらわないで、勢い良く動くさま。遠慮なく進みでるさま。遠慮なく物を言うさま。動作の軽率なさま。
月々(ツキヅキ)=それぞれの月。その状態が毎月繰り返して行われることを表わす。
次々(ツギツギ)=同じ(似た)事が距離・間隔を置かずに続いたり 繰り返されたり することを表わす。
熟(ツクヅク)= 物事を、静かに深く考えたり、注意深く観察したりするさま。よくよく。じっくり。物事を痛切に感じるさま。しんから。しみじみ。 もの寂しく、ぼんやりしているさま。つくねん。
ツラツラ=物事を念を入れてするさま。
テカテカ=つやがあって光っているさま。
デカデカ=いかにも大きくて目立つさま。
テクテク=同じ調子でひたすら歩くさま。
ドカドカ=大勢の者が荒々しい音を立てて、無遠慮に出入りしたり、動き回るさま。太鼓などが大きな音を続けて響かせるさま。
時時(トキドキ)=その時その時。時節、時節。ある時間を置いて、繰り返されるさま。ときおり。まれであるさま。たまに。
ドキドキ =驚き、恐れ、不安、喜び、期待などで動悸がはげしく打ち続けるさま。
ドクドク =酒、水、血などがさかんに流れ出たり、溢れでるさま。
刺刺(トゲトゲ)=とげとげしいさま。とげがあって、親しみにくいさま。
年年(トシドシ)=去年より今年というように、年をおって。どの年にも決まって行われること。毎年。
ドシドシ=力強く地を踏んで歩く音、またそのさま。ためらわずに、または遠慮なく物事をおこなうさま。
トウトウ=水が盛んに流れるさま。大量の水が悠然と流れるさま。弁舌がよどみないさま。広大なさま。平坦なさま。穏やかなさま。
トコトコ=継続する軽い音、そのさま。現代では足早に歩く音、そのさま。
訥々・吶吶(とつとつ)=[ト・タル][形動タリ]口ごもりながら話すさま。「―と語る」
所々・処々(トコロドコロ)=あちこち。ここかしこ。
トボトボ=力無く緩慢に歩くさま。ぼんやりして、元気の無いさま。
ドヤドヤ=他人数が集まり、騒ぐさま。
取り取り(トリドリ)=それぞれ異なっている・こと(さま)。いろいろ。さまざま。てんで。副詞的にも用いる。
トロトロ=固形物が溶けて軟らかくなるさま。また、液体がやや粘り気をもつさま。 勢いが弱いさま。ゆっくりと静かに進むさま。
眠気をもよおすさま。また、ちょっとの間、浅く眠るさま。
ドロドロ =物が流動体・粘液状になっているさま。
トントン=二つのものの差がほとんどなく、同じくらいであるさま。
ドンドン=物事が勢い良く、順調にはかどるさま。威勢のよいさま。太鼓を続けて打つ音、戸を強く叩く音、床を荒々しく踏みならす音など。水が烈しく音をたてるさま。
ナ行
ナカナカ=中途半端で、どっちつかずのさま。事態が容易に成立しないさま。肯定できる程度の、かなりよいさま。
ナミナミ=水や酒など液体が容器にいっぱいに溢れるほどあるさま。
ナヨナヨ =長いもの、幅広いものが、萎えて曲がりくねっているさま。
ニコニコ =嬉しそうに笑うさま。ものやわらかなさま。
ニタニタ=声を立てないで、顔だけでうす気味悪く笑うさま。
ニヤニヤ=声を立てないで、表情だけでう笑うさま。一人で、冷ややかに、またはうす笑いを浮かべるさま。
ニョキニョキ=物事が次々に現れでるさま、とくに植物がいくつも生えてくるさま。
ニョロニョロ =蛇など細長いものがゆっくりとうねり進むさま。
ヌクヌク=寒い中にあって、その身だけが暖かいさま、また気持ちよく暖かいさま。周囲をはばからず、ずうずうしいさま。
ヌケヌケ=あつかましいさま。
ヌメヌメ=柔らかく滑らかなさま。
ヌラヌラ =柔らかくて滑りやすいさま、粘液状であるさま。
ネチネチ=粘液状のものがくっついて、不快にねばつくさま。動作や、話し方、性格などがしつこいさま。
ネトネト=柔らかくて粘り気があるさま、そういうものが粘りつくさま。動作や、話し方がのろくて、しつこいさま。
ネバネバ =粘り気があって他の物によくくっつくさま。声や口調などのしつこいさま。
年々(ネンネン)=その状態が毎年繰り返して行われることを表わす。年を追って一定の傾向をもって変化して行くことを表わす。
ノウノウ =束縛から解放されて、気分がゆったりしているさま。
ノコノコ =なんのこだわりもなく、のんびり歩くさま。とくに一人だけ、周囲の状況に無頓着に姿を現すさま。
ノソノソ=ゆっくりと歩くさま。動作が鈍く、しゃっきりしないさま。
ノメノメ=しなければならないことをしないで何となく時を過ごすさま。転じて、恥じらいもなく平然としているさま。
ノロノロ=動きが鈍くて、ゆっくりしているさま。
ハ行
ハイハイ=《感動詞「はい」を重ねて強めていう語》 「はい」に同じ。 民謡などの囃子詞(はやしことば)。
這い這い= 這うことの幼児語。 もと、幼児の這う姿に作った御所人形。八朔の贈り物とされ、身辺に置いて災厄を祓うものとした。
ハキハキ =明敏で、しっかりしているさま。態度や物言いがはつきりしていて、手早く要領のよいさま。
パクパク=魚などがしきりに口を開閉するさま。物をさかんにたべるさま。
端端(ハシバシ)=無作為に取り出した、一つひとつの部分。
パチパチ=しきりに目ばたきをするさま。 火の強くはぜて燃える音、碁石を打つ音、算盤を使う音など続けさまに響く鋭く小さい音。
ハラハラ=気をもみ、あやぶむさま。木の葉、髪、雨、涙などが落ちたり、さがつたりするさま、またその音。
バラバラ =多数が勢い良く一斉に、あるいはつぎつぎに、立ったり動いたりするさま。あるものが細かく分断されたり、細かくなって落ちるさま。雨などが降る音、そのさま。
パラパラ=粒状のものがまばらに降ったり散ったりする音や、そのさまを表す語。 まばらに散らばっているさま。
本をめくる音や、そのさまを表す語。
バリバリ=こわばつた物が触れ合ったり、紙や布などを引き裂いたり、堅いものを噛み砕く音、そのさま。物事を精力的にするさま。
ピイピイ=鳥、虫、笛の音。貧乏なさま。
ピカピカ=光り輝くさま。
ヒクヒク=身体や身体の一部が時々細かく動くさま。
ビクビク=身体や身体の一部が細かく震え動くさま。不安や恐怖などのため、絶えずおびえ恐れるさま。
ヒシヒシ=少しの隙間もなく、ぴったりと寄りつくさま。容赦なく、厳しく迫るさま。盛んにその行為に集中するさま。
ビショビショ=雨の絶え間なく降るさま。すっかり濡れるさま。
ヒタヒタ =水が次第に迫ってくるさま、また、その音。水が迫るように、次第に迫ってくるさま。
人々=多くの人たち。めいめいの人たち。一般の人たち。 多くの女房・召使いたち。(複数の人に対して代名詞のように用いて)みなさん。あなたがた。
日々=毎日。日ごと。
ヒヤヒヤ=不安や危険を感じて、危ぶみ恐れるさま。肌に冷たく感じるさま。
ビュウビュウ=風の烈しく吹くさま。物が烈しく風を切つて動くさま、その音。
ヒョロヒョロ=細長く弱々しげに伸びているさま。足元が確かでないさま。
ピョンピョン=身軽に飛び上がったり、飛び越えたりを繰り返すさま。
ヒラヒラ=鳥や蝶など、紙、布、葉など薄いものが空中にひるがえるさま。
ヒリヒリ=細長いもの、小さいものなどが小刻みに動くさま。皮膚や喉などが、痛みや辛みなどの刺激を感じるさま。
フウフウ=口をすぼめて繰り返して息を強く吹くさま。烈しく苦しそうな息づかいのさま。
フカフカ=布団などが柔らかくふくらんでいるさま。物が浮いたり、ただようさま。
ブクブク =締まりがなく、太っていたり、膨らんでいるさま。 水中から泡などがつぎつぎに浮き上がる音、そのさま。水中に深く沈んでいく音、そのさま。
フサフサ=多く溢れるさま。多く集まって垂れ下がるさま。
ブスブス=炎を上げないで、くすぶっているさま。小声で不平不満などをいうさま。針、刃物などが比較的柔らかいものに突き刺さる音。
ブツブツ=粒状のものが多くあるさま。不平や、小言をいうさま。音を立てて沸騰するさま。
フニャフニャ=柔らかくて張りのないさま。頼りないさま。
ブヨブヨ=太りすぎて締まりのないさま。弾力性があって柔らかいさま。
フラフラ=物の揺れ動くさま。安定感のないさま。十分に考えないで行動するさま。決断することができなくて迷うさま。
ブラブラ=なすこともなく、怠惰に暮らしているさま。目的もなく、ゆっくりと歩くさま。細長い物が、ゆるんだり折れたりして固定せずゆれ動くさま。
ブルブル=小刻みに震え動くさま。恐怖や緊張、寒さなどで唇やからだが震えるさま。
プリプリ=弾力性に富んでいるさま。非常に機嫌が悪いさま、不機嫌をあらわにするさま。
フワフワ=柔らかくふくらんでいるさま。軽いものが浮き、ただようさま。人の心、動作が軽薄で落ち着かないさま。
ヘタヘタ=力が抜けて急に倒れこむさま。
ベタベタ =物のくっつくさま、粘りつくさま。粘液状のものを濃く塗りつけるさま、紙片などをいたるところに張り付けるさま。必要以上にまとわりつくさま。
ヘトヘト=疲れがひどく、身体に力がなくなってしまうさま。
ベトベト=水気を含んで粘るさま。
ヘナヘナ =弱々しく形の崩れるさま。人の態度が弱々しく、腰くだけのさま。
ペラペラ =軽薄な調子でよくしゃべるさま。紙や布などが薄くて弱いさま、またそれが揺れたりひるがえるさま。
ペロペロ=物を舐め回すさま。
方々(ホウボウ)=いろいろな場所で。至る所。あちこち。
ホカホカ=適度に暖かい様子。穏やかに湯気などの立つさま。
ホクホク =嬉しさを隠し切れないさま。
ボコボコ =窪みや穴がたくさんあるさま。
ポタポタ=水滴や涙、木の実などの小さい物が次々におちる音、またそのさま。
ボツボツ=小さい点や粒が散在するさま。雨が降り始めるさま。のんびりしているさま。
ポツポツ=「ボツボツ」と同じ。
ホトホト=戸などをたたく音や、斧で木を切る音などを表す語。(中国地方で)小正月の夜、若者や子供が、蓑笠や頭巾をつけて家々の門を訪れ、「ほとほと」と唱えて餅(もち)や祝儀などをもらう行事。ことこと。かせどり。《季 新年》【殆・幾】= 困り果てた、また、うんざりした気持ちを表す語。まったく。つくづく。 ほとんど。すんでのことで。あやうく。
ポトポト=液体が続けさまに落ちるさま。
ボロボロ=砕けた物や涙などの粒状の物が激しくこぼれ落ちるさま。物がひどく破れているさま。
ポロポロ=「ボロボロ」と同じ。
マ行
間々(ママ)=しょっちゅう、というわけではないが、時どき。
マジマジ=ひるまないで、はっきりと言ったり、見つめたり、見極めようとするさま。事に動じないさま。決断できずにぐずぐずしているさま。
マズマズ=何はさておき、どうやら、だいたい、まあまあ。
マタマタ=更に重ねて、なおも再び。
区区(マチマチ)=物事や意見などが、それぞれ異なっていること。また、そのさま。さまざま。
町々・街々=それぞれの町。町並み。
マルマル=いかにも丸く見えるさま。ある範囲に全面的に事柄・事態がおよぶさま。完全にその状態であるさま。
ミルミル=見ているうちに。
ムクムク=煙や雲などが勢いよく湧き立つさま。毛などが多く重なり合ってはえているさま。厚く柔らかくふくらんでいるさま。うごめいたり、うごめいて起き上がるさま。
ムザムザ=価値あるものが不用意に、あるいは無造作に失われるさまを残念に思う気持ちを込めて表す語。
ムシムシ=湿気が多く、蒸し暑いさま。
ムシャムシャ=あたりかまわず勢い込んで食べ続けるさま。
ムラムラ=突如として押さえ切れない怒りなどの感情や思いが湧き上げるさま。雲や煙などの立ちのぼるさま。
村々(ムラムラ)=それぞれの村。さまざまな村。
銘銘(メイメイ)=《「めんめん(面面)」の音変化》ひとりひとり。それぞれ。おのおの。
明明=はっきりしていて疑わしいところのないさま。 たいそう明るいさま。 心が晴れ晴れとしているさま。
冥冥・瞑瞑= 暗いさま。 事情がはっきりせず、見通しの立たないさま。
メソメソ=声を立てないで静かに泣くさま。勢いが衰えたり、小さくなったりするさま。
滅茶滅茶(メチャメチャ)= 「滅茶苦茶」に同じ。
モクモク=煙、雲などが重なり合うように盛んに湧き起こるさま。ふんわりふくらんでいるさま。
モグモグ=物を口にほおばったり、口を十分開けずに物を言ったり噛んだりするさま。
モゾモゾ=動作や態度がはっきりせず、鈍重なさま。
モテモテ=大変人気があること。また、そのさま。
モリモリ=堅いもの、多量のものをよく喰うさま。勢いよく事を進めるさま。勢い良く盛り上がったり、ふくらむさま。
諸々(モロモロ)=多くのもの。さまざまのもの。また、多くの人。
ヤ行
山々(ヤマヤマ)=あの山この山。 したい事が たくさんあることを表わす。〔実際にはそうはいかないが〕この上もなくそうしたいことを表わす。
ヤレヤレ=感動した時や、ほっとした時に発する言葉。がつかりした時、しくじつた時、あきれた時などに発する言葉。
ユメユメ =決して・・・するな、必ず・・・するな。つとめて、精を出して。
ユラユラ=揺れ動くさま、揺れ動かすさま。動作や気持ちなどがゆったりしているさま。
代々・世世(ヨヨ)=代を重ねること。だいだい。
ヨクヨク=《「よく」を重ねて強調した語》他に適当な方法がなく、やむを得ずそうするさま。よほど。よくせき。
限度をはるかに超えているさま。 念を入れて物事をするさま。十分に。 程度がきわめてはなはだしいさま。極度に。
翼翼=用心深いさま。慎重なさま。
翌翌=《「翌」を重ねたもの》その次の次の。日付・年月などにいう。〔語素〕時に関する名詞の上に付いて複合語をつくり、その次の次の年月や日時であることを表す。
ヨタヨタ=歩く足どりがしっかりしていないさま。
夜な夜な=《「な」は接尾語》夜が来るごとに起こること。毎晩。夜ごと。 多くの夜。夜々。
ヨボヨボ=老人が衰えてからだのしっかりとしないさま。また、力のない足どりで歩くさまを表す語。「―した歩き方」[名・形動]老人が衰えて動作がしっかりしないこと。また、そのさま。「―
ラ行
ルンルン=気分が明るくはずんでいるさま。
牢籠(ロウロウ)= 引きこもること。勤務につかないこと。 苦しみこまること。困窮すること。 衰えること。落ちぶれること。
自分の手中に入れ、自由に操ること。籠絡(ろうらく)すること。
朧朧=おぼろにかすんださま。うすあかるいさま。
浪浪=さまよい歩くこと。また、仕える主人のないこと。浪人であること。水や涙の流れるさま。
老老=非常に年老いたさま。よぼよぼ。
琅琅=玉や金属が触れ合って鳴るさま。また、音の美しいさま。琅然。
朗朗=音声が澄んでよく通るさま。
ワ行
ワイワイ =大声を上げて泣き叫ぶさま。大勢の人が一緒になって大声で騒ぐさま。
ワクワク=喜び、期待、心配などで、心が落ち着かないさま。
ワナワナ=恐怖、怒り、興奮や寒さなどで、身体が激しく震えるさま。
我我(ワレワレ)= 一人称の人代名詞。「われ」の複数。わたくしたち。われら。 一人称の人代名詞。単数を表す。へりくだる気持ちを含んでいう語。わたくし。
反射指示代名詞。各自。めいめい。それぞれ一人一人。
ワンワン=犬の鳴く声を表す語。 大声をあげて泣くさま。 大きな音や声が響くさま。犬をいう幼児語。
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